第11話 町へいこう
デスペナが終わった俺はスキル【巨腕術】を取って、大手を装備、町への方向へ森の中を進んでいった。
そう、この時俺は忘れていたのだった
本人は語る……
まあ、はいそうですね
舐めていただろうといわれたら
舐めていたと思います
正直1回目の進化してから普通のイノシシやら、オークやらにボコされたことはほとんどなかったですし、【受け流し】もボス戦で極めたといっても過言ではなかったので、正直余裕に町の辺りまで着くだろうって思ってました。
オークと接敵した俺はいつも通り受け流しをしようとし、武器が変わっていたからか、失敗。ダメージを受けた 「痛っって!」
HPゲージが7、8割近く持っていかれる……そう、俺の耐久は5、すなわちゴブリンLv1よりも低いペラッペラ耐久だったのだ
俺はたるみきった気を引き締め直し、【鬼武術・閃歩】一気に間を詰め、オークの左腹に蹴りを入れ、巨腕術でとった新たな技能【発破】を裏拳で発動。オークを一応無事に倒すことができた
横やり入れられたら死ぬっていう心臓に悪いシチュエーションが続くわけだが、先を急ぎたいんで、どんどん町方向に進んでいく。掲示板で見たとおり、HPは森にちょくちょく生えてる薬草で少し回復できるので今は5割ほどあるし、さっきのでレベルアップして耐久も6になってるからなんとかなると思う!、思いたい!
と思ったのも束の間、オークの集団を遠目で見かけたので一度身を潜める。何か話し合っているように見えるが、何かいいスキル無いかな
えっと、、、これだ!
作戦を決めた俺はとりあえず草影から抜けていき、弓を持ったオークに向かって【鬼武術・閃歩】そのままの勢いでオーク一体を殴り飛ばす。弓オークが黒いモヤになったのを確認して残り3匹の方へ視線を向ける
残りは剣2匹に槍1匹か、俺は槍オークのもとへ駆けていき、スキルの発動を行う【騙し討ちの心得・不意打ち】によって俺の左手から投げられた鉄の剣は
剣オークの一体の首に直撃
そのまま黒いモヤになった
槍オークが槍を突き出してきたが、【徒手術・体重移動】のフィジカル的なアシストを使いながら槍の下側に滑りこみ、オークの腹めがけて【巨腕術・発破】!横目で剣オークが向かってきてるのが見えた
【受け流し】を……「やべ、スタミナ無い!」
俺はすかさず大手で防御の体勢を取る、間に合え!
ガン!バキン!!!
「は?」 「ブヒィィ!?」
空へ舞うのは俺の首でも手でもないオークの持っていた剣の剣先である……一瞬お互いの動きが停止したが、すぐに臨戦態勢に戻る。といっても一人っていうか一匹は先の失った剣をもつ普通のオーク、もう一方はスタミナ値もそこそこ回復して余裕のある俺。戦いが長引く理由もなく最後の一体をちゃちゃっと倒して戦闘が終了する
「よし、【不意打ち】はそこそこ使いやすそうだな」
【不意打ち】の効果はシンプルに不意をつくような攻撃に補正がかかるというもので、今回は【騙し討ちの心得・隠し持ち】とかいうスキルを使うことで、突然剣が飛んできたように見えるんじゃないかなーなんて思いながら作戦をたてたわけだが、普通に上手くいったし、偶然なのか、補正が凄いのか首に直撃したな
ここからも計8匹くらいのオークやら、初めて戦った
ハウンドとかいう犬みたいな魔物も3匹、いつものビックボアも何匹か倒したが、やはりオークの数がやたら多いこれがオークが侵攻してきてる影響なのだろうか
20匹ぐらいのオークの群れも見たが、さすがにそこに手を出せるほど俺は強くないし、自信家ではない。あそこまで豚系モンスターだらけだと『豚の森』って感じだけどな、そんなこと考えながらそろそろ森を抜けるっていうとこまで来た
『アルシア草原』
木陰から急に出てきたせいだろう、一瞬目の前が暗転する。徐々に慣れてきた目に映し出されたそこはそよ風が草花を揺らし、流れていく広大な草原。草花の香りに鼻腔がくすぐられる
「すっげ……」
思わず語彙を失うレベルで感動する
そんな自然に打ちのめされ、ぼけーっと突っ立っていた俺の近くに何かが近付いてくる感じがし、草むらに身を潜めた
「クエストって《薬草採取》と《オーク討伐依頼》だったっけ?」
「あぁ、そうだな。そこまで奥にいかなくてもオークめちゃくちゃいるらしいし、すぐ終わるだろ」
「オークといえばあれだよな、くっ殺的なさーえっっなやつ!…………痛って!なにすんだよ!」
「もう最低!なんで女の子いるのにそう言うこと言えるかなぁ」
「まあまあ、なっちゃん落ち着いて、ね?」
「シズクがそう言うならいいけどさ……」
なんて話をしながら森へ向かってくる男女4人組、頭上のカーソルは全員青、プレイヤーだ
第一村人発見!!!アップローチー!
ちょ待て待て……まず俺の言語通じるの?話の内容は理解できたけど、俺の言語が人と一緒とは限らんし、まず友好的に話をしてくれるかも分からん。
とりあえず、様子見……
「ちょっとみんな、右側に一体反応ある」
えっと、彼らの右側って俺……!?
女の子の一人がこちらに向かって詠唱を始める
「~~。【アイスバレット】!」
氷の塊がこちらに向かって飛んでくる、俺はすかさずバク転の要領で後ろに避ける
だがしかし、草むらから出ることになった俺は当然彼らに姿を見られてしまう。彼らも臨戦態勢だ、年齢は分からんが真面目そうな男子の得物は片手剣に盾の王道的な戦士、ちょっとはっちゃけた男子君の得物は両手斧、女子二人は杖と弓だな
こうなると、平和的な解決は……無理かなぁ
「何だあいつ?見たことないな」
「ゴブリンの色ちがいっすかね?」
「んな、わけないでしょ!ポケ○ンじゃあるまいし!とっとと終わらせて、依頼の方行くわよ」
「へーい」
戦士君が距離を詰めてくる、俺はすかさず左手に隠し持っていた砂を【不意打ち】っと
「わ、こいつ!」
「何やってんすか?先制攻撃貰いますよ」
両手斧君が戦士君の頭上からスキルを放ってくる
「【かぶと割り】っと!!!」
これぐらいは予測済みだな、俺は【受け流し】を発動
少年の一発は地面に突き刺さる
「あ、やび」
少年の無防備な身体に【巨腕術・発……】
その瞬間、「【スピードショット】!」
俺は大手を盾にし、弓矢を受ける
「リキー、だいじょぶ?」
「なつ助かったわー」
「そいつ、プレイヤーよ」
「え、魔物プレイヤーってまだいたの???」
「絶滅危惧種レベルの数だと思ってたな」
え、そんな少ないの?
てか、普通にこの4人組は連携がきれいだ
正直今の攻防で一人も落とせていないのは厳しいかも
俺は【隠し持ち】でオークのドロップ品の棍棒を左手にもつ、そして男子に走って向かって行く、そして一気に【徒手術・体重移動】【鬼武術・閃歩】を発動。男子ではなく、女子のほうへ一気に距離を詰める
「あいつ!」
斧くんがこっちに向かってスキルを構えているのを確認し、【不意打ち】を発動、棍棒を斧くんの顔面にクリーンヒットさせる
「ぐへ!」 斧くんに『気絶』の状態異常がでたな
当然、戦士くんもこっちに向かって来ているのが分かったので
「ごめんね……」と一応謝っとく
「へ……?」
女の子の内小柄な杖をもって詠唱していた子を大手で掴み戦士の方へぶん投げる
「おい、シズクそれはやばいって!」
「きょうくん、どいてーーー!」
ドーン!うわー俺がやっといてなんだけど痛そ……
「もう最悪……」
弓の少女を【巨腕術・発破】でポリゴン体に粉砕
そのあと、地面でばたんと倒れている3人を大手で叩き潰して戦闘は終了した
《ドロップ品を獲得》
・HPポーション×3
・麻のマント
お、HPポーションだ!ありがてー
マントも一応つけとくか、フード付きだ!これなら顔隠して町の中に入れないかな……まず、こんな巨大な手じゃ町の中に入りづらいよなぁ、近くになったら外せばいっか
少年の言っていたゴブリンの色ちがいもあながち間違いじゃないけど、今の俺のサイズ感はゴブリンの一回り大きくしたぐらいで、色は完全に緑はぬけて、灰色の肌に白色の線が腕から肩にかけて走っているっていう姿してるから色ちがいの一言で片づけるのは確かに足りないような気はする
なんて考えながら草原を町の方向へ駆けていくと、道が整理されているところまで来ることができた
「こっからは大手外しとくか」
一応剣を装備した俺はフードを深く被り、町方向の道に従って向かっていく
のんびり景色を楽しみながら、歩いていると俺の腹めがけて何かが突っ込んでくる
俺はそれを剣で【受け流し】を行った次の瞬間
バキン……剣が折れたが、
「これぐらいじゃ動じないわい!」
俺は【鬼武術・閃歩】続けて【徒手術・正拳突き】を行い、飛び込んできた物体に突きを放つ
「お、いい感触!」
物体は突きの喰らった勢いのまま、転がっていき黒いもやになって消えていった
《経験値、ドロップアイテム獲得しました》
《レベルアップ》
ということで一度ステータスでも見てみようかねー
出でよ!ステータス!
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PN:セツカ LV:5
種族名:邪鬼
HP(体力):40
MP(魔力):30
STM (スタミナ):25
STR(筋力):25(+30)
DEX(器用):23
AGI(敏捷):23
VIT (耐久) : 7(+3)
スキル 〈SP 5〉
【徒手術】Lv3 【鬼武術】Lv1
【受け流し】Lv5
【剣術】Lv3 【騙し討ちの心得】Lv6
【嗅覚強化】 Lv2 【巨腕術】Lv2
装備
武器:星穴猪の大手(右)
頭:オークの頭巾
胴:麻のマント
腕:無し
腰:麻の布切れ
足:無し
アクセサリー:無し
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うーむ、ペラッペラだなあ!!!




