天青の魔法使い

「魔力を使う者《ウィザス》」と「魔力を与える者《ウィズシア》」が二人そろうことにより、はじめて与えられる称号―― 「魔法使い《ウィザード》」。

中央大陸で随一の繁栄を誇る魔法国家セルビア。名門サーシャ家の次期当主の印を持つ者は、リリス・サーシャという十六歳の少女だった。彼女は持っている魔力が大きすぎるせいで相手が見つからず、「魔法使い」になれないでいた。そのため、家を追い出されるようにして旅に出ることになる。
少女は旅先で銀髪青眼の不思議な青年と出会い、運命は少しずつ動き出した。ふたりは何度もすれ違いながらも、互いに惹かれあう。これは、愛と絆を求める泣き虫少女と、初めて愛を知る青年の物語。