第27話 テスト結果
中間テストの答案用紙が返却され始めた。一華の結果は、危惧したほど悪くはなく、シンに教えてもらった勉強法のおかげでまあまあの点数に落ち着いた。
自分の答案用紙を眺めながら自分を褒める一華。
「よく巻き返したものだ。」
シンは自身のオール100点の答案を片付けながら言い放つ。
「俺の結果は聞くまでもないだろう。」
「シンのテスト、やり過ぎじゃない? オール100点って。そんなことすると下手に目立つよ?」
「下手に目立つ?」
「そうだよ。『満点のシン君』って目立っちゃう。おまけで隣にいる私も目立つと思うし、イケメンで成績上位だと、狙う女子が増えるよ。」
一華は危機感を与える。
「私が目の敵に合うかもよ。」
シンは表情を硬くする。
「一華を目の敵にする奴は、ただでは済ませない。何かあったら必ず報告しろよ。」
「うっ、うん。」
(シンに目立つなっていう方が無理があるかな……)
「でも、次から急に点数を下げると、余計目立つだろう。」
「そうだね。卒業まで満点で通すつもりでいるの?」
「(真顔で)テストを前にすると答えが浮かんでくるからなぁ、下手に間違う方が難しいぞ。」
「えぇ!? 間違うのが難しいって……。仕方ない『満点のシン君』の隣にいることを受け入れるよ。」
一華は(出来のいい兄を持つと苦労するな)と項垂れた。




