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詩集<独白>  作者: インジュン
詩編(1)
41/95

四畳一間の現実

カーテンで閉められた

時を忘れた部屋

ディスプレイの<青い光(ブルーライト)>だけが

やたらめったら明るくかった。

顔がぶきみに照っている

自慰に耽る

少年は、未来永劫

ビットで構成された理想を追う。


だれからも救われない

黴びたティッシュと

なにからも掬われない

赤黒く乾燥したバンドエイド。

カッターの先端はあぶらで(なま)

所在なさげに替え刃は散り

ものほしげに膿んだ腕の傷、

闇からしきりに笑いかけている。


画面のなかで女が果てた

ように見えた

凡百な映像をながめる少年の表情は

奥歯をかみしばって堪えていた。

四畳一間にむかしは<龍>を求めて

閉じこもって

レイニー散乱の<青い光>に抗ったが、

いまやそれさえもが現実(リアル)だ。

三月投稿分。

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