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詩集<独白>  作者: インジュン
詩編(1)
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92/95

なるようになる


呑んだ酒も話も側溝へ、

夜だってここを流れて海を越えるのだ

地図アプリよりも目につく赤ゲージ

ここは行ったこともないが外国のよう

なるようになるし

ならないようにならないのだ

財布にしまった一セント硬貨も

空に放ってしまえば路傍の石、

未読のメッセージの通知を切っても

冬に白んだ息は隠せない

なるようになるし

ならないようにならないのだ

ますます空気は鋭さを増し

熱いとさえ感じるのは心か体か

青空は重たいほどに澄み渡り

どこに行けば良かったのか

なるようになるし

ならないようにならないのだ

この身一つで消えてしまおうか

そのままそよ風になって

知らない言葉を聞いて

知らない形容の風になりたかった

なるようになったし

ならないようにならなかった

やがて影が伸びて陽が沈むように

どこにも行かなかったから、

このままでは凍えてしまうけれど

どうやって帰ればいいのかは

なるようになるだろうし

ならないようにならないだろう



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― 新着の感想 ―
[良い点] 比喩表現が抑揚のきいたシャープさであることも、リフレインがやわらかい諦観であることも、そして全体の文脈が一貫していることも、いいと感じました。散文的な詩形に対する親しさも。
[一言] インジュンさんは抽象的で壮大なものを甲とされているような印象がありますが、偶に今回のような地道な作品を書くとしみじみとしたよい感じになるような気がします。 なるようにならない、というのは中々…
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