第45話 北条氏の息子たちの里帰り
ハイペリアン乗組員
橘 幸太郎 日系アジア人 30歳 男性 大佐 艦長 総司令
坂本リョウマ 日系アジア人 28歳 男性 中佐 戦略参謀
西郷たかお 日系アジア人 28歳 男性 中佐 内政参謀 内政担当
大久保トシオ 日系アジア人 28歳 男性 中佐 外務参謀 外交担当
勝りん太郎 日系アジア人 25歳 男性 少佐 海軍参謀
乾タイスケ 日系アジア人 25歳 男性 少佐 陸軍参謀
福沢ゆー吉 日系アジア人 25歳 男性 少佐 財務参謀 財政全般
ヘレン ダルク フランス人 25歳 女性 少佐 医療参謀 医療技術
服部ハンゾウ 日系アジア人 25歳 男性 少佐 警察参謀 情報捜査
杉原 ねね 日系アジア人 20歳 女性 少佐 教育参謀
陸軍副参謀サユリ:戦略戦術立案用アンドロイド、日系アジア人20歳女性
平賀源内 鉄道省長官に 電化開発、家電開発
田中久重 科学技術省長官に 石油精製技術
鈴木茂雄 軍部技術開発部長 蒸気機関、デーゼルエンジン開発
志筑忠雄 軍部陸軍技師
川本幸民 軍部海軍技師
二宮忠八 軍部航空技師(次世代航空機の構想を持つ少年技師)航空機設計
橘商会 敦賀支店 支店長 道川兵三郎 元敦賀港の川舟座の頭
奥州地区 支店長 蠣崎義広 元安東家家臣
横須賀港 店長 蠣崎光広 元安東家家臣
長崎支店 支店長 長崎 一朗太 元長崎豪族
伊豆、相模国 大名 北条早雲 後北条氏当主
北条氏綱 2代目当主 経済、政治の才能有り
北条氏時 次男 軍事面の才能有り
北条氏広 三男 科学技術の才能有り
1496年 10月
幸太郎は、北条早雲の息子達と蝦夷国蒸気船の甲板にいた。
幸太郎は氏綱に、
「久しぶりの帰郷だが、どんな気持ちかな?」と
優しく問うと。
氏綱
「はい、とても嬉しいです。父上の顔を見るのが楽しみです。
また、領地がどの位繁栄しているか楽しみでございます。」
幸太郎
「氏時、氏広は、どうだ。」と問うと。
2人揃って、
「もちろんでございます。」とハッモッタ。
氏時は、ちょっと考えて
「幸太郎様、私たちは、蝦夷国には、もう行けないのでしょうか?」
幸太郎
「そんなことは無いぞ!
好きなだけ居て良いぞ。そして、好きなだけ学べば良いよ!」
それを聞いた氏時は、明るい顔になり、
「領地の事は、兄じゃにお任せ致しますので、
私はもっと、鉄砲、大砲、戦車の構造を蝦夷国から学びとうございます。」
すると、氏広も
「私も自分の手で蒸気機関を作って見たいので、
一緒に連れて行って下さい。」泣き顔で言った。
幸太郎
「わかった、わかったから、2人とも、オタク小僧だな。
私から早雲殿に話すから、其方達も
ちゃんと話すんだよ!」
そんな会話をしながら、蒸気船は、横須賀港に
入港したのだった。
下船すると、横須賀港行政官、三浦義同の迎えを受けた。
「国王、遠路はるばる、ご苦労様でござる。
ここからは、私がご案内致します。」
幸太郎
「うむ、よろしくな!」と言うと、
早速、蒸気自動車に乗り込み、コンクリート作りの道路進み、
橘商会会館に着いた。
すぐに、応接間に通されると、そこには
北条早雲が待っていた。
幸太郎
「早雲殿、お久しぶりです。元気そうで何よりです。」
早雲
「国王も、お元気でそうで何よりです。
と2人は笑って挨拶をした。
そして、後ろに控えていた、三兄弟が
順番に挨拶をしたのだった。
早雲
「皆も元気そうじゃな。」と笑顔で言った。
氏綱
「父上、早速ですが、相模国の様子を見て見たいのですが?」
早雲
「これは、世話しない事じゃな、今日はゆっくり旅の疲れを
とって、案内するのは、明日からじゃ」と言うと
三浦義同
「そうですよ、若君。ゆっくり風呂にでも浸かって
宴会ですよ。」
幸太郎
「そうだな、伊勢海老だよな。そうしよう!」
翌日
幸太郎、北条早雲、三兄弟は、蒸気自動車で
小田原城まで行った。
横須賀港から小田原城までは、すでに
幹線道路が繋がっていたので三時間程で到着した。
幸太郎たちは城下を歩きながら、
「城下町も非常に賑わっておりますね。商人たちの往来も
多いようで商いも増えている感じですね。」
早雲
「はい、長尾家や安東家と同じ様に関所の撤廃により
近隣の商人が多くやって来ました。
そのおかげで、商人からの
運上も5倍に増えました。
また、小田原湊の関銭や
津料の撤廃により
蝦夷や浜松からの船も来るようになり交易による
利益も2倍に増えました。
増えた収入を城下町の開発に回しております。」
一行は、城下町から農村部へ向かった。
農村も区画整理された水田、畑が並び豊作が
目に見えるようであった。
幸太郎
「ほう、米も小麦も豊作のようですね。」
早雲
「はい、お陰様で天気にも恵まれましたので、
特に蝦夷国から頂いた甘藷の苗も順調に育ちましたので、
備蓄食糧も倉庫に満杯です。」と微笑で答える。
幸太郎
「ほう、それは良いことを聞きました。
今年も畿内方面の飢饉が酷く新政府も食糧も
逼迫しているので、余っている米や芋は
全て橘商会で高値で、買い取るから用意して下さい。」
早雲
「はい、それは願ってもない事です。早速、
手配しておきましょう。」
その夜、小田和城、広間
早雲
「国王、こちらが、義理の息子の今川氏親です。-20歳を過ぎた好青年-」
今川氏親
「お初にお目にかかります、今川氏親と申します。
義父がお世話になっております。
今後とも義父共々、よろしくお頼み申します。」と頭を下げた。
幸太郎
「こちらこそ、よろしくお願いします。」
そして、早雲が真顔になって、
「国王にご相談があるのですが、」
幸太郎
「私にできる事なら」
早雲
「知っての通り、当家は今川氏親の後ろ盾に、なっております。
しかし、武田との戦いが膠着状態に陥ってまして、戦費で
内政に回す資金が少なくなっております。
なんとか打開策を探している状態です。
なにか妙案はございませんか?」
幸太郎
「そうですね。前線はどのへんですか?」
早雲
「興国寺城を防衛の拠点として富士川を挟んで
攻防を繰り返しております。」
幸太郎が口角を上げて、
「じゃあ、和睦しますか。
大井以東は、今川氏親氏親殿
以西は 小鹿範満殿でどうですか?」
氏親
「それでは、武田に遠江、駿河を半分くれてやることになりますが?」
幸太郎
「はい、その通りです。
今は内政に力を入れる時期です。
圧倒的な経済力、銭の力を持って近隣国を支配するのです。」
氏親
「銭の力で隣国をどのように支配するのですか?」
幸太郎
「そうですな。分かりやすくお話ししますと、
相模国は平和で戦争が無く、農民は、開墾で作付面積も増えて
農作物の収穫が増えております。
それら農作物は、北条家が適正価格で買取、蝦夷銭が手に入ります。
その銭で、衣服、食糧、などが購入出来る生活を送っております。
職人も常に仕事があり、手間賃は蝦夷銭で貰います。
銭の収入も増えて、色々物が買えて、生活が豊かになっております。
商人も物が沢山売れるので、他国から仕入れを増やして、
益々流通が増えて儲かるのです。
他の国の商人達も儲かると分かると、相模国へやって来て、商いを始めます。
すると、ますます商家が増えて、商店街が形成され
流通の中心になっていくのです。
ところが、隣の遠江は、戦続きで、農地も荒れて食糧も少ない状況、
働き手は戦さに取られて、残るは女、子供、老人といった有り様。
さらに、武田、小鹿から年貢の取り立てがあれば、それこそ、
子供を売る事になります。
また、出稼ぎに行った親類から相模国の豊かさを知らされれば、
どうでしょう?
そんな事なら家族や村ごと、隣国の相模に逃げ出すのは必定です。」
一息付いて、幸太郎
「武田家の甲斐国は、元々貧しい土地なので、肥沃な駿河、三河を
欲していたのです。
ここで、東の北条家と和睦ができれば、西の三河国へ
勢力を伸ばす事ができます。
そうなれば、尾張の織田氏や美濃の斎藤氏との戦になります。」
さて、ここで、武田家は戦の兵糧を商人から買う事になります。
その商人は!
氏親
「橘商会ですね」
幸太郎
「ご明察です。橘商会では、蝦夷銭のみの取引になりますので、
高値で兵糧を売って、武田の甲州金を蝦夷銭に両替する事で、
商会は兵糧の売り上げと両替の手数料で
大儲けです。だから、北条家から高値で兵糧を仕入れても、
儲けが出るのです。」
早雲
「わしより悪どい商人じゃな!」
幸太郎
「蝦夷国の密偵には、遠江、駿河西側の村々に入って、北条領に行けば、
食うのにも困らず、仕事も斡旋してくれる事を吹聴してもらいますよ。
そうして、難民を受け入れて仕事を与えれば、
相模、伊豆人手不足も解消ですね。」
氏親は納得した様子だった。
そこへ幸太郎が
「この際、氏親殿も広い世間を見ておくにも、良いと思いますよ。
早雲殿の次男の氏時殿、三男の氏広殿も再留学するので、
一緒に勉学に励む事は
氏親殿の役に立ちますよ。」
今川氏親
「はい、前々から蝦夷国に行って見たいと思ってました。
こちらからお願いしたくらいでした。
我が妻の寿桂尼も一緒に行きたいと言っております。
領地経営は、義父(北条早雲)にお任せ致しますので
よろしくお願いします。」
北条早雲
「やれやれ、これでは、和睦一択ですな。」
笑って言った。
余談
今川氏親について、史実では、
室町幕府の守護大名の家柄に生まれ、戦国時代の混乱期に
今川家を強固な戦国大名へと成長させた人物です。
幼い頃から京で育ち、公家や将軍家と深い交流を持ったため、
和歌・連歌・茶の湯などに秀でていました。
武将であると同時に、文化的な素養を重んじた
「知的な大名」でした。
武田家(甲斐)や北条家(相模)と姻戚関係を結び、
同盟を組むなど「戦わずして領国を守る」戦略を得意としました。
田開発や植林を奨励し、駿河・遠江の経済を豊かにしました。
後に今川義元の代に整備される「今川仮名目録」の土台を
作ったのもこの人の治世です。
彼の治世があったからこそ、のちに「海道一の弓取り」と
称された息子・今川義元が躍進できた、と言われています。
SF歴史小説なので、時代背景は、適当です。
ご意見ご感想をお待ちしております。




