#7 アンリミテッド・カオス・フィールド
前回までのあらすじ
淀緑が入部した
翌日・放課後
<新聞部・部室>
千歳「オホン、めでたいニュースがある。え~皆も知っている通り、先日淀緑が我が新聞部に入部することになった」
ゆず「いぇ~い」
アヤミ「わ~い」
ゆず「やったね千歳ちゃん!」
千歳「うむ。廃部免れた上に、我々はとんでもない逸材を引き入れてしまった。これからも素晴らしいメシウマを呼び寄せてくれることだろう!」
千歳「All for MESHIUMA!全てはメシウマのために!!新聞部の更なる発展を願ってここに歓迎会を開催する・・・乾杯!!!」
ゆず・アヤミ「かんぱ~~~い!!!」
ヨド「か、かんぱ~い・・・」
千歳「今日は私のおごりだ、みんな好きなだけ食べてくれ。淀緑も、遠慮することはないぞ(オードブル開封)」
ヨド「いやそんな、たかだか入部したくらいでオードブルなんて大げさな・・・」
ゆず「今日はアタシのおごりだよ~!好きなだけ飲んでね、ほら淀緑も!(赤ワイン開封)」
ヨド「たかだか入部したくらいで法を犯さないでください」
アヤミ「今日は私のおごりですから~!好きなだけご覧になってくださいね~、ほら文吉くんも!(宝塚歌劇団招集)」
宝塚歌劇団「アイエェェェェェ~~~ッッッ!!(見事な歌劇)」
ヨド「たかだか入部したくらいで歌劇団を呼ぶやつがあるか!!なんだおごりで宝塚歌劇団って聞いたことねぇよ!!どんだけ金持ってんすかアンタ!?」
アヤミ「いえいえ~お父様のコネがあれば宝塚歌劇団くらい簡単に呼べますよ~」
ヨド「宝塚歌劇団に謝れ」
宝塚歌劇団「くおえうおぅぇぇぇ~~~!!(圧巻の歌劇)」
ゆず「細かいこと言ってないでさっさと飲めや淀緑(赤ワインを注ぐ)」
ヨド「やめろ!!!俺はまだ法を犯したくな・・・」
宝塚歌劇団「ボエェェェェェ~~~~!!(渾身の歌劇)」
ヨド「うるせぇな!!人が話をしてんだからもうちょっと空気読めや歌劇団!!」
監督「うんうん・・・今日も素晴らしい歌劇だ・・・(号泣)」
ヨド「なぜ部室に監督が!!?」
観客「うおおおお!!!今日も素晴らしい歌劇だよぉぉ~~~!!(サイリウム回転)」
ヨド「宝塚でサイリウム振るやつがあるか」
スポンサー「うむ、今日も素晴らしい歌劇だ・・・(嗚咽)」
ヨド「揃いも揃って『素晴らしい』しか感想言えんのか無能どもが!!」
シンガーソングライター「歯を磨いた後に飲むコーヒーほど不味いものはないよね~それがどうした~それでも僕は梅昆布茶~~~ラララ~~♪(弾き語り)」
ヨド「誰だ、このゴミみてぇな弾き語りしてるオッサン呼んだやつ!?」
マネージャー「僕です(挙手)」
ヨド「部員かと思いきやまさかの部外者側からのオファー!?」
借金取り「おいゴルァァァァさっさと金返せやボケがぁぁぁぁ!!!」
ヨド「誰やヤミ金から借金しとる奴!!」
監督「す、すみません、来週まで待ってもらえませんか(土下座)」
ヨド「まさかの監督だったよ!!さっきまでイキってらっしゃった監督がまさかの負債者だったよ!!!」
バイト「ちわ~っ、ラーメン4人前の出前で~す」
ヨド「誰や部室にラーメンの出前頼んだ奴!!」
監督「すみません、ツケといてください(土下座)」
ヨド「また監督かよ!!ラーメンなんか頼んでないで借金返せこの甲斐性無し!!!」
監督「すみません、とりあえずラーメンで清算してもらえませんか?」
ヨド「回りくどい清算の仕方すんな!!!男なら現ナマで返済しろ!!」
借金取り「けっ、しゃーねぇな(ズルズル)」
ヨド「いいのかよ!!しかも食ってるし!!!」
マネージャー「あれっ、僕のスマホがない!?」
江戸川「事件ですか?」
ヨド「なんか探偵っぽいのが来た」
マネージャー「僕のスマホが盗まれたんです!!多分監督が犯人です!犯人を捕まえてください!!」
ヨド「明らかに犯人を誘導している!!」
江戸川「んだよ窃盗かよ、面白くねぇ。そんな小さな事件解決する価値もないんだが。殺人事件もってこんかいバーロー」
ヨド「最底辺の探偵だった」
毛利「では私が解決してみせましょう!!」
ヨド「おっ、眠りの探偵的な奴が来た」
毛利「マネージャーのスマホに電話をかければ、誰が盗んだのか分かりますぞ!」
ヨド「いたって現実的な解決方法だった!」
毛利「マネージャーさん、電話番号は?」
マネージャー「すみません、覚えてないんです・・・」
ヨド「マネージャー失格だろコイツ」
マネージャー「そうですね、たしか『046』から始まる番号だったと思うんですけど・・・」
ヨド「うん違うね、それ市外局番だよね。スマホじゃなくて固定電話だよねそれ」
監督「俺知ってますよ(挙手)」
ヨド「なぜ宝塚の監督が得体の知れないアーティストのマネージャーの電話番号を知っている!?やっぱお前が犯人だろ!!」
監督「じゃあかけますね(ダイヤル)」
着信音「さ゛か゛な゛さ゛か゛な゛さ゛か゛な゛ぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~♪(デスボイス)」
ヨド「なにこの気味の悪い着信音」
マネージャー「あ、自分のポケットに入ってました」
ヨド「1番しょうもない結末」
毛利「ざっけんなクソが紛らわしいことしてんじゃねぇぞ死ねカス!(殴る蹴る)」
マネージャー「ぐはふひぃ!!」
ヨド「探偵が暴行事件を起こすな!!」
毛利「死ねこのクソガキが!!手間かけさせやがって!!(殴る蹴る)」
江戸川「落ち着けおっちゃん!!(静脈注射)」
毛利「ぐほぁぁぁぁ・・・Zzz」
ヨド「麻酔を直接体内に!!?」
警察「警察だ!!!」
ヨド「警察が!!?」
警察「職務質問するね」
ヨド「誰に対して!?」
警察「お前」
ヨド「俺ぇぇぇ!!?なんでこの犯罪の温床地帯で1番まともな俺が・・・」
警察「やかましい(ビンタ)」
ヨド「ぶふぇぇっ!!?痛ぁぁぁぁぁぁ・・・くない?」
警察「えいえい(往復ビンタ)」
ヨド「うっうっ・・・あれ、なんでだ?全然痛くないぞ!?」
監督「それはね・・・」
ヨド「ひっ!?」
借金取り「君が・・・」
マネージャー「長い・・・」
江戸川「眠りに・・・」
みんな「「「ついているからだよ」」」
ヨド「・・・な、なんだって。はっ!」
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ゆず「起きろ~~~起きろ~~~!!!」
ヨド「・・・うわっ!!!」
ゆず「うわっ、じゃねぇし!いつまで寝てんだよこのバカ!」
ヨド「す、すみません」
アヤミ「うなされてましたけど、変な夢でも見てたんですか~?」
ヨド「・・・ちょっとカオスすぎて憶えてないです」
千歳「そうか。まぁいい。淀緑も起きたところで、歓迎会を始めるぞ」
ゆず「いぇ~い」
アヤミ「わ~い」
ヨド「・・・」
ヨド(歓迎会の前に歓迎会の夢を見るとは。誰かに歓迎されているのがさぞ嬉しかったんだろうな・・・)
ゆず「淀緑、なに飲む。オレンジジュース?」
ヨド「え、あぁそれでいいです」
ヨド(にしてもおかしな夢だった。ゆず先輩がワインを勧めてきたり、アヤミ先輩が宝塚歌劇団を呼んだり・・・)
アヤミ「あっ、そうだ。淀緑くんが入ってくれたってことで特別ゲストを呼んでるんだ~」
ヨド「えっ?」
宝塚歌劇団「アイエェェェェェ~~~!!(見事な歌劇)」
ヨド「!?」
アヤミ「今日は私のおごりですから、好きなだけご覧になってくださいね~」
宝塚歌劇団だけは正夢でした。