39.
「どうしてこんなことに……、あ、そのお客さんが食べた料理は何だったのですか?」
私はエリオットに聞いた。
「画家の卵が作った卵かけご飯だ。今もそこのテーブルに置いたままだ。現場をそのまま保存しておくからって。絶対に触るなって先生が言っていた」
「卵かけご飯ですか……。ということは、その倒れた女性は、何かに中ったのでしょうか? 卵かけご飯なら、その可能性はありますよね?」
「まあ、そうだな。でも、可能性は低いと思う」
「うーん、やっぱりそうですよね。私も自分で言っていておいてなんですが、どうも信じられません。うちのクラスは、食材の品質管理は徹底していたのです」
「ほかにも卵かけご飯を食べた客は、たくさんいた。でも、何の異常もない。だから、卵が腐っていたって可能性は低いと思う」
「ですよねぇ。それなら、どうしてこんなことに……」
突然、遠くから騒めき声が聞こえた。
段々と、その騒めき声が近くなっている。
なんとなく、嫌な予感がした……。
*
(※マーシー視点)
私は学園の中を歩いていた。
目指す場所は、カトリーのクラスである。
周りからは、ざわめき声が上がっていた。
私を見て、皆が驚いている様子だった。
でも、私がこの学園に入ることには、何の問題もない。
ただ、一般の客として学園祭に来ているだけなのだけなのだから。
周りの人たちは眉を顰め、好き放題言っていた。
しかし、そんなことを気にする私ではない。
そしてついに、私はカトリーのクラスに到着した。
タイミングよく、カトリーの姿も見つけることができた。
彼女は落ち込んでいるようだ。
クラスの出し物が中止になったうえ、学園祭まで中止になるかもしれない状況なのだから、当然である。
いいわ、その顔が見たかったの。
私から学園生活を奪っておいて、自分だけ学園生活を楽しめると思ったら、大間違いよ。




