第210話 【BLACK EDGE 其の210 救出へ】
BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第210話
【BLACK EDGE 其の210 救出へ】
「待ってろ、今助ける!!」
ブラッドがフェアの元に行こうとするが、その前に赤崎が立ち塞がった。
扉が壊れた時点でプロテクターは装備していたのか、フル装備状態だ。
「行かせると?」
赤崎は炎の剣を取り出すと、それを振ってブラッドが近づけないようにした。
赤崎はブラッドを遠ざけると、ロジョンの方を向いて叫ぶ。
「おい、立て、ロジョン」
赤崎の声を聞いてか、ロジョンは立ち上がる。
あれだけの攻撃を受けたというのにまだ動けるのか……。
立ち上がったロジョンに赤崎は指示をする。
「私がこの男を止める。その間に君が起動準備を進めろ」
「了解しました」
ロジョンは兵器の元に行くと、近くにあるモニターを操作し始めた。
ブラッドはそれをやめさせようとロジョンに近づこうとするが、赤崎が立ち塞がった。
「これ以上は邪魔はさせない」
赤崎は炎の剣を振ってブラッドを攻撃する。炎の剣は鞭のように伸びてブラッドを襲う。ブラッドは後ろに飛んで赤崎の剣を避けた。
「……もうすぐそこだっていうのに……」
フェアは目の前にいる。だが、赤崎の炎でブラッドは近づくことができない。
ここでドラゴンインストールをするという手もある。だが、あの技を使っても赤崎には勝てなかった。それにフェアを巻き込む可能性もある。
ブラッドは拳を握ると、
「あの技で倒すしかないか」
それはロジョンに放った技。手応えはあった。ロジョンにもダメージはあるようで動きは鈍い。
だが、あれは失敗だ。
特定の部位に龍の力を発動する技。だが、ロジョンを攻撃する一瞬。龍の力のコントロールがズレた。それにより完璧な状態での技ではなかった。
だが、そんな状態であってもあれだけのパワーを発揮したのだ。失敗でもドラゴンインストールと同等か、それ以上のパワーが出ていた。
ならば、もしも完全にあの技を使いこなせるようになったのならば、赤崎のプロテクターも破壊できるかもしれない。
ブラッドは赤崎に向かって走り出す。赤崎は剣を振ってブラッドが近づかないようにする。
迫り来る炎をブラッドはスライディングで避けると、赤崎の目の前に着く。
赤崎の攻撃はワンパターンだ。何度か戦っていれば、どんな強力な武器を使っていても予測して避けることができる。
ブラッドは拳を握ると、ロジョンの時と同じ容量で赤崎を殴った。
赤崎の身体は宙に浮く。しかし、今のも失敗だ。赤崎は着地しながらブラッドに攻撃を仕掛けてきた。
ブラッドは後ろに退がり、赤崎の攻撃を避ける。
「うまくいかないな」




