006.白濁したドロッとした液体
えっちなのはいけないと思います!
「やっちまったぁ」
裸で横たわる人形の前でそう呟いた。
こんな事までする予定は無かったのだ。
「マスター、この白濁したドロッとした液体は何ですか?」
ベッドの上に拭き残した・・・裸で横たわる人形の股の部分から垂れて落ちた液体を指を差して聞いてきた。
最高の肌触りだった。
ほんのさっきまで至福の時間だったんだ。
没頭していて、たんぽぽが戻ってきているのに気付かなかった。
たんぽぽのセリフで我に返ったが、このポンコツは答えにくいことを聞いてくる。
俺だって魔が差すことだってあるんだぞ。
延べ100歳越えても経験が無かったからしょうがないじゃないか。
初めての経験だぞ。
ずっと興味があったんだ・・・。
やっぱり、男だったらロマンを求めちゃうよな?
ヤっても大丈夫な状況ならヤっちゃうだろ?
ヤらなかったら男じゃねぇよな?
なっ?
魔改造によって俺好みの人形になったんだぜ。
貸し出すとは言っても、所有権は俺のモノだし。
完璧に仕上がった最高の形の貧乳。
その貧乳を見た目だけじゃなく、触った感じも・・・。
「少女から大人へ・・・少女時代の最高の感触を・・・最高級スキン・・・」
たんぽぽのヤツ、気になった部分だけをピンポイントで呟きやがった。
「や、やめろー。それ以上言うなぁ」
恥ずかしさと、いたたまれなさで、顔を真っ赤にして叫んでしまった。
時間は少し遡る。
たんぽぽには、朝食を買いに行かせた。
作らせる?
いくら、ハイエルフが長寿と言っても、死ぬんだぜ。
たんぽぽが作るアレは、食い物じゃない
フルフラット王国の死語で言うと、クー飯とかクールマ飯とか言うらしい。
作って貰っても食べれないんじゃ、意味ないだろ?
だから、買いに行かせんだ。
ファストフードのマツヤにな。
あの背が高く、スラッとしていて、美人で愛嬌のあるジィッタ総料理長が品揃えをプロデュースしているんだぜ。
俺と200歳も離れているとは思えないほど綺麗な人だ。
そのジィッタ総料理長のおかげで、マツヤは、安くて、美味くて、がっつり食える優良店だ。
具は少ないんだが・・・。
これは、ジィッタ総料理長のせいではなく、マツヤ社長の方針らしい。
美味しく量を食べれるようにと。
その方針が当たって、冒険者や若者に大人気だ。
俺も毎日厄介になっている。
マジ、おすすめの店だ。
たんぽぽが、戻ってくる前に、人形を仕上げるか。
いつ戻ってくるか、分かんねぇけど・・・。
買い物くらいまともにできて欲しいよな。
「【四季】、お前のこの人形の改造プランは?」
『人工皮革、使用ユーザーの希望により交換が必要・・・フレーム、強度不足のため、交換が必要・・・CPU、チェイン経由でウイルスを自動的にダウンロードするウイルスが仕組まれていましたので、焼き切りました。交換が必要・・・メモリ、特定のキーワードに該当する映像と音声をチェイン経由で転送するウイルスが仕組まれていましたので、焼き切りました。交換が必要・・・人形コントローラー、接触した人形にウイルスを感染させるウイルスが仕組まれていましたので、焼き切りました。ダミーとしては使用可能・・・デザイン、マスターの趣味に合わないので、変更が必要・・・以上です』
全交換かよ!
デザインも変更とか、本当に容赦ないなぁ。
チェインは、アルカニダの企業が作ったラーマふぉんの代わりになるようなコンテンツだ。
ラーマふぉんより、安く使えるのが特徴だ。
怪しいコンテンツなんで、解析した事があるが、アレはウイルスと変わんねー。
マジヤバイ。
情報がダダ漏れで、使ってるだけで、犯罪に巻き込まれる確率が250倍になる。
吸い上げた情報を使って犯罪を犯しているとしか思えねぇ。
だから、俺は絶対に使わねえ。
絶対にだ。
『マスター、デザインは、デザインストック、2-2を推奨します』
デザインストックは12×4の計48パターンある。
銘付き人形用にデザインしておいたんだ。
ちなみに、たんぽぽは9-2で、この国の守護神となっている銘付き人形は3-1・・・。
そして、【四季】が提案してきたモノは・・・。
「2-2と言ったら、ひよこか!」
『肯定です。・・・さすがです。マスター。さすマスです』
「【四季】、冗談も言えるようになったのか・・・」
『肯定です。・・・マスターが亡くなった後、する事がありませんでしたので・・・』
「それは、すまんかった」
『肯定です。謝罪の後は、当然、賠償をお願いします。・・・・・・冗談です。マスターに謝られることではありません』
くっ。
壊してやろうかと思ったが、金もかかっているし、なにせ、本体は遙か空の上。
再利用せず、放置しておいた方がよかったのか・・・。
銘付き人形が使用しているし、接続させてはいないがたんぽぽも使用する事になるシステムだ。
それに蓄積されたデータがもったいない。
『この人形は、人形コントローラーをダミーとして再利用・・・それ以外はマスターの【土魔法:補助魔法:錬金】で素材に転用・・・でよろしいですか』
使える部品を使っていれば、流用したんだけど・・・。
それくらいしかないよなぁ。
マジないわぁ。
「それでいこう」
俺は人形が着ていた衣装に手をかけようとした。
人形が完成しなかった。




