表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
187/283

第182話 いうたやろ!

評価、ブクマありがとうございます!

「まあ、仕方ない。ルオだもんな。あのガラス細工を見せられた時に覚悟しておくべきことだった」

 ああ! 師匠の目のハイライトが消えてる!

「僕、そんなつもりじゃなかったんだよ……」

 ガラス細工は小鳥が基本だよなって思っただけなんだ。ついでに国旗の鳥に似せようかなって余計なこと考えただけで。

 あれ? そこがいけないの?


「ところで、結局あのへんなしゃべりの小鳥はフェニックスで、国旗に描かれているアレってことでいいのか?」

 あ、タビーが冷静に状況を把握しようとしている!

「待て、まずは魔法契約書だ!」

 それから師匠は魔法契約書を用意してフェニックスと俺のユニークスキルに関することは口外禁止になった。言おうとしても声が出ないらしい。

 この五人と王様と王妃様だけの前なら言えるということになった。


「さて、この研究室は今ポーションの研究をしているな」

「はい」

 俺たち四人は揃って返事をした。

「そこでだ。魔の森とも言われている霊峰のすそ野の森で採取した薬草と他の地域で採取した薬草で差が出るかを確かめるため、ルヴェール領で合宿をする。アリファーン殿下はお忍びで参加できるように俺が交渉しよう」

「せ、先生、私もルヴェールに?」

「アリファーン殿下が行かないと本来の目的は果たせませんよ」

 あ、師匠が真顔になった。

「そ、そうですよ! 神鳥ですよ! 伝説です! 行かないと!」

 ふんすと鼻息荒くルーンが言う。

「でもなんで、あんな変なしゃべり方……」

 タビー、こだわるな!

「ああ、あれは南部の一部地域での訛りだ。もしかして初代はそこの出身かもしれん。俺の実家があるところから、霊峰寄りの辺境伯の領地の村だ」

「もしかして、商人多いとか」

「行商人はいるな。多いほどではないが、なんせ、辺境だからな」

 うん。ぼちぼちでんなって言ってくれるはずないか!

 西の方のイメージ強いけど、この世界は南が訛り強いんだな。


 アリファーンが申し訳なさそうな顔で口を開いた。

「本当にあの小鳥と契約しないといけないんでしょうか?」

 あ、若干、嫌がってる?

「もう返事しちまったからなあ」

「返事?」

「はいって言ったじゃないか? ああいう時はきっぱり断らないと、契約は成立してしまうことが多い。危ないから迂闊に返事をするな」

 俺は思わずラヴァを見た。

 めっちゃ身に覚えある。

(主?)

(ラヴァと契約してよかったな~と思って)

 思わず頭を撫でた。

(嬉しい!)

「そこ、話しちゃんと聞け」

「はい!」

 師匠の声に思わず背筋を伸ばした。

「まあ、まずはご両親に俺が許可をもらってくるから、それ次第だな。今日はいつも通りにポーションを作れ」

 みんなが頷いてポーション作りに戻る。

 俺も、自分のポジションに戻ろうとしたら、師匠が魔術具の手紙を出した。あれ高い奴!

「三通でいいとはいえ、出費だな。あ、学院の経費で落とそう」

 よかった! 俺に請求来なかった!


 そして時間までポーション作りを頑張った。


「よし、お昼だ~!」

 ほうっとしたようにみんなが息を吐いた。

「ルオ、このガラス細工は俺が預かっておく」

「はい」

 師匠は俺の作品を丁寧に仕舞い込んだ。多分、あとでインベントリ行きかな?

「ポーションってそれほど難しくないのに難しいな」

 タビーが弱音を吐いている。肉体派だからかな? 体動かす方が好きだものね。

「基本、粉にして煮ておしまいだもんね」

「それなのになんで、あんなに品質がばらけるのかが納得できない」

 ポーション瓶に詰めると品質わかるものね。

「わ、私は才能がないようです……」

 ルーンはいつも低品質ばっかりだものね。

「難しいね。でも、背に腹は代えられないからね」

 ぐっと拳を握るアリファーンの目は鬼気迫る勢いだった。


「とりあえず食堂行こう。お腹空いた~」

 ぐうぐう鳴るお腹を押さえつつ訴える。

「賛成」

「そうですね!」

「行こうぜ!」


 みんなでお昼を食べた後はダンスと乗馬だった。

 ダンスはまだまだみたい。乗馬は大分上達したように思う。

「単位貰えるの大分先かも」

「俺はもう少しかな」

「いいなあ」

「学年が変わるまでにはとっとかないとまずいぞ」

「うん。頑張る」

「ダンスはどうしてああ、音を外せるのか、わからないな」

「運動神経は悪くないはずなんだ!」

「音感はまた違う才能かもな」

「うううう」

 なんか習った方がいいのかな?

 楽器ってあるよね。ああ、ルヴェールにはないな!

「タビーは何か習ってた?」

「うち楽器ない」

「うちも、しがない辺境男爵だったもの」

「仕方ないな」

「うん。仕方ない」

 師匠の教えに音楽はなかったんだよね。

 まあ、錬金術やら農業やら、お酒造りとか、ガラスとか!


 ん? ガラスは違ったか。

「じゃあ、またね!」

「ああ、明日!」

 タビーは最近ちゃんと馬車に乗って帰ってるみたい。一歩学院を出るとアームが迎えに来たものね。


「召喚、フェニックス」

『呼べいうたやろ!』

 え~なんで? 師匠がインベントリから出したら、つい言っちゃったんだけど。

 フェニックスの意思なの? これ、俺に制御できないの? 俺のスキルなのに!

 師匠、そこで頭抱えてないで何とかしてください!

「胃が……」

 胃だった!



次の投稿は明日になります。


樺ユキ先生のコミカライズコミックス第二巻が好評発売中です。

書籍第二巻が7月3日発売します!

加筆いっぱいしましたのでぜひご覧いただきたいです!

師匠も活躍!!

もちろん第一巻もドラゴンノベルスより好評発売中です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

新作です!こちらの作品もぜひご覧ください↓

「とぼけたS級冒険者と悪役令嬢 」

「ガラス工房の錬金術師」書籍&コミカライズ公式ページリンク↓

ドラゴンノベルス「ガラス工房の錬金術師」公式ページ

good!アフタヌーン「ガラス工房の錬金術師」公式ページ

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ