嘗て勇者の仲間だった俺　～後悔ばかりの人生に復讐を～

　“高校生たちが異世界に召喚された”
　そんなありきたりな物語の1ページ目。しかし、転移された高校生の一人、霧島水は転移された森の中でつぶやく。
「帰ってきたのか…」
　もはや戻ることは無いと、全てを忘れて生きていたが、運命は非常にも、彼を“後悔”と“絶望”に彩られた世界へと“再び”引き戻す。

　何も知らずに生きることはできるのだろう。しかし、“見て見ぬふり”をするには、あまりにも“その花”は血を吸い過ぎた。吸い上げた血を燃やし、溢れ出た激情が止まることはない。

「クソッッッ！！！ちっくしょうがぁぁぁぁああ！！！！！！
テメェだけは許さねぇ！！！必ず殺してやる！！！たとえテメェが心改め聖人君子になろうがぁ！！
正義のヒーロー気取ろうがだッッ！！！！」

　堰き止められていた“水”は濁流となって全てを押し流し、止まることはないのだろう。

　複数の世界から集まった異界者達。
　“願いを叶える”“加護持ち”
　
　盤上に集められた人々よ。侮ることなかれ。すでにその盤上は“腐りきっている”。



「なんや中二臭い内容やなぁ」
「盤上に集められた人々よ。侮ることなかれ。すでにその盤上は腐りきっているッッ！！」
「ドヤ顔しながら復唱すんなッッ！！！！」