表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
詩集<独白>  作者: インジュン
詩編(1)
27/95

奪われた骨格

ふと、

君は僕の骸骨を奪う

呼吸のように、唐突に、

接吻するでもなく、

慈しむわけでもなく、

むきだしの白い脳に

指をそっと、つきさし

滑らかにかきまぜて


前頭葉に色と熱が灯る

それは残酷な遊びだ

君の、無色の遊びだ


やがて、

脱力した手が脳を垂らしながら

僕の胸を滑り、指がひっかかって

君は肋骨をはがしていったのに

澄んだ瞳に僕はもういないのだ

白い鋭端が赤く震える臓腑を裂き

去る君には聞き得ぬ悲鳴があふれる

僕を囲ったものはもう、すべてない


だから僕はこの胸の痛みにうめいている

空っぽの眼窪に見られながら

零れた脳漿に慰められながら

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ