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詩集<独白>  作者: インジュン
詩編(1)
83/95


漣は失望のように浜辺につもる。

思い出したい人は海を受けいれ、

忘れたい人が海になる。


考えたことがあるか、

空と海の屈折率を、

今日と明日の境界面と

昨日と今日の切断を。


逃げだしてここに辿り着いたのは

いつのことであったか、


海藻はだれかの風に

ゆれて、ゆれて、

海は明日を生きる人を拒み、

明日を生きる人は空に

回想を託して去った、


いつかの海面は剥離して空になる、

空は欠けらになって暮れていく

わたしの最後にみた空を

瓶に掻きあつめると夜になる、


溢されつづけた命は渦をまいて

底抜けの黒をたたえて広い

この海、海、海以外の形容も許さぬ

海。

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