少年マノンと勇剣の英雄譚 第2章「~魔法~あなたの為に」第五十話
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文脈や言葉遣い、構成などの知識を持ち合わせていない素人が書いた作品です。
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前回
嘲弄ノ道化師の策略により戦場は混沌へと陥った。
瀕死のスカーレットを救うため、
ヴィリジアンは自らの命を代償に魔法【ソウル・インヘリタンス】を発動する。
その力は彼女に受け継がれ、一人の男が静かにその生涯を終えた。
託された想い、受け継がれた力。
そして迫り来る災厄、ドレインアビス。
すべてを背負い、スカーレットは立ち上がる。
今最終決戦が幕を開ける!
魔法国家ホルドーマ 中心部
ドレインアビス「ガァァァァァァァァ!!!!!!」
大地を揺るがす咆哮!その巨体がうねり、街を飲み込むように蠢く。
崩れた建物、砕けた大地
そのすべてが、奴の一部となっていく。
マノン「くっ…なんて巨体だ」
圧倒的な存在感に息を呑むマノン。
アラン「怯むな!相手はでかいだけの的だ!散開しろ!足を止めるな!各自で撹乱しながら削る!」
鋭い一声が戦場に響く。
ドビー「任せろ、まずは目を引く!」
ドビーが地を蹴り、影のように駆け、残る建物を駆使しドレインアビスの顔の前に飛ぶ
ドビー「【フラッシュ】!」
眩い聖の光がドレインアビスの視界を奪う、その瞬間ケンシンが飛び出す!
ケンシン「ほな、行かせてもらうで!」
一直線に跳び上がるケンシン、刀を振りかぶり、そのまま巨体へ叩きつける!
ケンシン「竜桜刀術【桜竜一刀・割】!」
ギィィンッ!!重い手応えと共に火花が散りドレインアビスの体を穿ち割る。
ケンシン「浅い!なんやこいつかったい!ぐぇ!」
攻撃を当てたケンシンの背中を踏みアイナが跳躍する。
アイナ「やるねアンタ!これが終わったら手合わせしたいよ!」
その勢いのままアイナが攻撃の体勢に入る。
アイナ「殴り甲斐のある巨体だ!【ヒート・マッシブ】!」
アイナの体の筋肉が隆起する!
アイナ「風穴ぶち開けてやるよ!オラァ!」
ドゴォッ!!!
叩き込まれた一撃がドレインアビスの体に大きな穴をあける!
ドレインアビス「ガァァァ!!」
しかしその攻撃を意に介さずドレインアビスが巨大な手で薙ぎ払う!
ケンシン「マジかッ!」 アイナ「こりゃ避けないとまずいね!」
超広範囲の薙ぎ払いを2人は寸前で回避する。
しかし避けた先に討伐に加わった多数の冒険者が!
ケンシン「避けい!」 アイナ「チッ、この距離間に合わない!」
ドレインアビスの薙ぎ払いが冒険者たちに当たる刹那
アラン「俺はみんなを守る盾だ!来い!【巨盾陽壁】!」
防御スキルを展開したアランが間に入る!
ドガッ!!! モロに直撃した巨大な手をアランが気合で弾き流す。
アラン「はぁはぁ…何とか守れたが、そう何度もは無理だな…」
そしてアランのもとにケンシン達が駆け寄る。
ケンシン「やるやんか!あの攻撃をはじき返すなんて!」
意気揚々なケンシンの言葉をアランは手で制止し、ドレインアビスを指さす。
アラン「あれを見ろ、さっきのケンシンやアイナ様が与えたダメージがもう回復している。」
全員が視界をドレインアビスに向ける、ケンシンが斬った傷やアイナが穿った穴がすでに新しい瓦礫で埋め立てられていた。
ドビー「恐らく奴の外装甲は無尽蔵、内部にあるコアを叩かないと意味はないと思う。」
その言葉を聞きケンシンが名案を思いついたように話す。
ケンシン「ほんなら俺がアイツの体内に入ってコアを叩き切ってくるわ!」
しかしアイナが止める。
アイナ「やめときな アイツの体は今闇の力で覆われてるよ。中に入ろうものなら瘴気でやられてお陀仏だよ。」
その言葉を聞き皆が悩んでいると出遅れたマノンが合流します。
マノン「皆さん!遅れてすいません!僕も加勢します!」
アラン「それがだな…」 事情を説明するアラン そしてそれを聞きマノンが閃く。
マノン「ねぇスメラギ、僕ならドレインアビスの中に侵入できるんじゃない?」
スメラギ「そうだな、【星河のマント】があればいけるぞ。」
その言葉を聞きマノンが提言する。
マノン「皆さん!僕がドレインアビスの体内に侵入します!」
アイナ「瘴気を無効化できる手立てがあるのかい?」
マノン「はい、僕のスキルなら問題なく侵入できます!」
マノンの言葉を聞き今後の攻め方が固まる。
アラン「よし!皆 ドレインアビスに総攻撃だ!マノンは気配を消し隙を見て侵入だ!」
そしてマノン以外のメンツがドレインアビスに向く
アイナ「ケンシン!アンタのその剣技は惚れ惚れするよ!どうだい?合技しないか?」
ケンシン「ええで!…でもそんな急に合体技なんか放てるんか?」
その問いを聞きアイナが笑う
アイナ「任せな!アタシを誰だと思ってんだい、完璧に合わせてやるから好きにやりな!」
ケンシン「しゃあ!ほんなら行くで!」
ケンシンが刀を上段に構える、アイナも気を高め攻撃の準備をする。
ケンシン「ハァァ!竜桜刀術【連撃・桜吹雪】!」
アイナ「紅蓮魔法 【戦闘術式・獄炎】!」
ケンシン&アイナ「合技!【刀拳連撃・紅桜】!」
炎を纏った凄まじい拳と刀の連撃がドレインアビスを穿ち削る!
ドレインアビス「グォォォォォ!!!」
ドレインアビスが大きく体勢を崩す。それを合図にマノンが飛び出る!
マノン「ケンシンとアイナ様が切り開いてくれた場所から入る!」
スメラギ「おいマノン!上だ!」
なんと体制を崩したドレインアビスがマノンが近づくのを察知し潰すために巨腕を振るう!
マノン「まずい!回避しないと…でも間に合わない!」
迫りくるドレインアビスの巨椀!マノンが潰されると覚悟した瞬間!
ロキ「はーい デカブツさん こっちだよ~!」
ドレインアビスの視界に建物の屋上で楽器を弾きながら歌うロキが入る。
ロキ「さぁさぁお立合い~ 演奏支援【囮行進曲】。」
するとマノンに向かっていた攻撃が軌道を変えロキに向かう!
マノン「ロキ!ありがとう!」
一瞬躊躇を見せたマノンだったがドレインアビスの体内への侵入を優先する。
ロキ「ふ~ 戦闘が得意じゃないボクが役に立てるのはこれくらいだね、さてこの状況どうしようかな…汗」
ドレインアビスの攻撃がロキを潰す寸前! シュッ!影が走る
ドビー「全く、無茶をしすぎだ…」
間一髪のところでドビーがロキを抱きかかえ飛び出した。
ロキ「いやぁ助かったよ、危うく煎餅みたいになるところだった。」
こうしてマノンはドレインアビスの体内へと進むのでした。
ドレインアビス体内にて
深い闇と邪悪な瘴気が充満する中マノンは進みます。
スメラギ「マノン、絶対に【星河のマント】を解除すんじゃねぇぞ。」
マノン「うん、それにしても入り組んでるね。」
マノンとスメラギは上へ上へと移動します。
するとひらけた場所に出ます、そこは智ノ議事塔最上階だった場所でした。
そして中央には瘴気の中でも煌々と光る『極彩ノ神杖』がありました。
マノン「あれは確か神器だよね?」
スメラギ「あぁそうだ、さすがは女神の力が宿った杖だな。」
その次の瞬間、ズズズズズ…空間が蠢く。
瘴気が渦を巻き、黒紫の塊がゆっくりと形を成していく。
スメラギ「来るぞマノン!気を抜くな!」
ドレインアビス分体「ガァァ…全部、全部オレ様の物だァ…!」
マノン「…やっぱり簡単にはいかないか!」
分体が咆哮と共に飛びかかる!
マノン「はぁッ!!【コスモ・スラッシュ】!」
斬撃が走る!しかし ギィンッ!!
マノン「硬い!?」
スメラギ「外装は本体と同じだ!だが核はあるはずだ、見極めろ!」
ドレインアビス分体「クソガキがァ!テメェも吸収してやるぜェ!」
分体が腕を振り下ろす! ドゴォッ!!!
マノン「クッ…!?」
地面を転がりながら回避するマノン、するとちょうど背後に神杖の祭壇が。
ビィィィィィン!!!
その時スメラギに妙な感覚が走る、それをマノンも知覚する。
マノン「この杖、何かある…?」
スメラギ「マノン お前も…感じるか?」
マノン「うん、妙な感覚。でも悪いモノじゃない。」
スメラギ「神杖が俺に反応…いや共鳴してる。」
その瞬間!ビィィィィィン!!!神杖が強く発光する。
ドレインアビス分体「光ィ きれいだなァ!オレ様のものだァ!」
光に反応するように、分体がさらに狂暴化する!
スメラギ「マノン!あの杖に触れろ!何か起きるぞ!」
マノン「わかった!」
分体が猛追をする!しかしマノンは目もくれず神杖に触れる!
マノン「はぁぁぁぁ!!」神杖へと触れた瞬間!
ゴォォォォォ!!!光が爆発するように溢れ出す!
スメラギ「これは…共鳴!?」 マノン「うわぁぁぁ!!」
空間全体が震え、瘴気が押し流されていく!
ドレインアビス分体「ギャァ!?オレ様が消えるゥゥ!!!」
光に焼かれ、分体の身体が崩れていく!
スメラギ「凄いなこれが…女神の力か。」
マノン「瘴気が浄化されていく!」
すると神杖がガタガタと震えだす。
スメラギ「神杖が、どこかに行こうとしてる!マノン!手を離すんじゃねぇぞ!」
マノン「うん!でも一体どこへ?」
スメラギ「俺はなんとなくわかるぜ、共鳴してるからかもしれねぇがよ。」
次の瞬間!神杖が眩い光を放ち、瘴気と闇の壁と化したドレインアビスの体を内側から破り
掴んでいるマノンと共に外へと飛び出した!
スメラギ「恐らく神杖は選んだんだ、自分の持ち主を。」
マノン「それって…?」 スメラギ「スカーレットだよ。」
魔法国家ホルドーマ 中心部にて
ゴォォォォォ!!空を裂くように光が奔る。
次の瞬間 ドンッ!!
マノンが地面へと降り立つ、その手には、眩い光を放つ一本の杖。
それを見ていたケンシン達が駆け寄る。
ケンシン「マノン!!無事やったか!」
マノン「うん…なんとか!」
荒い息を整えながら、手にした神杖を見るマノン。
ケンシン「なんやそれ?えらい光ってるけど。」
マノン「この国の宝 神器だよ。」
アラン「神器か、それがあればドレインアビスを止めれるかもしれないってことか。」
そう話していると遅れて七賢会の面々が集まる。
マノンの手に握られている神杖を見てソロモが驚く。
ソロモ「なんと!それは『極彩ノ神杖』!今までどんな大魔法使いにも反応しなかったソレが光り輝き魔力を帯びているということは、使い手を選んだということか!」
アイナ「ふーん それで誰が選ばれてんだい?」
ドビー「凄いな、魔法使いじゃない俺でも尋常じゃない魔力を感じるぜ。」
ロキ「いいね、これだけで1つのお話が作れそうな代物だね~」
とろとろと話を続ける皆にトリスがキレる。
トリス「んなことはどうだっていいのよ!それで使い手ってって誰なのよ!どうすればわかんのよ?」
その言葉を合図としたかのように杖が微かに震える、そして キィィィィィン…
一筋の光が伸びる。
マノン「…?」 スメラギ「おい、どこに反応してやがる?」
皆が光が走る方向に視線を送る、、ゆっくりと歩いてくるスカーレットの姿があった。
ケンシン「お、おぉ!?もう動けるんか!」
アイナ「遅いよ!バカ弟子!」 ロジェス「よ、良かったですぅ…!」
皆がスカーレットの無事に喜ぶ、しかしマノンは違う
マノン「…スカーレットさん」
マノンは分かっていたスカーレットが無事なのはヴィリジアンが自身の命を犠牲にしたからだと。
なんと言葉をかけていいか悩むマノン、その次の瞬間
ポコンッ… スカーレットがマノンの額にデコピンをする
スカーレット「なに暗い顔してんのよ!私は大丈夫、先生が託してくれたんだもん。くよくよしてる暇ないわ。」
そう言いながらニコッと笑うスカーレット すると
ビィィィィィン!!!
マノンの手にあった神杖が、突如として強く発光する!
スカーレット「えっ!なに!?」
ソロモ「神杖が使い手を選んだんじゃ!スカーレット!オヌシが選ばれたんじゃ!」
杖がマノンの手から離れ、ゆっくりと宙へ浮かび上がる。
そして神杖が、一直線にスカーレットへと向かう!
スカーレット「……ッ!」
その目前で止まり まるで早く掴めと言わんばかりに、静かに脈動する。
スカーレットが、ゆっくりと手を伸ばす。
触れた瞬間!ゴォォォォォ!!!
紅色と金色の光が同時に噴き上がる!
ケンシン「なんやなんや!?」
トリス「すごいわ…魔力が溢れてる。ワタシ達七賢会全員合わせても負けるくらいの膨大な魔力が。」
スカーレットの周囲に、紅蓮の炎と神々しい光が渦巻く。
スカーレット「…これが神杖の力!」
神杖を強く握りしめる。
スカーレット「ううん、違う。私だけの力じゃ選ばれなかったはず、先生が託してくれた力…それがあるから神杖は私を…いや私と先生を選んでくれた。」
瞳を開くスカーレット。その奥に宿るのは、以前とは違う確かな光。
スカーレット「…いいわ」
ゆっくりと杖を構える。
スカーレット「全部、終わらせてこの国を!先生の間違いを私が正す!」
その視線の先には、なおも暴れ続けるドレインアビス…
希望の光と絶望と混沌の闇 どちらが勝つのか!?
次回 極彩ノ魔法姫
では今回のお話はここまでです。また次回お会いいたしましょう。
アイテム紹介
神器 『極彩ノ神杖』
煌びやかな装飾が施され、先端には紅・橙・黄・緑・蒼・藍・紫
の大きな魔石がはめ込まれている杖
過去に女神が魔王への対抗手段として下した杖だが
使用者の内面を見極め使い手を選ぶ。
その為今まで誰も扱えなかった、しかしその杖が今スカーレットを使い手に選んだ!




