少年マノンと勇剣の英雄譚 第2章「~魔法~あなたの為に」第四十話
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前回
黒鉄姫の圧倒的な鉄壁と殺意に晒されながらも、
マノンは仲間を守るため、ただ一人立ち続けた。
体に棘が突き刺さり、呼吸すら苦しい状況。
それでも彼は逃げず、弱音も吐かない。
守られる側の存在は、今や誰かを救う英雄になったのだ!
そしてスカーレットはヴィリジアンがクリミナル・クローバー最高幹部
キューブ・ヴァイスその人だと知らされ、心は揺れ、崩れかける。
だがマノンの言葉に背中を押され、ついに決断する!
スカーレットは最上階へ。マノンは黒鉄姫との一騎打ちへ
少年は鉄壁を斬り裂けるのか、少女は恩師の罪を受け止められるのか。
ホルドーマ決戦は、いよいよ核心へと迫る!
智ノ議事塔最上階にて
マノンが黒鉄姫を足止めしている間にスカーレットが最上階に向かっている時
そこで神杖の解析をしていたヴァイスが異変を察知していました。
キューブ・ヴァイス「…誰かが上がってきている、黒鉄姫が負けた?」
少し目を閉じ集中するヴァイス そしてスッと目を開き状況を理解する。
キューブ・ヴァイス「黒鉄姫は1階にいる侵入者と戦闘中か、その隙に登ってきた者がいるという事だな…しかしこの魔力まさか…いや関係ない 私は何としてでも計画を成功させクローバー様に願いをかなえてもらう!邪魔されては敵わん!」
するとヴァイスが懐に手を入れ何かを取り出す、それは人の頭サイズの黒紫色のキューブでした。
キューブ・ヴァイス「重力防御壁【グラビティ・ジャマー】起動。」
その一言でキューブが怪しく光り最上階を丸々囲むほどの結界を形成しました。
キューブ・ヴァイス「これで誰もここには入れないそして私の邪魔は出来ない。」
そのころ飛翔魔法で最上階近くまで飛んできたスカーレットの目の前に結界が現れます。
スカーレット「あと少しで最上階なのに結界が…ここまで来て引き返せないわ、ブチ破るわ!」
スカーレットが詠唱を始めます。
スカーレット「…紅炎よ私の邪魔になるモノを焼き払え!【ボルガノン・インパクト】!」
ズガ―――ン!凄まじい轟音と共に煙が立ち込めます。
スカーレット「これで突破出来たハズ…え!?」
スカーレットの放った魔法を喰らっても結界は傷一つ付いていませんでした。
スカーレット「ど…どうしたら…」
場面は変わり1階ロビーにて
球体になった黒鉄姫と傷だらけのマノンが対峙していました。
黒鉄姫はほぼ無傷に対してマノンは満身創痍で剣を振るうのも限界でした
その状況でスメラギが思考を巡らせます。
スメラギ「この状況、まずいな…このままだとマノンが押し負ける、打開策を考えないと…」
スメラギが悩みながらマノンを見ると黒鉄姫を見て何か考えているようでした、すかさずスメラギがマノンに声をかけます。
スメラギ「マノン なにか気になる事でもあるのか?」
マノン「うん…上手くいくかどうかわからないけど。」
その答えはスメラギにとって完全に予想外でした、驚きながらスメラギがマノンに聞きます。
スメラギ「マジか!マノンどうやって黒鉄姫を突破するんだ?」
マノン「ちょっと前にケンシンが僕に教えてくれたことなんだけど…」
回想
ケンシンとマノンが大きな岩の前に立っていました。
ケンシン「なぁマノン この岩を一撃で真っ二つにしろ言われたらそら無理やわ!って思うやろ?」
マノン「そうだね 何回か攻撃して砕くとかならできそうだけど…」
ケンシン「せやろせやろ 俺も同じ考えや、でもな俺の国では刀すら使わずにこの岩を一撃で真っ二つに出来るような技法があるねん。」
マノン「そんなこと可能なの?またケンシンの冗談なんじゃ?」
ケンシン「信用ないな俺!でもマジやで、俺はできんけどそれを俺に教えてくれた人曰く、どんなに硬いモノにも一点だけ弱点がある そこをこづかれただけで真っ二つに割れたり砕けたりするらしいわ。」
そう言いながらケンシンは目を閉じ集中します。
ケンシン「シッ!」カッと目を開いたケンシンが指で岩を突きました すると!
ボガッ!ガラガラ… 岩が突かれた箇所を中心にボロボロと崩れたのです!
マノン「す…すごい!ケンシンできないって言ってたのに出来るんだ!」
するとケンシンは首を横に振ります。
ケンシン「全然あかんわ、こんな不細工な割りしかできひん まだまだやなぁ!」
少し恥ずかしそうにするケンシンにマノンが問いを投げます。
マノン「その弱点ってのはどう探すの?」
それを聞き少し考えた後にケンシンがこう言います。
ケンシン「ガッツリ勘や!なんかそこが弱点やなぁって感じんねん!」
マノン「ケンシンって本当に獣みたいだよね…」
呆れて笑うマノンを見て大笑いするケンシンなのでした。
回想は終わり智ノ議事塔1階にて
スメラギ「なるほどな、勘か…そういえば俺も現役の頃はそんな感じだったな。」
マノン「あの黒球になった黒鉄姫にも絶対弱点があるはずなんだ、そこを攻撃できれば…」
マノンが少し思考に時間を割いたその刹那!
スメラギ「マノン!油断すんじゃねぇ!来るぞ!」
黒鉄姫の球体が回転し、重低音を響かせながら突進してくる。
マノンは咄嗟に剣を構えるが、ダメージのせいで体が軋む。
マノン「僕にはケンシンみたいな天性の勘なんてない…どうしたら。」
その瞬間、スメラギを通して微かな違和感が走った。
音でも、振動でもなく、もっと曖昧な感覚。
スメラギ「さっきの話を聞いて思い出したぜマノン!」
マノン「スメラギ……?」
スメラギ「俺もケンシンみたく相手の弱点が見えた気がするときがあった!」
その言葉と共にスメラギの刀身から光が溢れマノンに流れ込む!
マノン「こ…これって!」光が流れ込んだと同時、マノンの視界に変化が起きました!
マノン「黒鉄姫の体の一部が星のように輝いて見える!」
スメラギ「それが俺の体験していた勘ってやつだ!あとはわかるよなマノン!」
黒鉄姫の攻撃を避けマノンが輝いている場所に一撃を叩き込みます。
次の瞬間! バギャッ!! 黒鉄姫の一部に大きなひびが入ったのです。
スメラギ「よくやったぜマノン!」
マノン「うん!スメラギのおかげで黒鉄姫を突破できそうだ!」
黒鉄姫「ピピピ…ガイソウハソン シュウフク シマス。」
ひび割れた黒鉄が蠢き、再び形を取り戻そうとする。
だが先ほどとは様相が違う。
マノン「…完全には、戻ってない!」
先ほどまで星のように輝いていた一点は
修復の中に輝きを失った、
しかしそれが消えたことで他の部位の輝きが先ほどより強く瞬いていた。
スメラギ「そうだマノン。さっき砕いた場所は外装の弱い部分だ、つまり一番光り輝いている場所が!」
マノン「…弱点そのものってことだね!」
黒鉄姫が回転を速め、全身を硬化させる。
だが、マノンの視界には関係なかった。
星だけが、はっきりと見える。
黒鉄姫「セントウ ケイゾク キケン…オワリ 二シマス、【重球乱弾】!」
黒鉄姫が凄まじい勢いで跳ね辺りを縦横無尽に攻撃する!
スメラギ「チッ!奴さん攪乱して一気に決めに来る気だ!」
慌てるスメラギを余所にマノンは静かに目を閉じ剣を強く握りしめ、踏み込む。
マノン「今度は…外さない!」
次の瞬間!マノンの背後から黒鉄姫が突撃する!
それをマノンがサイドステップで躱し技を放つ!
マノン「ハァァァ!【星点撃】!!!」
マノンの突きが黒鉄姫の核目掛けて放たれる、それは外装を打ち砕き黒鉄姫の核にまで届いたのでした。
黒鉄姫「…システムエラー…」
球体が崩れ、黒鉄姫本体があらわになる。
マノンは荒い息を吐き、剣を下ろした。
視界から、星の輝きがゆっくりと消えていく。
マノン「はぁ…はぁ…なんとか倒せた…」
それを見てスメラギは、少し懐かしそうに笑った。
スメラギ「昔な…俺の仲間が言ってくれた言葉がある。」
マノン「スメラギの仲間って勇者パーティの?」
スメラギ「あぁそうだ、そいつはこう言ってたよ⦅星を詠める人は、道を見失わないんですよ⦆ってな」
マノンは目を見開く。
スメラギ「お前のその眼は俺と同じだ。力を見るんじゃねぇ、運命を詠み相手の弱点を見抜く眼だ。」
マノン「これがスメラギやケンシンが見てる世界なんだね!」
スメラギ「ケンシンか、アイツは本当に勘でやってそうだがな。俺がそれを使ってた時名前なんて決めてなかったがそうだな…【星詠みの眼】なんてどうだ?マノン。」
マノン「……星詠みの、眼」
スメラギ「自慢しろ。そいつは、誰にでも開くもんじゃねぇ お前の努力と…」
マノン「努力と?」 スメラギ「俺のおかげってことだよ!はっはっは!」
マノン「確かにスメラギがいなかったら僕は…うっ!?」
マノンが目を抑えてすこしふらつく。
スメラギ「【星詠みの眼】は脳や神経に負荷がかかるからな、あんまり多用は出来ないな。それより上に行ったスカーレットの嬢ちゃんを追わねぇと…なっ!?」
マノン「…!?ま…まだ立ち上がってくるなんて。」
最上階へと続く階段の前にボロボロの黒鉄姫が立ちはだかっていたのです。
スメラギ「もうボロボロなのになんて奴だ、マノンまだやれるか?」
スメラギのその言葉を聞きマノンが黒鉄姫を見据える。
マノン「いや、もう戦う必要なんてないよ…」
黒鉄姫へ歩み寄りながらマノンは目を見開き【星詠みの眼】を発動させた。
黒鉄姫「ガガガ…シン ニュウシャ…ハ…ハイジョ…!」
黒鉄姫がギギギと鈍い音を上げながら腕を振り上げる、しかしその腕が振り下ろされることはなかった。
マノン「これが君を苦しめてるんだね…破邪の剣【ポップスター・ブレイク】!」
バキャッ! マノンの一撃が黒鉄姫の額についていた宝石を捉えました。
黒鉄姫「ガガガ…カンジョウ コントロール フカ…」
そう言いながら黒鉄姫は崩れ落ちました。
スメラギ「マノン 何をしたんだ?」
マノン「【星詠みの眼】で見たときに黒鉄姫の額についてた宝石からいやな感じがしたんだ、多分これで。」
様子を見ていると倒れた状態で黒鉄姫が喋り始めました。
黒鉄姫「ガ…ありがとう…ございます、私を止めてくれて…」
今までの機械的な話し方ではなく感情のある人間のような話し方の黒鉄姫にマノンとスメラギは驚きます。
スメラギ「急に流暢に話しだしたぞ。」マノン「貴女は一体誰なんですか?」
黒鉄姫「記憶が曖昧です…ただ彼にとって私は大切な人の代わり…」
マノン「彼ってヴィリジアンさんのことですか?」
黒鉄姫「ヴィリジアン、違うわヴァイス様…私は彼が無くした愛する人の代わり…でも私はソレになれなかった、そしてヴァイス様を止めようとして…」
スメラギ「感情や思考を封じられたってことか。」
黒鉄姫「アナタに頼むのは間違ってるかもしれない、でも 彼を ヴァイス様を哀しみの呪縛から解き放って…お…ねがい…」
そう言い残して黒鉄姫は完全に活動を停止してしまったのでした。
スメラギ「ヴィリジアンの奴が何を考えてるとかは俺達にはわからねぇ、だがこれだけは言えるな。」
マノン「うん、この国のため、黒鉄姫やスカーレットさんの為にもヴィリジアンさんを止めないと!」
そしてマノンとスメラギは最上階へと向かうのでした。
次回 ついに対面 最高幹部キューブ・ヴァイス
では今回のお話はここまでです。また次回お会いいたしましょう。
キャラ紹介
マノン
年齢:15歳 身長:158cm 見た目:銀髪・碧眼の少年
ジョブ:Cランク冒険者 スキル:勇剣を携えし者
NEW【星詠みの眼】技:破邪の剣【ポップスター・ブレイク】
速の剣【シューティング・スター】 応用技【シューティングスター・ラッシュ】
豪の剣【コスモ・スラッシュ】【ライジング・スター】【メテオライト・インパクト】
性格はいたって真面目で、誰に対しても分け隔てなく優しい少年
過去に両親を魔物に殺されており、天涯孤独の身でもある
ホルドーマ決戦では、
アラン・クローネ・ドビー・ケンシンたちの安否を案じながらも、
智ノ議事塔1階で「最後の鉄壁」黒鉄姫との決着をつけた。
【星詠みの眼】は相手の弱点などが星のように輝いて見える
長時間の使用は脳や神経の負荷が大きいためまだ無理なようだ。
希壊師団
幹部ゴーレム 黒鉄姫
年齢:???
身長:160cm
見た目:
黒鉄で形作られたドレスを纏う女性型ゴーレム。
スカーレットに似た顔立ちと、無骨な鉄の装甲を併せ持つ。
ジョブ:なし
スキル・戦闘モード:【モード・斬閃】斬撃技【黒鉄斬波】
【モード・鉄棘ノ装】【モード・舞踏刃】【モード・黒球ノ装】
【黒縛鉄糸】
主であるキューブ・ヴァイスへの忠誠心は絶対の幹部ゴーレム
元々は他のゴーレム同様感情があったが
参考にした人物の人格を色濃く受け継いだせいで
キューブ・ヴァイスの事を案じ彼が成そうとしていたことを知り止めようとして
感情や人格を封じ込められていた。
しかしマノンによって最後に元の人格と感情を取り戻し
マノンにキューブ・ヴァイスを救ってほしいと願った。




