199、 学園出来上がり
特に学園に不具合は無かった、俺も手近な建物に入って 水回りとか
灯りが点くかとか 点検した。
幽霊3人は此方での生活を選んだ様だ、 この学園に資料室が有り其処に
3人の姿が映った写真が有ったので ゴーレムの制作が出来た。
タケシさんとザイムさんは生前のままで良かったのだが、 クマくんは
ある事情で生前と肌の色が違う。
この学園(オリジナルの方)が有った場所は 白色人種が多く所謂人種差別が
色濃い場所だった、 特に捨て子だった黒人のクマくんは 何時も一人で遊んで
いた。 そんな記憶が有るクマ君は 嫌われない白い肌を求めたが、
試作したフォーのゴーレムが余りにも肌が白かったので気に入らず、3回程
やり直しをしていた、 今は程よく日に焼けた肌の元気な少年姿だ。
タケシさんとザイムさんは生前のままの姿、 やはりタケシさんは俺と
同じ国の出身だった。 そして3人は用務員小屋を拠点にしてこの
学園で生活をするとの事に決まった。
ザイムさんは教師として、クマ君は生徒として、 だけどタケシさんの
用務員と言う仕事はどうかなぁ、 敷地は大きくてタケシさんだけじゃ手が
足りない(以前は如何してたのだろう?) 俺も学園の保守管理にはタンゴを
導入しようと思っていた だけどタンゴを導入するとタケシさんの仕事が
無くなる、 フォーが完全フルコピーで持って来た学園には塵や落ち葉雑草等も
コピーして来てるから 案外汚れていた。 既にフォーが放ったタンゴが50機
彼方此方走り回って掃除をしている、 そんな様子を見ていたタケシさんは
口をあんぐりと開いて異常な速さで調えられて行く学園の様子が信じられない
様だ。 (御仕事無くなっちゃった)
「太一君 儂の仕事が無いんじゃが、如何しようかのう。」*タケシ
『う~ん 猛さんも年少組の教師になって見ては如何ですか、年少組なら学科が
さんすう・おんがく・ずこう・
「図工じゃと! 儂は元カーペンターじゃ、 図工は得意じゃ なる 先生に
成る 儂が教師か 前世では考えられぬな 子供達に儂の技術を伝授出来る、
生前は碌な弟子が居なかったが 此処では良い弟子に巡り合えるかも知れない
成る! 先生に成る、儂は成る。」*タケシ
なるなる言われてますが マクロ経済学・ミクロ経済学・経営学入門は
自力で習得して下さい、
さて学園は出来たので魔王様に報告と一応校長先生に見て貰わないとな。
<じゃあ私が行って連れて来るよ 魔王ちゃんとベレトをね。>
後何かあったかな、 そうだタケシさんの小屋に有った荷物戻さなくっちゃ。
タケシさん達と 用務員小屋に入って荷物を戻す、 序でに個室が出来たので
ベッドとか 机とかを出す、タンスとかも要るな 幽霊だから着る物も無いだろう
各部屋に色々出して気に入ったらタンスに仕舞って貰う。
あとは何だ 食器も要るな。
「あの 太一君、食器って この体食事出来るの?」*ザイム
『はい 出来ますよ、タバコも吸えます。』
「何ぃ! 煙草吸えるんか。」*タケシ はい吸えますよ
勇んで室内の古びた箱を手に取るタケシさん その中には途中で折れて
しまっている煙管が入っていた。
悲しそうな顔をするタケシさん 俺は無言で新型煙管(火皿が大きいので
一杯葉っぱが詰められる)と小粋・マッチ・灰皿を渡した、
多分懐かしかったのだろう 早速手慣れた手付きで葉っぱを丸めて煙管に
摘め、マッチで点火して 紫煙を吐き出して涙を浮かべていた。
フォー達を待っている間 用務員小屋の居間に炬燵を設置して 皆で
お茶やお菓子 ビールも出して食べながら待っていた。
クマ君達は炬燵の横でオセロ大会を開催している、 大勢の友達が出来てクマ君は
ニコニコと笑っている。
因みにこの掘っ立て小屋は床暖房だ、 エアコンも付けた。
以前が余りにもみすぼらしかったので思いっきり奮発して見た、
ふろ場はジャグジーとサウナ付きだ トイレも長時間使用しても飽きない様に
タケシさんには 対戦囲碁が出来る様に・クマ君にはゲームが出来る様に・
ザイムさんには読書が出来る様に改造したが
”誰もトイレから出て来なくなる” との指摘をマークさんから貰い 却下と
なった、肛門洗浄機のみの設置だ。
かなり時間が経ったが フォー達は戻って来ない、 如何したんだろう。
と思っていたら 玄関引き戸が勢い良く開いた。
「なんだ 太一殿、開校式典もう始めておったのだな。」*魔王
いえ、そんな大それた物は開催していません。 只の時間潰しです。
「まあそんな事は如何でも良い、 太一殿 良い学園じゃ。 だが少々
広過ぎるのでは無いだろうか? 1000体の魔族には 大き過ぎる様に
見受けれられるのだが。」*魔王
『大は小を兼ねると言う言葉が有りまして 大きく作って見ました、
それと教師職を希望する人を3人確保しました、それと生徒1人。』
「何! 教師だと 幼年組は儂の領分じゃっぞ。」*ベレト
「何! 子供はおぬしが担当だと そんな横暴許されるのか?」*タケシ
ああ 是はロリコンと親方の戦いだな、 純粋なロリコンと小さい内から
建築技術を叩き込みたい親方の戦い。 (只面倒臭いだけだな)
『猛さん 子供の教育は学園長に任せた方が良いですよ、大工の
仕事は体力も要りますから 体が有る程度出来上がってから始めた方が良い
のでは無いでしょうか。 それに小さい内は工作と学問を同時に押し込めると
良い結果は出ないと思いますよ、 それに学園長なら建築に興味が出る方向に
きっと導いてくれます。』 説得が面倒そうなベレトの味方を演じました
「そうじゃな、その様に指導するのは吝かでないぞ。」*ベレト
「確かに子供では力が足りないかもしれんのぅ。」*タケシ
ほら 上手く行った。
其れでは今後の教育体制は魔王様を筆頭に各教師陣で話し合って頂こうと思い、
俺は退席する。
「太一殿 何処に行かれる、 此処で未だ話し合う事が有るだろう。」*魔王
えぇ~ 帰れないの 俺もう必用無いのではないでしょうか、帰れないの?




