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勇者とはなんぞや

体感時間にして一時間ほど経った頃、今僕がおかれている状況の不自然さについて「あれ?」と思う。

この一時間、脳内でこれからの展開について考え震えたり青くなったり忙しかった僕なのだが、しかしそのおかげか冷静になれたようだ。

取り合えず不審点その一。

僕は今軽トラの荷台に横になっている。しかし僕の体は全く拘束されていない。手を縄で縛られることもなく、口に猿轡をされている訳でもない。これなら普通に起き上がれるし、逃げようとすれば逃げられない事もない。荷台から飛び降りれば良いのだから難しい事ではないはずだ。尤も今走っている道が山道で、飛び降りれば怪我は免れず誘拐犯達が追い掛けて来るだろう事を考えれば余り現実的ではないのだが。

次に 不審点その二。

その誘拐犯達なのだが明らかに風体がおかしい。今荷台に居る二人と、そして僕を担ぎ込んだ後助手席に移ったもう一人、その三人共がコスプレとしか言えないものを着ているのだ。

僕とて一介の高校生だ。人並みには漫画やゲームといった創作物の類に触れる機会もあった。彼等が身に纏っているのは正にその中に存在する騎士やら僧侶やらの格好なのだ。

あるいは誘拐という行動に於けるカモフラージュの一つなのかとも思ったが、何と言えばいいのか彼等の格好は妙に板についていてとてもそうは思えないのだ。コスプレイヤーな誘拐犯。少しばかり理解に苦しむ。 そして不審点その三。

この車、どうやら街中に向かっているようである。僕が住む白夜町は四方を暁、朝日、夕闇、宵闇という四つの町に囲まれているのだがこの軽トラは町ざかいにある山を経由して朝日町へと向かっているようだ。そのくせ彼等は車を乗り換えるなり、僕を見えないようにするなりをしようとはしない。これでは街中に入った時点で僕が大声で助けでも求めれば彼等はそれで御用である。

ていうかそもそも、軽トラの荷台に三人も乗っている事から法律違反である。

最後に、その四。

荷台の二人が僕を担ぎ込んでから「勇者の称号を持つものを漸く」だとか「しかしこんな少年が勇者とは」だとか言っているのだが、



勇者とはなんぞや?

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