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幻葬鬼譚 ~神話ヲ殺ス少女タチ~  作者: K. Soma
第九話 幻想の花/背負った命

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(さて、と――)

 

 言いたいことを言い終え、ヒミコはスッキリとした気持ちでいた。

 

(後はこの状況をどうすっかだな……)

 

 この状況。

 

 依然(いぜん)として対消滅砲の光に(さら)されている。

 

 ただ流石(さすが)に少しずつ威力が弱まってきた。これならばなんとか耐えられるだろう。

 

(危ねーところだった……一撃防ぐだけで精一杯だな)

 

 やってみてわかったが〝(アマ)玉垣(タマガキ)〟の重ね合わせは膨大な霊力を消費する。

 

 血中霊素の急激な消失で、ヒミコは眩暈(めまい)のような浮遊感を覚えていた。

 

(けど、ここで倒れちゃいられねえ……っ)

 

 あと一度。もう一度だけ鬼門(キモン)を開き、空間転移後に鬼の本体を直接叩く。

 

 できるはずだ。今の自分なら。ヒミコは不思議な確信に満ちていた。

 

(これさえ(こら)え切れれば――!)

 

 まさにその時、対消滅砲の勢いがさらに弱まる。

 

 好機(チャンス)――ヒミコがそう思った次の瞬間、

 

魄子(ハクシ)連鎖反応、急速に上昇!』スズからの通信。『だ――()()()()()()!』

 

(何ィーッ⁉)

 

 馬鹿な。早い。早すぎる。

 

〝間〟があるはずだ。第一射から第二射に移るまでの。

 

 だというのに、何故――

 

(クソッ……()()()()()()かよ!)

 

 ヒミコは自分自身の馬鹿さ加減に嫌気が差した。

 

 あったじゃないか。〝間〟ならこうして。()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 敵はその間に充填を済ませ、こうして第二射を放たんとしているのだ。

 

(やばい――!)

 

 先とは比べ物にならぬほど深刻な事態である。

 

 霊気が不足しているのも勿論だが――減衰中とはいえ、敵の第一射が()()()()()()()

 

 その上からさらに第二射を浴びせられれば、如何な重ねがけした玉垣でも耐えられまい。

 

 そうなれば待ち受けるのは……死。

 

 敗北の死だ。

 

(死んで……たまるかァアァァアアァァッ‼)

 

 絶望の最中(さなか)、それでもなおヒミコは気迫を(みなぎ)らせるが――事実は変わらない。

 

 彼女一人で、この状況を切り抜けられぬ事実は()わらない。

 

 直後、白い光が場に満ちて――。

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