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飛ばされた世界で俺は,悪魔でした。  作者: 東狐
この地で俺の出来る事。
164/418

164、 ティム


 ・・・・ 『うわぁ~!』


デカいライオン面が直近に有る、 俺を凝視している、そしてデカい声で鳴く。

”グワオォ~ン” そして俺に向かって攻撃を仕掛けて来る。


 最初からデカいのに デカい口を開けて俺に迫るシメール。

怖いから一歩も動けずに固まってる俺、(ああ、死ぬんだなぁ本格的に) と

思っていたが。  生存本能とは誰にでも有るのだろう、俺は叫んだ。


 『やめろ~!!!』


 時間が止まっていた。 何だ? 俺死んで無いの?

 {肯定 マスター、死んで無いですよ。そして そのシメール マスターの

従魔に成ってますよ。}   はぁ?


 今、眼前に居る シメールは伏せをして、目をシバシバさせて 完全に悪戯して

飼い主に怒られている 犬の作法と同じだ。(君はライオン顔の犬なの?)

 一寸可哀想になって、近づいて鼻を撫でたら、又大口開いて俺に向かって来た。

 ”バチン” と音がしたら シメールが又伏せ姿勢で 眼を回していた。

(何が起きたの?) 


 シメールの横にはリトが立っていた、 割と怒っている御様子だ。

 [私以外が お兄ちゃんに Kissしちゃダメなの。]


リトが強行手段に出たらしいが、 シメールの行動は 俺への愛情表現なのか?

 {肯定 マスター、ティムされた個体は その主人に絶対の愛情を持ちます。

ですから あのシメールは既にマスターの物です。}


 ”ジリリリリリン” 昔懐かしい黒電話の着信音が鳴った、俺のスマホだ。


 「太一殿 良いかの?」*魔王


チョット面倒臭いやり取りが 想像出来るが、此処は静かにしておこう。

 『はい 太一です、何か有りましたか? 魔王様。』


 「ははっ、 なら良いのだが、其方今 シメールに食い殺される直前

なのではないのか?」*魔王

 ああ、 そう言えばこの状況を第三者的に見れば、 殺される直前に

見えますよね、俺もさっき迄そう思ってました。


 『あの 大丈夫ですよ。  何かティムしちゃったらしいですが。』


 「はぁ?」*魔王

・・・・・・・・・・・・・・・・・!

 「いや いや 太一殿、可笑しいだろう! 何故太一殿がシメールをティム

出来るのだ? 太一殿はシメール程の魔獣でもティム出来るのか?」*魔王

 

 {僭越ながら魔王様、進言申し上げます。 私も未だ困惑しておりますが、

マスターがシメールをティムしているのは確かです。  魔王様も御存じと

思われますが、マスターは悪魔と人族の合成生物です。 先程ステータスも

確認したのですが 謎だらけです。 文字化けして不明な点は多数・スキル欄に

魔法が含まれる等、全く判りません。 多分スキル欄に動物好きが有るので

それが ティムスキルと判断するしか無い様ですが、 効果が余りにも高過ぎる

様子です。}*アマ


 「ふむぅ~、 まあ 太一殿だからって事なのか?」*魔王


 {はい、 そう思われます。}*アマ


 あははは、俺からは何も言う事は無い。 試しに魔王様が狩って来たシメール

(半死に)を俺にティムしろと命じて来たので 傷ついたシメールに俺水掛けて

元気にしてから ティム(鼻面に手翳し)をしたら ティム出来た。 


そして 現在左右からとっても大きなシメール2匹に頬ずりされている俺がいる。

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