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これからの俺

そして早くも二年。




贈り物を制作する仕事と、贈り物を渡しにいく仕事サンタの二通りがあったが俺たちは渡しにいく方を選んだ。


しかし、本当に“サンタクロース”と言えるのは、経験を積み、年をとって髭を伸ばし、髪も髭も眉毛も真っ白になってからだという。


ちなみに染めるのは邪道だから禁止。










わからん






















新米サンタはサンタクロースの手伝いが主な仕事。

そこで空飛ぶソリに慣れ、空飛ぶトナカイを躾け、真のサンタクロースになるため修行を積むのだという。






サンタクロースというのは職人に近いようだ

ファンタジー要素が盛りだくさんな職人







「そういえば何でソリとトナカイが飛ぶんスか」

「企業秘密」



…俺、会社員なのに



















今日は初めてソリに乗った。

乗るまではワクワクしていた俺だったが、何故慣れる必要があるのか思い知った。



とにかく空の上は寒い。

しかも速い。

鳥にはぶつかりそうになる。

風が強いから大声をださないと意思疎通ができない。

でも口を空けると喉が痛い。




「っていうかなんで都会の上に飛んでてもバレねぇの!?」

「見えないようになってるんだよ」

「ステルス機能搭載!?」

「使いようによっちゃ兵器だな。不法入国、麻薬売買も簡単」

「サンタのくせに発想がこえーよヒデ!!」




そんなこんなで俺たちは頑張っている

























「俺スゲー気になってるんですけど師匠」

「何をだい?」


新米サンタになって初めてのクリスマス。

サンタクロースの手伝いとして俺はソリにプレゼントを乗せたり、ソリとトナカイを繋げたりしながら俺の師匠サンタクロースに尋ねた。


「どうやって親にプレゼントを貰えていない子供を探すんスか?そこらへんまだ教えてもらってないんスけど」

「…見つけるのは年々簡単になっていってるよ。悲しいことにね」


それはつまり、数が増えているということ


「わたし達は子供達の幸せを祈りなが頑張ってる。だがわたし達の仕事が多ければ多いほど、愛情に飢えている子供が多いということだ」

「…それって」

「仕事が減ってくれるとこの老体としてはありがたいけどねぇ」



師匠は笑った。



「…俺、なれますかね、サンタクロース」

「珍しい。君が弱気なんて」

「プレゼント配れば良いって仕事じゃないっすから。俺はちゃんと、あの人みたいに、見つけてやれるのかな…」



人々が溢れかえるあの町で、一人歩き、寂しかったくせに寂しくないと自分に嘘をつき続けていた俺を見つけてくれた、あの人のように



「大丈夫だ」

「ほんとっすか」

「ああ」





小さく頃から、他人の寂しさに気づける、君なら















「ところで具体的にどうやって見つけるんスか」

「とにかく歩いて探すんだよ。それらし気がする子を見つけたら、後を付けてとことん調べるのさ」




































それってストーカーじゃね?

終わりです。


実にアホなオチ(オチになってる?)で実にサーセンした

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