74/95
影の飽和
電車の扉が閉まるたび
人々の影は切りとられる
狭くならんだ改札で
きっぷ売り場のすみっこで
行き場をなくした歩みが
怯えたようにさまよっている
わからずとも行かねばならない
叫びのような流れのなかで
道に黒々と飽和している
雑踏は時代の影法師だ
生きること、忘れること
たがいの影を踏みしめること
車窓からすぎさった顔は
だれのものであっただろうか
遺失した影たちは飽和して
つり革にゆらゆら揺れている
―――――――――――――――――――
感想やアドバイスなど、募集中です。
―――――――――――――――――――
犬井くん(なろう:https://t.co/QaZQzlaZmW)(Twitter:@miduki_neko)の詩(https://twitter.com/miduki_neko/status/945209329795215361)にたいする返詩として書かせていただきました。




