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カノン(伊咲貴音音楽教室)  作者: FRIDAY
壱 その指先で手繰る音
13/57

まぶしくて、羨ましい

 将来をどうするか。


 大学へ行ったからと言って、必ず堅実な人生が約束されるというわけではない。勿論、行かないよりは多少はいい目を見ることができるかもしれないが、結局のところ肝要なのはどこへ行くかではなくなにをするかだろう。どれだけ偏差値の高い大学へ進学したところで、ただ遊んで暮らすのならば意味はない。逆に目も当てられない大学へ進んだところで、当人に向上心があるのならばそれ相応の努力をして大成するだろう。


 つまるところ、どこへ行こうとも同じだ。


 しかしそうとなると、今度は選択肢が多すぎる。闇雲に上を目指すこともないけれど、安易に行きやすいところへ行って適当に過ごすのも惜しい気がする。かといって、取り立ててやりたいことも見つかっていない。


 要するに、俺は将来についてなにも考えられてはいなかった。

 だから――俺は伊咲さんがまぶしく見えた。


 しっかりとやりたいことを持っていて、そしてその通りに生きられている。

 その姿がまぶしく――そして、羨ましい。


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