005.四季
主人公の名前からして、今回、名前の付け方が適当すぎる...
村長夫婦に、人形が最悪の状態である事を説明をした。
2人とも人形のある生活に憧れていたらしく、こんな人形でも家に持ち帰った後の生活を想像してしまったそうだ。
で、たんぽぽの人工皮革を触ってしまったのがマズかった。
性的な可愛がりはしないが、一緒に生活するのだから肌の接触くらいはあるだろう。
だから、たんぽぽと同じくらいの人工皮革を使って直して欲しいと村長に懇願された。
性的な可愛がり云々って、村長、説得力ないわぁ。
マジないわぁ。
「ジン姉さん、たんぽぽクラスの人工皮革を使うと、冗談抜きで金貨5,000枚コースになるけど大丈夫か?」
たんぽぽは、儂、カーマ・ディーアイワイが残したボディを使っている。
人工皮革も最高級品を使っていて、革細工ギルドから回して貰った、エンシェントドラゴンの革を加工して使用している。
正直、当時の価格で計算しても金貨5,000枚じゃ腕も作れねぇ。
確か、たんぽぽの人工皮革には、金貨50万枚かかってたような気がする。
それくらい、気合いを入れて作ったんだが、なぜ、こんなポンコツに・・・。
いや、分かってはいるんだ。
ほんとはポンコツじゃないことを・・・。
「あんた・・・金貨5,000枚だって」
家事だけやらせるのなら、給仕者ギルドでメイドを契約したり、奴隷を買ってきた方が安上がりだ。
「金貨5,000枚かぁ・・・。出せない事は・・・出せない事はない。目の前に迫ってきている老後の事もあるし・・・。カーマたんでなければ値切るんだが・・・」
メイドとの契約や奴隷の購入と違って、人形はやっぱりロマンがある。
「やっぱり、金貨5,000枚は出せないよね。人形のある生活してみたかったなぁ。カーマちゃんじゃなければ値切っちゃうのに・・・」
「あー、レンタルでも良いぞ」
そう、村長夫婦に提案してみる。
「えっ? レンタル?」
安い買い物じゃないので、お試しで貸し出すお店もある。
それに値段が付けにくいのもある。
金貨5,000枚とは言ったが、エンシェントドラゴンの革を使った人工皮革を使って人形を直すと、出来上がった人形はS級となり、価値は金貨5,000万枚コースだ。
S級の人形全てが全てそんな価格になる訳じゃない。
希少価値のエンシェントドラゴンの革を使った人形なんて、たんぽぽぐらいだ。
金貨5,000枚は、村長夫婦のためのサービス価格なんだよ。
『インダス』や【土魔法】を使えば、材料費はタダだ。
だから、A級でも最上位あたりの人形の価格に合わせた金額を伝えたんだ。
で、結局レンタルで落ち着いた。
ロマンで金貨5,000枚は出せなかったようだ。
この壊れた人形の、所有権は俺に。
魔改造された人形のレンタル費用は月々金貨10枚。
月々決まった金額が入ってくるのは嬉しい。
では、さっそく、魔改造をしますか。
胸ポケットから、カードを取り出すフリをする。
このジェスチャーで、パンツに仕組まれたシステムが起動する。
200年ほど前はカードという実体のある物理的なシステムがあったが、現在はそのシステムがパンツに仕組まれていて、擬似的に以前のカードと同じ、いや、それ以上の事が出来るシステムになっている。
昔は聖衣という産まれながらに身に付けていたパンツやブラとそっくりなモノがあったが、聖衣を司っていた神様が封印されたために、この世から聖衣が消えた。
それの代わりに作られたのが、今のパンツやブラと言う事で、これにも、ご先祖さんが関わっているということだが・・・。
さすがにこれは眉唾モノだぜ。
神様だぜ。
神様。
いねぇだろ?
いたとしても、神様を封印?
おとぎ話でも、もうちょっとリアリティがあるぜ。
ご先祖さんの株を上げるのとパンツを売るために作った話としか思えねぇ。
まぁ、そんな、ありえねぇ話はおいといて・・・。
ラーマふぉんなどの有料コンテンツを契約する事で、パンツ自体は無料で貰える。
ラーマふぉんは100%契約されていて、次に契約で多いのが【魔法】だ、日常的に使える【魔法】は【魔法】を使えるようにするための1ヶ月あたり銀貨2枚の基本料だけで使える。
昔は特定の人間しか【魔法】を使う事しか出来なかったが、この【魔法】を契約するだけでダレでも【魔法】が使えるようになる。
日常的に使える【魔法】の中に【浄化魔法】もあるので同じパンツを毎日穿いていても綺麗な状態に保てる。
課金する事で、レベルの高い【魔法】を使えるようになる。
一度、レベルの高い【魔法】を課金契約して解約すると、再契約しようとすると課金料が倍になる。
1ヶ月あたり金貨1万枚でレベル6の【魔法】が使えるようになると言う事だが、これを解約して再契約するには1ヶ月あたり金貨2万枚を払う事になる。
これを解約して再契約すると1ヶ月あたり金額4万枚になる。
うまい商売だぜ。
それにレベルの高い【魔法】は実際に1ヶ月あたり課金料だけでは使えない。
【魔法】を使うための魔力も買わなくてはいけない。
日常的な【魔法】を使う程度なら、無料で貰えるパンツで充分で、その程度の魔力は日々回復してくれる。
でも、それ以上の【魔法】を使おうとなると、それでは足りない。
そして、魔力を買うためには、無料のパンツではダメで、レベル6の【魔法】用の魔力を貯めておけるパンツは、安いS級の人形が買えるくらいのバカ高い値段がする。
なぜだか、女性はパンツの面積が少ないほど貯めておける魔力が多く、男性は逆にパンツの面積が多いほど良いらしい。
どういう仕組みが分からんが、本当だそうだ。
まぁ、男の前後紐パンなんて、ダレも見たくないだろうしな。
パンツは、シーター・ランジェリー、クールマ・アンダーウェア、ウォシュボード下着、そして、技術提携をしている遮那王国のサイレント・デザインの4社の独占販売となっている。
それも全世界でだ。
仕組み自体は、ヴァーマナ工房が作ったもので、4社はヴァーマナ工房に使用料を払ってパンツを作って販売している。
生活必需品のパンツ。
当然、動くお金も多く、世界の富を5社で分け合っている状態だ。
正確にはご先祖さんを中心にした家族でだが・・・。
血は繋がっているんだけど、その中に入っていないのが悔やまれる。
で、さっき言ったバカ高いパンツ。
こんなの買うのがいるのか?って思うけど、全世界で月々1万枚は売れるらしい。
金はあるところにしか無い。
本当にその通りである。
そして、このパンツは、コンテンツを自分で作ったりして、使ったり、販売出来たりする。
クリシュナ・マテリアルも元々はコンテンツを販売していて大きくなった会社である。
儂は、コンテンツを販売してはいなかったが、作ってはいた。
人形の製作補助と、判断・行動パターンデータの共有化が目的でな。
カードを操作して、目的の画面を開いて命令する。
「【四季】、人形師モード、管理者権限でログイン」
『魂のデータ化・・・データの解析中・・・OK・・・管理者権限でログイン完了・・・命令をどうぞ』
儂が生涯をかけて作ったシステム【四季】だ。
本体の並列処理できるように魔改造したクリシュナ・マテリアルの巨大な魔法銅は遙か空の上。
そして、このシステムの管理者権限を得るにはこの家の所有者になる必要があった。
【四季】情報によると、父は【四季】の事を知らなかったみたいだ。
本当に儂のファンだったから、ここを買ったらしい。
出来れば本人から聞きたかったが残念だ。
ただ、ファンなら【四季】についてくらいは知っておいて欲しかった。
本当に残念だ。
さて、【四季】の試運転も兼ねて、この人形をいじりますかね。
たいぶ、もともと書きたかった話とリンクしてきた。
だから、プロットはよ。




