部活見学
土曜日。こちらに来てから初めての休日だ。
しかし、わたしは平日と変わらず朝の支度を進めていた。正確には、いつもより30分ほど早い。
「ジャージも持ったけど……登校は制服でいいのかな?」
わたしはまだシワの少ない制服に身をつつみ、教科書を抜いて軽くなったバッグを手にして家を出る。
わたしは駅に向かいながら、昨日のユズキとの会話を思い出す。
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「コノカ、部活はどうするの?」
「えっ……部活は入らないつもり……」
2年生から入るというだけでも馴染める自信はないのに、4月なので1年生の入部と被っているのだ。何度か想像したが、実は2年生なんです……」と言ったら気まずくなる未来しか見えなかった。1年生は接しにくいだろうし、メンバー目線でも全員新人なのに1人だけ学年が違うのは、扱いが難しいだろう。
「えー、そうなの? そうだ、うち見に来なよ。マネージャーとかどう?」
「え、バスケ部の……? む、無理だよ〜、運動部ってガラじゃないもん」
「えーいいじゃん。明日とか用事ある?」
「用事はない」
「じゃあ決まり。8時に体育館ね」
うっかり正直に答えてしまった。ここで用事があることにしておけば良かったのに。
「そんな急に行けるの……」
「うん。今日顧問と部長に話通しておくから」
「……わかった」
絶対向いていないとは思いつつも、見学を断る理由は、見つからなかった。
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