15話 充電
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昨日はナイフを左肩に刺して、貧血気味で孤児院に帰った俺は、シスターの回復魔法で治してもらい、チチとヒメに説教されて疲れ果てて寝た。
次の日の昼頃に起きたのだが、何もする気が起きなかった。孤児院の皆は今日は何もかも中止にしておとなしくしてる様だ。
他人に気を使われると疲れるので、俺はそそくさと日常業務に戻った。昨日使った銃の分解整備である。100発しか撃ってないから本来銃口の掃除だけでも良いのだが、銃をいじってると落ち着くので惰性でやってるだけだった。
「叔父様、昼食ですわ。召し上がれ。」
ヒメがホットケーキとコーヒーを持ってきた。
「ああ、ありがとう。」
「おっちゃん!昼飯だ、肉!」
チチも昼飯にステーキを持ってきた。
「おお、ありがとう。」
昨日から何だか偉く世話をしたがるのだ。何でも、俺は弱いから2人で守るのだそうだ。また、ここに来た時と同じ守られる対象になってしまった様だ。言い返す気力もないので好きにさせていた。
「おっちゃん、何かしたい事ないか?」
「何でもいってくださいね?」
2人とも偉く優しいのだ。それに最近チチは170センチ位になって、体格が凄いのだ、胸の盛り上がりが凄い事になってる。外人特有の特大の大きさだ、ヒメも160センチ位の身長になって物凄いスタイルだ。既に足の長さは負けてる様な気がする。ヒメは美少女、チチは可愛い爆乳になってしまった。
たまに二人を女として見る様になったので、非常に気まずいのだ。彼女達は中身はまだ子供なのだ。
2人に甘やかされた俺はすっかり駄目人間になってボ~っとしていた。大体1週間位で飽きて又、色々しだすのだが、今はやる気が売り切れ状態である。乾電池でいえば充電期間中なのだ。
マリアに金を返してもらった俺は、暇そうにしている子供達の為に、映画の上映会をすることにした。
プロジェクターやスクリーンを召喚する。今回は100インチスクリーンだ。晩飯を食べて暗くなった所でパソコンにつないで、あの有名な金色の髪の長い王女のアニメを上映した。
ポップコーンとコーラも出して大盤振る舞いだ。
悪い奴が出てくると、ブーイングして。主人公が幸せになると泣いて喜んでいた。
子供達に大うけで、興奮して夜寝ないので困ってしまった。ただチチはポップコーンとコーラに感動していたようだ。
その日の夜に風呂に入っていると、皆が背中を流しに来たのには参った。俺の腕がまだ不自由なので体を洗うのだそうだ。子供たちがつるペタな時なら頼んだかもしれないが、今は俺が恥かしい事になるので全力で断った。
1週間ほどダラダラ過ごしていたら、体と精神状態も戻って来た。1週間子供達に料理ばかり教えていたので料理にも飽きてきたのだ。悪党に娼婦代わりにされていた子も段々俺に慣れてきたようだ、この子は人間の子供で料理に興味がある様だった。名前はアリスと言うらしい。
「アリス、料理好きか?」
「うん、料理と言うより屋台がしたいの。」
暇してると、悲惨な過去を思い出すので仕事を与えて、忙しくすることにした俺は新型屋台向けの料理を教える事にした。屋台の定番、焼きそばである。学園祭で出した屋台の中でも焼きそばは一番売り上げが良かった。あの焼く時の音とソースの匂いで客が寄ってくるのだ。作り方も簡単だ。今回ソース以外にもカレー粉を少し入れて匂いと味を更に上げてある。
「今だ、手早くかき混ぜろ!麺に均等に具を混ぜ合わせるのだ!そこでカレー粉を入れろ!」
「はい!師匠!」
なかなか物覚えが良い子だった。子供扱いしてたら、もう15歳で子供じゃないって怒られた。これもその内教会屋台として実用化していこうと思う。今度司祭に味見してもらって売れるかどうか聞いてみよう。
うちの子供達の味覚は俺のせいで、この世界の人達とはかなり違ってきているから参考にならないのだ。
次の日から、また何時もの活動が開始された、今度は新しく入った子供達のダンジョン教育も開始した。また子供が攫われる可能性が有るので、戦闘力を底上げするために20階層までは自力で到達出来る様に鍛えてみた。勿論バックアップにチチやヒメが居るので安全だ。
悪党達の仕返しも警戒してたが、無いので少し期待外れだった。あのアジトに居た人間しかいない弱小の悪党達だった様だ。もう少し大きければメンツが立たないとか言って仕返しに来ると思っていたのだが。残念だ。室内戦闘みたいなチマチマした戦闘は嫌いなのだ。魔物相手も実は嫌いだ。ドラゴン相手なら面白そうだが。その内ワイバーンでも狩に行こうか等と考えていたら司祭が訪ねて来た。
「どうしました?司祭様?」
嬉しい様な、困った様な微妙な顔をしてるので、要件の予測が付かないのだ。
「実は、ここから別の教会に行く事になりました。」
何でも教会の始めた教育システムと屋台の評判が良くて、出世するらしい。ここより大きな街の教会の司祭になりこの街の他に幾つかの教会の責任者になる事になったそうだ。つまり大司祭だ。だが、本人はこの街から離れたくないそうだ。
「司祭様、より多くの孤児を救うチャンスですよ。」
「え、チャンスですか?」
「司祭様が、影響協力を持てば孤児院の待遇が良くなるのではないですか?」
「それはそうですが、私では大した事は出来ませんよ。・・・もしかして賢者様は何かお考えが・・」
そこで俺は次の計画を司祭に話した。今までとは全然違う計画だ。孤児院なんてレベルじゃないもっと多くの孤児達を救う遠大な計画だ。
司祭は真面目な顔で聞いていた、今は誰にも話せない事を理解した様だった。全面的に協力してくれるらしい。




