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――死ぬのはこわくなかった。
まったく、こわくなかった。
ヒミコのためになら、ヒミコの役に立てるなら、喜んで死ねる。
そう思っていた。
けれど本当は――それ以上に、こわいことがあった。
ヒミコに拒まれること。
ルリカの時のように。
気持ち悪い、って思われること。
せっかく満ちた心を――もう失いたくない。
それくらいなら、死んだ方がいい。
本当は、心の奥底でそう思っていた。
――けれども、ヒミコは。
言ってくれた。
わたしの本心を知った上で、それでもなお――言ってくれた。
生きてていい、と。
今まで、誰も言ってくれなかったことを。
わたしに。
わたしに、わたしに、わたしに。
………。
………。………………。
………。………………。………………………。
なら。
なら、わたしは――




