第十七話『お腹の曲線美が戻ったのにゃん』
第十七話『お腹の曲線美が戻ったのにゃん』
《これを美しいといわずして、にゃにが美しいのにゃん?》
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ひゅううぅぅっ!
「うんうん。
ここまで上がれば完璧なのわん。
んじゃあ、斜め上からねらいを定めてぇ」
ひゅうぅっ、くるくるくるっ。
「——今回は空中で三回転。
でもってあとはおなじみ。
全身全霊、二つの足に霊力を注いでぇ——
ミーナ、
アブソリュゥトスクリュー、
ドライブキィィック!」
ぱぱあぁぁん!
「やったぁ!
土手っ腹に、
盛大なる風穴を開けてやったのわぁん!」
ずぶずぶずぶ、ずぼっ!
「うひょおぉっ!
今度こそ、
お腹から背中へと貫通なのわぁん!」
しゅるしゅるしゅる。
「ふにゃにゃっ。
ウチの身体がしぼんでいくのにゃん」
しゅるしゅるしゅる……ぴたっ。
「にゃはっ。
この見事にゃる、お腹の曲線美。
万事、元通りにゃん」
「それもこれも全てはアタシのおかげ。
ミアン。未来永劫、感謝しなさいのわん」
「もちろんにゃよ。
……ああでもぉ。
天空の村に棲む連中には、
悪いことをしたのにゃあ。
今思えば身勝手にゃった。
許してもらえるのにゃろうか」
「へっ?」
《にゃあんとも、けげんなお顔にゃんよ》
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「許してって、一体なぁんの話なのわん?」
「にゃってそうじゃにゃいの。
一時的とはいえ、
『天空の村』の空に、
こぉんにゃにも、
キレイにゃネコが泳いでいたにゃんよ。
にゃのに突然の消失。
みんにゃがみんにゃ、
一気に『ロス状態』にゃん。
もちろん」
『いつの日か立ち直る』
「かもしれにゃいのにゃけれども、
当分は無理にゃん。
にゃあんにも手がつかず、
ぼぉっ、としたままにゃよ、きっと。
はあぁ。
——と深いため息を、
もらさずにはいられにゃいのにゃん——
つくづく、
かわいそうにゃことを、
してしまったのにゃん」
「——困ったもんなのわん。
そろそろ、
『引導』ってやつを、
渡しちゃおっかなぁ。
ミアンの容貌なんて、
十にんネコに会えば、
ひとりくらいは、
同じもんが見つかる、って——
あのね、ミアン、って……」
《不意にミーにゃんの言葉が途切れたもんで、つづくのにゃん》




