末路3
(なっ…なんて禍々しいオーラだ…)
ヘパイトスの目の前に 筋骨隆々なカブトムシの魔獣 が佇んでいた。
見るからにわかる。こいつはヤバい。
「投降しなければお主も、ここにいる全員生きる道を断つことになるぞ。」
「うるせーよ。お前らがどういった存在か知らねえが仲間やられたまま黙ってらんねえよ。」
「そうかじゃあ死ねばいい。」
「そう簡単にやられねえぞ。限界突破した俺は生命を削るがS級ランクに匹敵する力にな
る。」
「否!」
カブちゃんはヘパイトスに一瞬で間合いを詰め強烈な一撃をお見舞いした。
「なっ…!」
かろうじて ガードしたヘパイトスだが その衝撃は想像を絶するものだった。
「ほう。我の一撃を止めるか。殺す前に名を聞こう。」
「俺はA級冒険者風のせせらぎのリーダー、ディルゲートヘパイトス。貴様の名前は?」
「我の名はカブちゃんだ。至高の主ヤス様に名を頂いた。」
「カブちゃんだぁ!?変な名前だなぁ(笑)あそこにいるザコはネーミングセンス無えのかよ(笑)」
「貴様ぁああああああッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!」
突如カブちゃんの身体が赤色に変わり全身の筋肉が増強した。
「なっ…!」
「ユリア!!もっとバフをかけてくれ!!やっ…ヤバいアイツわ!!」
「あんた!そんな事したら本当に死ぬわよ!!」
「ち…違うんだ!どちらにせよ死んじまう!今のアイツは厄災級に匹敵している!」
「やっ…厄災級…」
ヘパイトス とユリアは勘違いをしていた 元々 厄災級のカブちゃんがパワーアップしているということは、想像を絶するものである。
「くっこのままだとマズイ!」
タンク職のキルアはダンちゃん達の突進を何とか弾いていた。
「そろそろ私たちの出番だ。」
そう言い無数の ハエたちは空中から準備を整えていた。
「腐ってもA級ギルドですね。ダンちゃんの突進を何とか弾いてますもんね。」
「くっ…何だ 貴様らは!」
「私の名はハエちゃん。至高の主、ヤス様に名を頂いた。」
「ハエって言う事はハエ騎士か…C級魔獣がこんなにもいるとわ…」
「ハエ騎士?あんな下種と一緒にしないで頂きたい。我々高貴なハエ貴公子です。カマちゃん様カブちゃん様には劣りますがA級の魔獣ですぞ。」
「ハエ貴公子だと…」
キルアが驚くのも無理ない、ハエ貴公子の軍団は一種の災害と恐れられているからだ。A級ギルドが徒党を組みなんとか倒せるレベルなのだ。
そんな魔獣が目の前にいるわけだ。絶望するしかない。
「私はハエ貴公子の中でも至高の主ヤス様に名前を頂いたネームド。他のハエ貴公子よりも更に高貴な存在なのだよ。」
(更に上の存在 ということか…終わった。)
「お話ししすぎましたね。ダンちゃん離れて下さい。これからショーの始まりですので。皆さん準備はできましたかぁ?セーので放ちましょう。セーの!」
その瞬間一斉に空中から魔法が打ち込まれた。
「ギャァァァ」
「死にたくない死にたくない」
「いい音色ですね。まさに阿鼻叫喚だ。」
キルアとその周辺の兵士はハエ貴公子の大量の魔法により全滅した。
「殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す」
カブちゃんはもう手をつけられない状態だ。
「クソ!いきなり最終奥義を使わなければいけないか…この剣に全てをかける!!」
「神の剣撃!!!」
(この一撃は俺の全てをかけた一撃だ。どんな魔獣でも耐えることはできないだろう。)
「殺す!バキッ!」
ヘパイトスの渾身の一撃はカブちゃんのパンチで粉砕された。
「ひっ…ひぃ駄目だ…化け物だ…死にたくない死にたくない死にたくない助けて下さい」
「駄目だ。殺す。バキッ」
ヘパイトスは首を折られ絶命した。
「ギャァァァ!!ヘパイトス!!何で!」
「あいつを怒らせたらそうなりますよ。もう一人のお仲間も消し炭になっていますよ。」
「うわぁぁぁぁ何でこうなったの!!なんでぇ!シャキーン」
「うるさい声ですね。」
ユリアの首が地面に転がった。




