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#4 危険な予感
その後も、僕は何度も零を生徒会室へ呼び出した。
零は、ドアを開けるたび露骨に嫌そうな顔をしていた。
「あのさ、生徒会長って暇なのかよ?」
口では反抗しているくせに。
本気で拒絶しないことを、僕は知っていた。
「っん……あ……ん」
最初は恐怖による従属だったのかもしれない。
だけど時折、零はどうしようもなく甘い熱を帯びた吐息を漏らす。
僕のものにしたい。独占欲が、どんどん膨らんでいく。
けれど同時に、怖かった。
零が壊れてしまったら、母のように消えてしまうかもしれない。
真っ黒な予感が、心をじわじわと染めていく。
「零……」
僕の呼び声に、ピクリと零の身体が反応する。
「嫌なら、もっと本気で抵抗しろよ」
「――っう、うるさい!」
反抗的な目をするくせに、物欲しそうに僕の指先を追う。
もう手遅れだった。
救いようがないほどに、僕は零を欲していた。
壊すことも、手放すこともできないくらいに。
――たぶんそれは、零も同じはずだ。
そんな予感だけが、胸の奥で静かに脈打っていた。




