↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
使役を捨てた召喚師の成り上がり ~最弱のミニドラゴンと、虐げられた仲間たちと歩む世界改革~  作者: チョコ大福


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
39/53

第39話:星霊聖竜波と、折れた白薔薇

登場人物

レイン・アークライト

主人公。アークライト家を出奔し、ミニドラゴンから第弐位階(小龍)へと進化したファル、第弐位階(成長期)に進化したウルフのフェリル、同じく第弐位階(成長期)へと進化したゴーストのポルカ、召喚師の少女シルビア、第弐位階(成長期)へと神々しく進化した白銀の狐ルナ、グリフォンのギルと共に旅を続ける心優しき召喚師。

ファル

レインの相棒。絶体絶命のピンチの中で仲間を護りたいという強い想いから、手のひらサイズのミニドラゴンから凛々しい「第弐位階(小龍)」へと劇的な進化を遂げ、ルナと共に最強の合体技の核を担う。

フェリル

第弐位階(成長期)に進化したウルフ。高速の突進で敵の防衛線を突き崩し、仲間たちの反撃の起点を作る。

ポルカ

第弐位階(成長期)へと進化したゴーストのマスコット。広範囲にわたる光の多層障壁で味方を守り抜く。

シルビア・ローゼンベルク

実家の本拠地で、冷酷な父親の歪んだ支配に真正面から立ち向かい、過去のトラウマを完全に断ち切るエリート召喚師。

ルナ

第弐位階(成長期)へと神々しい姿に進化を遂げた白銀の狐。進化したファルと共に合体技『アストラル・ドラグ・レイ』を放つ。

ギル

誇り高い魔獣「グリフォン」の幼体。上空から敵の隙を突いて風の翼刃を叩き込む。

ジュリアン

ローゼンベルク家の改革派の使者。白薔薇の間の片隅で、レインたちの戦いを固唾を呑んで見守る。

アルブレヒト・フォン・ローゼンベルク

白薔薇の都を恐怖と強制のシステムで支配する冷酷な現当主であり、シルビアの父親。禁忌のコアを暴走させて最後の抵抗を試みる。

前書き

『使役を捨てた召喚師の成り上がり ~最弱のミニドラゴンと、虐げられた仲間たちと歩む世界改革~』第39話をお届けします!

前回、白薔薇の間へ到達し、シルビアの父親である現当主アルブレヒトとの最終決戦の幕が切って落とされたレインたち。第39話では、アルブレヒトが操る暴走した強制契約のコアを前に絶体絶命のピンチを迎える中、これまで手のひらサイズだったミニドラゴンのファルがついに「第弐位階(小龍)」へと劇的な進化を遂げ、さらに神々しく進化した白銀の狐ルナとの合体技**『アストラル・ドラグ・レイ(星霊聖竜波)』**が炸裂する、ローゼニア家編のクライマックスを描きます。圧倒的ボリュームと熱いドラマをぜひじっくりとお楽しみください!

白薔薇宮の最奥――「白薔薇の間」を包み込む緊迫した空気は、最高潮の激しさに達していた。

床一面に描かれた巨大な強制契約の古代術式が暴走し、天井から垂れ下がる無数の紫色の魔導ケーブルからは、街中の命や魔力から吸い上げた禍々しいエネルギーがドクンドクンと脈打つように噴き出している。

その広間の中央にそびえ立つ、肥大化した「強制契約のコア」の前で、現当主アルブレヒト・フォン・ローゼンベルクは冷酷な笑みを浮かべながら杖を振り上げた。

「愚か者どもめ……! 我が一族が何百年もかけて築き上げてきたこの絶対的な支配の秩序を、お前たちごときの甘い戯れ言で壊せると思うな……ッ!」

アルブレヒトの命令に従い、一族の禁忌とされる巨大な戦闘用古代魔獣たちが、凄まじい殺気を放ちながら一斉にレインたちへと襲いかかってきた。その圧倒的な質量と呪詛のオーラは、広間の空間そのものを押しつぶすような重圧となって牙を剥く。

「させるものか……! みんな、僕たちの絆の力を見せつけてやろう!」

レインは一歩も引くことなく両手を大きく広げ、その足元からこれまで以上に眩く、透き通るような青い光を放つ青い魔方陣を限界まで展開した。

その足元から放たれた清らかな青い光の波は、広場全体を包み込む圧倒的な呪詛の圧力を綺麗に押し返し、パーティ全員の体を温かな加護の光でしっかりと包み込んだ。

「ワンッ!!」

第弐位階(成長期)へと進化したウルフのフェリルが高速の疾走で地面を蹴り飛ばし、敵の鋭い爪撃を紙一重でかわしながら、その神速の牙で魔獣の装甲を鮮やかに切り裂いた。

「僕たちの護りの障壁は、どんな攻撃だって通じないんだからね!」

同じく第弐位階(成長)へと進化したポルカが両手を大きく広げ、広範囲の多層光障壁『エーテル・プリズム』を展開した。魔獣たちの強烈な突撃が障壁に直撃したが、ビクともしないどころか、その衝撃エネルギーを綺麗に相殺して完全に無力化した。

上空からはグリフォンの幼体・ギルが翼を大きく広げ、新技『ガスト・ストーム』の突風を浴びせて敵の体勢を崩し、シルビアが正確な魔導支援の光を次々と放ってパーティの連携を完璧に支えていた。

しかし、アルブレヒトは冷酷に目を細め、さらに背後のコアから膨大な魔力を強制的に引き出した。

「無駄だ! 街全体の命が私に服従している限り、私の魔力は無限なのだ……! 消え去れ、異端の者どもよ!」

アルブレヒトが杖を振り下ろした瞬間、暴走したコアから広間全体を呑み込むほどの、巨大で破壊的な紫黒色のエネルギー波――「絶対支配の破滅光線」が放たれた。そのあまりの規模と威力に、空間そのものがきしみを上げて歪み始めた。

「なっ……なんて強大な魔力なの……! このままでは、全員がこの衝撃に呑み込まれてしまうわ……!」

シルビアがわずかに息を呑み、盾を構えようとしたその時だった。

レインの肩の上で、手のひらサイズのミニドラゴンとしてずっと旅を共にしてきたファルが、ふっと小さく、しかし誰よりも力強い息を吐き出した。

(レイン、みんな……僕たちは、これまでたくさんの仲間と出会って、一緒に強くなってきたんだ。だから、ここで負けるわけにはいかないよ。みんなを護るために、もっと強くなりたい……!)

その瞬間、ファルの小さな身体から、太陽のように純粋で温かい熱量が爆発的に溢れ出した。

――ズガァァァンッ!!

ファルを包み込む光の繭がまばゆい輝きを放ち、周囲の空間の魔力を一気に吸い込みながら、そのシルエットを大きく変化させていく。

手のひらサイズだったミニドラゴンは、気高くしなやかな長い胴体と美しい白色の鱗を纏った凛々しい**「小龍」**へと、劇的な進化を遂げたのだ!

「ファル……! 君は……小龍に……!」

レインが目を見張る中、見違えるほど頼もしく成長を遂げたファル(小龍)は、天空に向けて誇らしげに美しい咆哮を響かせた。

『レイン、待たせたね! これが進化した姿、みんなを護るための力だよ!』

そして、その進化したファル(小龍)の放つ純粋な熱量の波動は、少し離れた場所で神々しく気高き姿を纏っていた白銀の狐・ルナの瞳と、完全に、強く共鳴し合った。

『ええ、素晴らしいわ、ファル! その気高い魂の輝きなら、私たちの絆はどんな闇だって打ち破れるわ……!』

ルナの全身からも、夜空の月光を一身に背負ったかのような圧倒的な聖なる白銀の光が眩いまでに吹き上がった。

小龍へと進化したファルの「純粋な竜の熱量」と、ルナの「高貴な聖獣の月光」が、レインの足元に広がる青い魔方陣の光を触媒にして、一つの巨大な光の渦へと完全に融合していく。

それは、レインのパーティが旅の中で育んできたすべての絆、すべての優しさ、そしてすべての奇跡が一つに結実した瞬間だった。

「――行くよ、ファル、ルナ! みんなの力を一つにまとめるんだ!」

「『アストラル・ドラグ・レイ(星霊聖竜波)』――ッ!!」

小龍となったファルと、神々しく進化したルナの魂の叫びが重なり合った瞬間、空間そのものが真っ白な光に包まれ、神聖な青銀色の星霊の竜を模した巨大な光の奔流が、暴走するコアのエネルギーめがけて文字通り世界を両断するような勢いで放たれた。

――ドオォォンッ!! ズガァァァンッ!!

世界が静まり返るほどのまばゆい閃光が白薔薇の間を隅々まで洗い流し、アルブレヒトが放ったすべての破壊光線を、まるで春の雪が溶けるように一瞬にしてかき消した。

さらにその光の奔流は、アルブレヒトの背後にそびえ立ち、街全体の魔力を狂わせていた巨大な「強制契約のコア」を直撃した。

パキキキキッ……!! と、巨大なコアの表面に無数の亀裂が走り、次の瞬間、ドオォォンという壮大な音と共に、一族の禁忌の象徴であったその冷酷な結晶は、音もなくきれいに、そして完全に消え去って粉々に砕け散った。

広間を包んでいた禍々しい紫黒色の呪詛の霧は完全に霧散し、代わりにどこまでも澄み切った清らかな青い光と、心地よい温かな風が宮殿全体を優しく満たしていった。

「ば、馬鹿な……! 私のコアが……絶対的な支配の力が、こんなちっぽけな者たちの光ごときに……一網打尽にされるだと……!?」

アルブレヒトは信じられないものを見るように目を見開き、膝から崩れ落ちるようにその場に膝をついた。彼が手にしていた杖はポキリと音を立てて二つに折れ、その誇り高かった冷徹な表情は、今や完全な敗北の絶望へと塗り替えられていた。

静まり返った広間の中で、シルビアはゆっくりと一歩、また一歩と、かつて自分を恐怖で縛り付けていた父親――アルブレヒトのほうへと歩み寄った。

その足音は、かつての怯えた少女のものではない。自分の足で立ち、自分の意志で未来を切り開いた、真の強さを手に入れたエリート召喚師の誇り高い足音だった。

「見てよ、父上。あなたが『恐怖の力でしか人は従えない』と信じ込んでいたその世界は、こんなにも脆く、簡単に打ち砕かれたわ。……私たちが手に入れたのは、恐怖じゃない。お互いを信じ合い、支え合う、本物の『絆』よ」

シルビアのそのまっすぐで、どこまでも温かい瞳を見たアルブレヒトは、言葉を失い、ただ震える手で地面を掴むことしかできなかった。彼の心の中にあった冷酷な選民思想の城壁は、その瞬間に音を立てて完全に崩壊していた。

窓の外。

白薔薇の都ローゼニアの街全体を覆っていた冷たく重苦しい魔導結界の光が、音もなくスッと消え去っていった。

街中の人々や魔獣たちの首元に締め付けられていた「強制契約の首輪」は、すべて一瞬にして光の粒子となって消滅し、怯えていた魔獣たちは自由に空を見上げ、人々は驚きと喜びに満ちた歓声を上げてお互いに抱き合い始めた。

白薔薇の都は、長年の呪縛から完全に解放されたのだった。

「やったね、レイン! 僕、小龍に進化して、みんなと力を合わせて大成功だよ!」

小龍へと進化したファルが、その誇らしげで美しい翼を優しく羽ばたかせながらレインの肩の上(あるいはその傍ら)で嬉しそうに宙を舞い、ルナも優雅にその姿を見守りながら満足そうに微笑んだ。

フェリルやポルカ、ギルも、お互いの勝利を讃え合うように元気に声を響かせた。

すべての戦いが終わり、白薔薇の都ローゼニアには、本当の意味での平和と、誰もが笑顔で生きられる温かな未来が訪れたのだった。

最強の絆で結ばれたレインたちの旅は、この感動的な勝利を胸に、さらなる大きな世界改革の舞台へ向けて、次なる輝かしい一歩を踏み出してしていく。

後書き

第39話「星霊聖竜波と、折れた白薔薇」を最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!

アルブレヒトが操る暴走した強制契約のコアに対し、絶体絶命のピンチの中で手のひらサイズのミニドラゴンから見事に「第弐位階(小龍)」へと進化したファルと、神々しく進化した白銀の狐ルナによる合体技**『アストラル・ドラグ・レイ(星霊聖竜波)』**がついに炸裂し、白薔薇の都に完全な平穏を取り戻す感動のクライマックスを描かせていただきました。ファルの進化と、シルビアの過去との決着がしっかりと心に響くエピソードになっていれば幸いです!

次回の第40話からは、ローゼニア編の美しいエピローグと、いよいよ次なる目的地・新たな五大家系や世界改革へ向けた旅立ちのエピソードに突入していきます……!

ブックマークや評価、いいねなどをポチッと押していただけると、執筆のモチベーションがものすごく跳ね上がります!

それでは、第40話でお会いしましょう!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。