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Crimson eyes ~テロリストの日常~  作者: 黒峰凍夜
プロローグ~彼らの一幕~
5/6

反撃と決着

ぐだりました

本編どうぞ

飛びかかるノックスとケルム。それを苦しみながらも左右に避ける警官たち。立ち上がって二人を囲み、銃を構える。ノックスとケルムは背中合わせで構える。


「どうするんだよ、これ・・・」

「どうもしねぇだろ。いつも通りにやるしかないって」


にらみ合いながらも小声で会話をする二人。その口調は軽く、余裕があるものだった。警官たちには聞こえないが、もう一人の紅目は聞こえていたらしく唸る。


「何してるの!早く撃ちなさい!!」

「は、はいっ!」


琴羽の声で我に返ったらしく、警官たちは引き金を引く。銃口から撃ち出される弾丸をーーー


「よっと」「わっちゃぁ!?」


ーーーノックスを盾にケルムはしゃがみ込んで避けた。盾にされたノックスは避けることもできずーーー否、しないで・・・・弾丸を受け止める。褐色に染まったその肌に弾丸が食い込む。


ガガガガガッ

「いってぇな!おいコラ貫通性増してんじゃねぇって!!」


食い込んだ弾丸はそのままはじかれコンクリートの上をはねる。警官たちが撃っているのは連射ができて携帯できるサブマシンガン。改造してあるらしく、当たらなかった弾は後ろの壁を貫通していた。


「相変わらず堅いわね。改造したのに全部弾くなんて・・・」


そう呟きながら琴羽はノックスを睨む。弾丸が当たり続けているノックスの顔には苦痛の色こそあれ、致命傷を与えたような気配はない。それもそのはず、ノックスの肌はすでに鉄より堅いものになっているからだ。


「出番のようだぜ相棒!!」

「待ってましたっと!」


全員が弾切れを起こした瞬間、ケルムがノックスの陰から出てくる。囲まれた中でケルムは後ろからの弾丸をノックスに任せて、自分は両手の爪で弾を切り裂いていた。


「おらよっと!みじん切りってなぁ!!」


その爪を数回振るだけで銃は細切れになる。ついでとばかりに腰に下げていた予備の拳銃や手榴弾も爆発したりしないようにバラバラにする。


紅目が発現する複数の能力の一つ『皮膚硬化メタル・スキン』は文字通り、皮膚を可能な限り硬化させてひたすら耐えることに特化した能力。ノックスはそれと体を重くさせる『重化ヘヴィ』を併用してどんな攻撃も耐え抜く。ケルムの爪もまた紅目の能力『両爪クロー』で、爪自体が超振動を起こしてすべてを切り裂く。猫のようにしなやかに獲物を狩る姿はまるで野生の豹のようだ。


だが、琴羽も黙ってみていたわけではない。人狼と化した自身の両足に力を入れ駆け出す。同時に腰から特殊な警棒を取り出しながら周りに告げる。


「下がって!後は私がやります!」


警官たちが下がったと同時に琴羽は跳び、壁を蹴って上から二人を強襲する。が、片手で振り下ろされた警棒はガキィッという音とともにノックスに止められていた。


「・・・終わりか?」

「まさか」


短いやりとりの中、琴羽はもう片方で持っていたものをノックスの体に押し当てる。それはスタンガン。これも改造してあり、一般人に使えば感電死間違いなしの凶悪な代物。電圧がMAXだったら紅目でもただではすまないというそれのスイッチを琴羽はためらいもなく押す。


「これで終わりよ!!」


ノックスは電撃を受け、ビクッと痙攣。そのまま手錠を琴羽に掛けた・・・・・・・・・


「・・・へ?」


何が起きたかわからない琴羽に奪った手錠をもう一つ掛けながら、ノックスは笑う。


「危ないもん使ってるからな、お兄さんが没収しておいたぞ?」


そう言って掲げているのは、琴羽が持っていたはずの改造スタンガンだった。琴羽は取り返そうと一歩踏み出して、


「ふみゅっ」


コケて顔から地面にぶつかる。何故と足を見れば、そこにも手錠がかかっていた。引きちぎろうとしても力が出ず、手錠に映った琴羽の目は日本人が持つ黒い瞳だった。


「無意識に時間制限でも掛けたか、はたまたそういう機械でも体に埋め込んだか。どちらにせよ時間切れってな」

「あぁ、獣化だっけか?紅目の力を使いすぎるとってやつ?」


琴羽が脱出をあきらめるのを見て、ケルムが会話に入る。周りには服まで細切れにされた女性警官・・・・(下着は残っている)たちが手を後ろで縛られて転がっていた。一見すれば男の夢のようだが二人は目もくれず話す。ノックスにいたっては顔が少し青ざめている。


「とにかく、コトハちゃんもこれで動けねぇし、さっさと行こうぜ」

「その前にパトカーから毛布かなんかねぇの?流石にかわいそうだわ、なんでここまでしたし・・・」

「武器隠し持ってるかもじゃん?」

「容赦ねぇなおい」


パトカーの中から毛布を引っ張り出し、全員に掛けてから二人は路地を進む。琴羽たちは例の如く紫の煙で眠らされていた。寝ている琴羽の上にはメモが置かれてあり、そこには綺麗な筆記体でこう書かれていた。


『Our win』(俺たちの勝ちだ)


◇◆◇◆◇◆◇◆


余談だが、これを見た琴羽は怒り狂ったあげく紅目化して壁を思いっきり殴り穴を開け、上司にこっぴどく怒られたようだ。それを聞いたステラたちは大爆笑だったらしい。


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