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第四話

「綺麗……」

見惚れる桜の横顔を、皐月はじっと見つめた。

桜の時期は短い。彼女が精一杯咲き誇った後、そのバトンを受け取るのが自分の役目だと、皐月は改めて実感する。

「私ね、サクラのピンク色が大好きよ。だから、それが散った後も寂しくないように、私がもっと綺麗な緑で世界を埋め尽くしてあげたいの」

少し照れくさそうに言う皐月の頬は、新緑というよりは、完熟した林檎のように赤かった。

「……先輩。それ、告白ですか?」

「なっ、何言ってるのよ! 先輩としての、その、ぷらいど的なやつよ!」

慌ててバタバタと手を振る皐月。その拍子に、また術が暴走した。

池から水が噴き出し、二人は頭からずぶ濡れになってしまう。

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