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詩集<独白>  作者: インジュン
詩編(1)
60/95

シ的静寂

ノイズだらけの静寂。言葉の瞼は、固く閉ざされている。わずかにも梃の侵入を許さないと。暁光が眩しい。風化に抗う、洞窟の結晶と壁画のような、彼らの寝息だけがある。静寂という比喩。神経の発火を通じて、わたしは、かの火神の熱を借り受け、万象を溶かして一つのインゴットにしたがる。あまつさえ球形にも。褪せた黒、紫、煌めく黄金、蒼穹。この万華鏡に、隠喩と形象は地平に隠れ、無力に震える。言葉が微睡みに身を恃む。限りない空白が散瞳をみたす。世界は流転する。 様々なものが壊れ、崩れ、生まれ。数多の雑音。すべなきわたしは、静寂に溺れる。漣ほどの波紋もたたない。結晶になる。黒い沈殿になる。そのときようやく、寝坊助の言葉がわたしを引き揚げるのだ。

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