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第242話 閉じ込められた

評価、ブクマありがとうございます!

おかげでランクインしました!

 地面に直接はどうかと思ったので俺のローブを敷いてケンダルを寝かせた。

 背負い袋ではなく、俺のインベントリに水や食料は少しあるからそれは心配ない。

 空気は大丈夫かな? 

(ダンジョンの精霊さん! 閉じ込められちゃったよ!)

 念話でダンジョンの精霊に訴えたけど、聞こえない?

『……★……◇……』

 ノイズのある声が聞こえてるけど、意味をなさない。これは、本格的に困ったことになったみたい。

 とりあえず、水を飲んで少し何か食べてそれからだな。



 魔法神の愛し子は師匠。

 ケンダルは師匠の甥。

 ケンダルの親と師匠は絶縁している。


 ……思いっきり個人の事情じゃない? 俺、踏み込んじゃいけない気がするんだけど、あの神気の塊が地雷ぶち抜いた気がするから事情を洗いざらい、あの魔法の神に吐かせて解呪してもらおう!


 なんだよ、あの、俺は偉い、俺のすることは正しい、的な口ぶり!

 我の愛し子が……って、勝手に加護あげたんじゃない?

 精霊王様は色々してくれてるし、優しいのわかるから俺も大好きだけど、師匠、魔法神のこと、全然眼中にないよね。師匠から魔法神のこと聞いたことないもの。

 これはもう、魔法神はストーカーでは。

 しかも同担拒否系強火担。

 めっちゃ迷惑。

 思いっきり巻き添えなんだけど。

 もちろんケンダルも巻き添え。

 魔法使えないのって魔法神のせいなの?

 その、神罰とやらの。


(主、皺)

 ラヴァが眉の間を前足でなでなでしてきた。可愛い。

「ラヴァ、可愛い!」

 思わず抱きしめちゃう!

 は、ラヴァに癒されてしまった。


 とりあえず出ることだな。師匠なら転移とかできるかもしれないけれど、俺はできないしね。

「……あれ? ここは」

 ケンダルが目を覚ました。

「穴に落ちたのは覚えてる? その底。何とか無事に降りられたけど、道がないので困っているところ」

 ケンダルは起き上がってライトに照らされた天井と、壁を見る。

「ほんとだ」

「じたばたしても仕方がないので、今出る方法を考えてるところなんだ」

「ルヴェール先輩……」

「ケンダルも座って。体力温存。6組のみんなや先生方が探しに来てくれるよ」

「はい」

 ケンダルはローブの上に腰を下ろした。

「ケンダル、いやなら教えなくてもいいけど、もしかして魔法関係の天職なの?」

「え?」

「なんとなく、そうかなって」

「あは。魔法師なんです。属性も火と風で、魔力量もあるはずなんですが、使えなくて」

 マジか! だから母の天職言った時に反応してたんだ。

「なぜなんでしょう? 天職を与えられたのなら使えるはずだって言われて、一生懸命魔法を練習したんですけどダメでした」

「僕は錬金術師なんだ。だから、ヴァンデラー先生の研究室で教わっているし、弟子なんだ」

「え? 弟子? 弟子なんですか!?」

「うん。なんかいろいろあってね。ケンダルは、師匠に憧れてるの?」

「憧れてますね。初めは本とか、人伝に聞いて。そんなすごい人がいるんだって知って。魔法に凄く興味があったのもあったから、魔法関係の職に就きたいって親に言ったんです。三男で、家を継ぐわけではないし、どこかに働きに出なければいけないのはわかってたから」

 ケンダルの瞳に影が落ちる。

「天職は魔法師だったのに、魔法が使えない。魔法が使えないなら魔法関係の職にも就けない。だから剣術を頑張って、身体強化も覚えました。それしかなくて。騎士学院には行かせてくれるって父が言ってくれたから」

 あれ? ケンダルは師匠が叔父だって知らないのかな?


「僕、鑑定が使えるんだけど、鑑定してもいいかな?」

「え? 鑑定?」

「そう、ステータス、見せてもらってもいい?」

「見えるんですか?」

「多分。自分のステータスが見えるから大丈夫だと思う。もしかしたら魔法の使えない原因がわかるかも」

 ケンダルの目が輝く。

「お願いします!」

「わかった」

 ケンダルのステータスは……。


 ケンダル・メリーディエース

 十二歳

 人族

 男性

 天職:魔法師

 スキル:魔力制御・魔力回復増・身体強化

 武術:剣術

 魔法属性:火属性・風属性

 魔法:生活魔法・攻撃魔法・防御魔法

 加護:魔法神の呪い


 呪いってある!!!

 加護の欄を詳しく鑑定する。

 魔法神の呪い:愛し子を傷つけた家族が許せず、その血族にかけた呪い。魔法神の管轄である魔法が使えない呪い。子にも受け継がれて絶えるまで消えない。生活魔法は創生神の管轄のため、呪いより除外されている。


 魔法神、酷い。

「なんかね、呪いがかかってて、それを解けば大丈夫そうなんだけど」

「呪い?」

 俺はこめかみを押さえた。説明文も酷い。何があったか知らないけれど、家族でも喧嘩するだろうに。

 あの魔法神、聞く耳持ってるの?

 とりあえず、出てきてもらわないと!

次の投稿は18時になります。


書籍第二巻ドラゴンノベルス様から発売中です!

特典SSペーパー付の店舗様もありますので

公式ページまたは作者のX(@sakuyan_08)をご覧ください。

今月発売のgood!アフタヌーン8号に樺ユキ先生のコミカライズ最新話が掲載されます!

マガポケ、コミックDAYSにも公開されますのでよろしくお願いします!

なお、コミックス第三巻が8月6日に発売決定です。

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