閑話 ―狼少女と勇者―
クズ共がログインしました。
「勇者様、こちらです。人間と白狼族のクォーター、年は15歳、器量も良く、勇者様のご希望通り人間の姿に獣の特徴となっております。じっくりご覧ください。」
勇者と呼ばれたガラの悪そうな男が、奴隷商人に促され下卑た顔でこちらを品定めしている。
私は、ユーフィ。
父は人間族の冒険者で、母は人間族と白狼族のハーフの冒険者だった。
家は裕福ではなかったが貧乏でもなく、父がランクの高い冒険者だったため、人間族主義のアルカディア王国で親子三人幸せに暮らしていた。
ケチがついたのは父が、魔物討伐中に亡くなってからだった。
獣交じりの母と私は、この国では居場所がなく、今まで仲良くしていた隣人は手のひらを返したように冷たくなった。
しばらくして母も亡くなった。お金を稼ぐために受けていた危険度の高い依頼中の事故だった。
母が亡くなった翌日に、両親の知り合いという冒険者がやってきて借金の証文を突き付けてきた。
母は、その男に借金をしていたようだ。
「借りた金はしっかり返せよ。すぐに返せないならお前の母親のように俺に体で返してもいいんだぞ?」
その男は、臭い息を吐きながら私の耳元でそう呟き私の胸を乱暴に揉み始めた。
私は、男の股間を蹴り上げ玉を踏みつぶし逃げ出した。
だがすぐに衛兵に捕まり、借金の形として奴隷商に売られた。
前からあの男は評判が悪く、男に怪我をさせたことは不問となった。ざまーみろ。
そして今、あの男のような下卑た顔をした勇者と呼ばれる男が目の前にいた。
勇者と言えば世界を救うために女神様が遣わす英雄と聞いていたが、これが勇者なら女神様も大分格を落としたようだ。
「おいおっさん、この犬っころをくれ。服はこのままで良いから鎖持ってこい。」
勇者と呼ばれた男は、私の従属の首輪に鎖をかけ
「今からお前は俺のペットだ。俺のことは堂島様と呼べ。」
と乱暴に鎖を引かれ引きずるように奴隷商の外へ連れ出された。
「おお!郁夫君のペットは犬ですか?」
堂島の仲間らしい男達も奴隷を連れていた。
「俺は、エルフですよ。ハーフエルフって奴。光夫のその小さいのはドワーフらしいですよ。光夫はロリコン(笑)久幸は?」
「俺は、兎人族。良いだろう、このムチムチ。」
「俺のペットは犬じゃなくて狼らしいぜ。今夜から従順な犬に調教してやるけどな。」
男達は、下品に笑いあっていた。
私達は、男達と一緒に城に連れて行かされた。城の兵士達の対応を見るとこいつらが勇者というのは本当らしい。
城に戻ると次ぐに部屋に連れ込まれた。予想はしていたが、やはりそういう目的か。
この手の下種な男は本当に考えることが一緒だ。
私の初めては、好きな人に捧げると決めている。奴隷となった身では逃げ出すのは難しいが一矢報いることぐらいは出来る。
この男のあそこを噛切ってから舌を噛んで死んでやる。
勇者のあれを噛切るって武勇も冥途の土産に案外悪くないかもしれない。
そんなことを考えながら反抗的な目をしていたら堂島に殴られた。
途端に急に体に力が入らくなった。
逆らってはいけない、従わなくてはいけない。
脳内にそんな言葉が駆け巡る。
従属な衝動に逆らっていると堂島にまた殴られた。
「あまり従順にして反応が無くなるのもつまらないから、これくらいでいいか。おい、早く服を脱げ。」
私は、素直に服を脱いで従った。
何故だかそれが正しいことだと思った。
私は、散華した。
翌朝、何故従順に従ってしまったのか後悔した。
堂島の圧倒的な何かに逆らうことが出来なかった。
私は、これからのことを想い絶望した。
相変わらず、堂島に鎖で引かれながら城の中を歩かされていると、勇者の仲間達が気の毒そうな顔でこちらを見ていた。あとで知ったが、勇者の仲間ではなく全員が勇者だったらしい。
その中から一人の男が、堂島の前に立ちふさがり堂島を殴り、私を抱きかかえて走り出した。
堂島から離れて行くほど、従属の首輪は私の首を絞めていく。
「あっごめん、それ外してなかったね。」
その男が私の首にそっと触れると従属の首輪は簡単に外れた。
首輪は、奴隷商人か所有者でないと外せないのに。混乱していた私に男は、微笑みながら答えた。
「意外と不良品というのがあるみたいでね、君のもそうだったみたい。僕の腕にも似たようなものが巻かれていたけど不良品だったみたいで簡単に外れちゃった。」
何を言っているんだこの人。
私を抱え走りながらその男は話を続けている。
「僕は、ヤマト ホンダ。勇者だよ。そろそろ街を抜けるからもうちょっと我慢してね。」
追ってくる兵士や衛兵を振り切り城を抜け街を抜け街門を全力疾走で走り抜ける。
私を抱えながらこの速度。もっと別のことにびっくりしないといけないはずなのに勇者の身体能力にびっくりしていた。
「この辺でもう大丈夫かな。多分もう追ってこないと思うから安心してね。」
「あなたは・・なんで私を・・・混血なのに・・・奴隷なのに・・・。」
「んー。可愛いから!僕、ケモナーなんだよね。それに勇者だからさ。女の子一人救えないで世界なんて救えないよ(笑)」
ヤマト様は、私の頭と耳を撫でながらそう答えた。
ヤマト様に撫でられ急に安心したのか涙が止まらなくなった。
「あっごめん。耳触るの嫌だった?ごめん、モフモフだったからつい。」
「違うんです。嫌じゃないです。」
ヤマト様の優しさに、心の中に閉まっていた不安や不平が一気に流れ出た。
両親が死んだこと。
奴隷になったこと。
人間族と獣人族の混血なこと。
混血は、人間には獣交じり、獣人には堕落と、蔑まされて差別されること。
そんな混血は、奴隷か、各地を流浪する冒険者か、魔物が発生しやすい地域、魔境の近くで混血同士で集落を作りひっそり暮らすかと生きるすべが少ないこと。
そんなことを語った。言葉が止まらなかった。最後の方はヤマト様に八つ当たりするような語気になってしまった。
「僕の生まれた国には、基本的人権の尊重て言葉があるんだ。」
「キホンテキジンケンノソンチョウ」
何かの魔法だろうか?
「そう、人が人として幸せに生活するために、生まれた時から持っている権利。アースガルドに当てはめると、人間族も獣人も亜人も混血も魔族だってみんな同じ一つの仲間。そこには上下はなく、みんな平等で自由に生きて良いって教えだよ。」
「素晴らしいですね!夢のようですね!」
「僕はね、魔王を倒すだけが世界を救うわけではないと思うんだ。勇者としてアースガルドを知ってアルカディア王国を見て色々考えて、ユーフィ、君に会って決心したんだ。」
「国を作る!」
「人間族も獣人も亜人も混血も魔族も一緒に同じく暮らすみんな平等の国。」
ヤマト様は目を輝かせながらそう宣言した。
そして、私にかしづき手の甲に口付けをし
「ユーフィ、僕は僕の国を作る。だから僕の王妃様になってくれないかな?」
私は、静かに頷いた。
きっと顔は真っ赤だったと思う。
さすがの勇者様でもこんな大それたことは無理だと思ったが、ヤマト様の夢に私も酔った。
まだ領土も何もない国の王様と王妃様は、世界を救うための旅に出た。
堂島郁夫のユニークスキル『暴力』
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暴力 1/10(ユニーク)
女神の祝福によるスキル
暴力を振るった相手を従属させることが出来る
素手での暴力に限定
暴力を重ねると従属は強くなる
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本田大和のユニークスキル『ご都合主義』
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ご都合主義 1/10(ユニーク)
女神の祝福によるスキル
使用者の希望願望通りに事態が好転する
強く願うほど効果は強くなる
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名前 ヤマト ホンダ 17歳
種族 人間族
職業 流民
レベル 5
HP 1500/1500
MP 1200/1200
力 400
体 300
俊 300
魔 350
【スキル】
ご都合主義 剣術 体術
火魔法 水魔法 土魔法
風魔法 光魔法 身体強化
鼓舞
【称号】
異世界人 勇者 ロマンティスト
流浪の王様 ケモナー
【装備】
木の枝
学生服
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名前 ユーフィ 15歳
種族 人間族3/白狼族1
職業 流民
レベル 3
HP 130/130
MP 60/60
力 30
体 30
俊 80
魔 10
【スキル】
弓術 料理 俊足
獣の一噛み
【称号】
勇者の仲間 元奴隷 流浪の王妃様
【装備】
奴隷の服
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次話から真神尚人の話に戻ります。
こぼれ設定
ハーフエルフ 18歳 可愛い系でエルフの特徴強め。つるぺた。
ドワーフ 28歳 見た目小学生女子。合法ロリ。
兎人 20歳 うさ耳、赤目のムチムチボディ。巨乳。THE 母性。
クズ4人は、昨晩はお楽しみでしたね状態。
堂島は、ユーフィをヤマトに取られてざまぁ状態。




