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Crimson eyes ~テロリストの日常~  作者: 黒峰凍夜
プロローグ~彼らの一幕~
6/6

体質と集合

読んでくださる方、誠にお待たせいたしました

そして、また遅れるかもです

申し訳ない...

逃げ切ったノックスは、近くの公園にいた。とりあえずステラに連絡を取る。通信手段は毎度お馴染み携帯端末だ。


「ハロー姉さん。こっちは終わったぞ」

『ご苦労さま。こっちも合流したから、拾いに行くわ』

「んじゃ場所言うからよろしくな。えぇっとーーー」


今いる場所の住所を言い終えたノックスはすぐに電話を切った。傍受や逆探知などの対策はとってあるが、用心に越したことはないはずだ、と端末をしまいベンチに座った。


「どうだった?」

「バイト組拾って今こっちに向かってるらしい」


缶コーヒーを渡しながら隣に座るケルムに、それを受け取りながらノックスは答える。二人の周りには遊具で遊ぶ子供たちがいる。その光景を微笑ましそうに眺めつつ、ケルムは先程の出来事を少し振り返る。


「まだなおってねぇのか、女性恐怖症」

「おまえもだろうが人間不信め・・・」


二人には特殊な体質があった。ノックスは女性恐怖症で、ケルムは人間不信。紅目は不老になるため、この二人もそれなりの時間生きており、過去にたくさんのいろいろな・・・・・経験をしている。玩具にされたり、すべてを騙し取られたりといろいろだ。ステラたちも同じで、全員が日常生活に支障が出るほどだった。現在はなんとか落ち着いてきているが、思い出すだけで震えたり机を叩き割ったりしてしまう。


今もノックスは小刻みに震え、ケルムは持っていた缶を握りつぶした。それを見ていた子供たちが遠巻きに見て、スゲぇと呟いていた。


「この話、やめない?」

「自分で初めてなんだが、やめるか・・・」


ケルムは潰れた缶をゴミ箱に投げ入れる。それに続いてノックスもゴミ箱へ投げる。二つとも入ると子供たちから拍手が上がる。それに手を上げて答えると、子供たちはキャッキャと笑う。それを見て二人の荒んだ心が癒やされていく。


「無邪気な子供の笑顔っていいよなぁ」

「癒やされるわぁ」

「・・・黄昏れてるところ悪いけど、そろそろいいかしら?」


振り返ると、そこには車に乗ったステラが窓に肘を乗せて二人を見ていた。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



二人は公園を出て車に近づく。ステラは運転席を降りて後ろに乗る。ノックスがハンドルを握り、ケルムは助手席で端末でニュースを見る。


「んで、バイトの方はどうだったんだ?」


ノックスはアクセルを踏み、車を進ませながら後ろに聞く。それに答えたのは、ステラより若い感じの二つの声。


「・・・・・・つまらなかった」

「ピザを食べないで作ったり届けていればそう思うよね」


バックミラーをちらっと見たノックスに見えたのは寝っ転がる少女と膝を貸している少女だった。寝ている少女は翠色の目は携帯ゲームに注がれていた。それを見ながら苦笑するのは自分の黒い髪をなでる枕代わりの少女。


「・・・ピザぁ・・・」

「・・・ノックスさん、おやつにお願いできます?」

「ロムはヴェルに甘いなぁ」


ステラに言われ、そうかもですと膝を貸している少女ーーロムは笑う。その傍らには大きい銃ーースナイパーライフルが置いてある。寝ているヴェルの腹の上には大ぶりのナイフが乗っている。


実はさっきの喫茶店の事件の時、彼女たちは近くでピザを配達していたらしく、自分たちの武器を持ちだして加勢しようとしていたらしい。もっとも、加勢する前にすべて終わっていたのだが。


「よかったわね、今日の献立はピザ確定よ」

「考える手間がなくなったことを喜ぶべきか、料理の手間が増えたことを嘆くべきか・・・」


冷蔵庫の中を思い出し、買い出しの必要が出てきたことにため息をつく料理番のノックス。手先が器用な彼は機械整備から料理までできる。本当は全員できるが、面倒なのでノックスに押しつけた形だが。


「さて、帰って飯だな」

「買い物?」

「確か近くのスーパーで野菜半額だった気がするけど」

「そこ行くか」


テロリストからかけ離れた会話をしながら、ステラたちは自分たちの拠点へと向かう。ーーー途中でスーパーにより、ピザの材料を買い占めて。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



テロリスト『紅き蛇遣い』の地方部隊『悪戯悪魔』の日常。それは犯罪者とはかけ離れた会話。彼らは日常を楽しみながら、非日常を作り出す。嗤いながら様々な場所で作り出すのは本物の戦場・・。行き着く先で彼らは小さな戦争を体現させる。


語られるのはほんの一部。しかしそれはすべて真実であり、彼らの活動記録になっている。

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