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023.新天地へ・・・

「やっと、着いたのぉ。お義兄ちゃんが魔法を使ってくれれば直ぐだったのに」


 許嫁になったジィッタ総料理長・・・いや、ジィッタと一緒の船旅が終わりに近づいた。

 決闘後の晩餐会前に、プラムせんせーに、ジィッタは給仕者契約が解除されて、晴れて自由な身に。

 契約による繋がりが無くなって寂しいと言うジィッタの一言で、ご先祖さんに、ジィッタと許嫁にさせられた。

 いや、正確には、許嫁だったらしい。

 俺にその事が伝わる前にクーデターによって伝える人がいなくなったそうだ。

 それで、呼び名もジィッタになった。

 

 そして、今は、2人っきりの婚前旅行の最中だ。


「カーくぅん、ぎぼぢばう゛い」

「カーマさま、あれが、遮那王国(しゃなおうこく)なんですね」


 たんぽぽと桜が護衛としてオマケで付いているが・・・。


 ひよこは、俺に化けてお留守番だ。

 【四季】がコントロールしている中身がスカスカのダミー桜がその横にいる。

 マルチタスクな【四季】さんは、こっちにも付いて来てるが・・・。


 お城では、アリストとうりぼーが補佐についている。

 アリスト・ラーマタンからアリスト・カーマタンに改名してな。

 許すしかないだろう?

 何言ってもスルーされるんだから・・・。


 カーマたん親衛隊までも許可させられたし・・・許可する事しか出来ないのなら国王いらないじゃん。


 まぁ、実際、ご先祖さんに、国王として認められなかった。



 立場的には、国王と認めたが、中身はまだまだだ。

 だから、認められない。


 銘付き人形(フラワーズ)がいれば、直ぐにでも辺境を支配下におけるだろう。

 その後はどうするんだ?

 辺境の国々を纏められるのか?

 フルフラット王国の属国になりたいならしてやる。

 その代わり、秒刻みで指示通りに動け。


 イヤなら、国王と認められるように、勉強して来いと・・・。



 そう言う事らしい。


 そして、今回の船旅がそれである。


 新設された遮那王国(しゃなおうこく)王立学院。

 そこで学ぶ事となった。


 ジィッタは、そこで講師と食堂を任された。

 俺は学生・・・女講師と学生、な、なんて萌えるシチュエーション!?



     けふんけふん



 問題は、準備が良すぎる事だ!

 晩餐会の翌朝には港に停泊していた船で船旅に出航。


 目的地である学院も、新設されたばかりで、俺が1期生。

 俺が学ぶ科ではないが、人形遣い(ドールマスター)科や人形師(ドールマイスター)科もあるらしい。

 そして、俺たちが着いた途端に開院するそうだ。


 まるで、こうなる事を知っていたように準備が良い。

 どう考えても、偶然だろうが・・・。


 それはともかく・・・。


 様々な文化が融合した国。

 世界で2番目に裕福な国。


 新天地、遮那王国(しゃなおうこく)の生活が楽しみだったりする。


 あ、港が見えてきた。

 やっぱり、待ちきれない。


 エンシェント・ドラゴンの革製のブーツに魔力を込めて、ジィッタの目の前に浮かび上がる。


「ジィッタ、行こう」


 ジィッタに伸ばした手が握られる。

 

「はいなの」


 2人で一足先に新天地に向かう。


「カーくぅん、ぎぼぢばう゛い」

「カーマさま、ズルいです」

『マスター・・・それは・・・ダメです・・・』


 聞こえない。

 聞こえない。

 聞こえない。


 こうして、2人で新天地に着いた。









 そして・・・。









 入国管理局の職員にこっぴどく怒られました。



一部完って感じで、次の話が思いつくまで一度休載です。

それまで、『パルダリウムを始めました(仮)』をお願いします。

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