ドラゴノア -素質なき愛姫と四人の守護竜騎士-
世界の創造主たる竜神の末裔、竜人(ドラゴノア)。この世界の支配者の椅子に座すことを許されるのは、竜人か、竜人に見初められ契りを交わし番(つがい)となった人間のみと古来より定められている。
人間の女は、満十五歳になると、竜人が定めた法によって竜人が番として選ぶに相応しい『素質』を備えているかどうかを調べる『選定の儀』に参加することが義務付けられている。竜人たちは、そこで高い素質を備えていると選定された者の中から、自らに相応しいと眼鏡に叶った者を己の番として選ぶのだ。
だが──突如として儀式に割り込んできた一人の竜人の男はこう言い放った。「俺は此処にいるミラ・ユッタと契りを結び、生涯を捧げる剣であり盾となることを此処に宣言する」と。
竜人族で最も高い地位と権力を有する一族の嫡男、セト。次期王最有力候補と名高い彼に見初められた人間の娘ミラは、『素質なし』の烙印を押された平凡な庶民から、一夜にして次期王候補の花嫁へと成り上がってしまったのだった。そればかりでなく、セトの兄弟であり彼同様に次期王候補の一人でもある三人の男たちにも気に入られてしまい──
これは、何の変哲もない平凡な人間の娘と、彼女を一途に愛する若き次期王たる竜人の青年と、彼女を妹のように溺愛し親友のように接する兄弟たち、そしてそんな彼らの周囲を取り巻く人々と環境に翻弄されて起こる小さな事件に時に笑い、時に涙する、そんな希望と絶望を織り成しながら紡がれていく小さな恋物語である。
人間の女は、満十五歳になると、竜人が定めた法によって竜人が番として選ぶに相応しい『素質』を備えているかどうかを調べる『選定の儀』に参加することが義務付けられている。竜人たちは、そこで高い素質を備えていると選定された者の中から、自らに相応しいと眼鏡に叶った者を己の番として選ぶのだ。
だが──突如として儀式に割り込んできた一人の竜人の男はこう言い放った。「俺は此処にいるミラ・ユッタと契りを結び、生涯を捧げる剣であり盾となることを此処に宣言する」と。
竜人族で最も高い地位と権力を有する一族の嫡男、セト。次期王最有力候補と名高い彼に見初められた人間の娘ミラは、『素質なし』の烙印を押された平凡な庶民から、一夜にして次期王候補の花嫁へと成り上がってしまったのだった。そればかりでなく、セトの兄弟であり彼同様に次期王候補の一人でもある三人の男たちにも気に入られてしまい──
これは、何の変哲もない平凡な人間の娘と、彼女を一途に愛する若き次期王たる竜人の青年と、彼女を妹のように溺愛し親友のように接する兄弟たち、そしてそんな彼らの周囲を取り巻く人々と環境に翻弄されて起こる小さな事件に時に笑い、時に涙する、そんな希望と絶望を織り成しながら紡がれていく小さな恋物語である。
第1話 宣誓
2019/05/11 23:52
第2話 昔日の約束
2019/05/12 00:14
第3話 薬草畑と薬師の娘
2019/06/02 12:30
第4話 愛姫を溺愛する兄弟たち
2019/06/03 06:12
(改)
第5話 何かが残念な次期王と胸が残念な愛姫
2019/06/05 17:40
第6話 当主代理の決断
2019/06/12 14:55
第7話 上に立つ者の責任
2019/06/17 16:48
(改)
第8話 明日を棄てた占術師
2019/06/20 22:31
(改)
第9話 竜人たちの食嗜好
2019/07/04 01:26
第10話 竜人は理想を乞う
2019/07/15 07:13
(改)
第11話 竜人が持つべき品格
2019/08/01 23:36
第12話 残念朴念仁の嫉妬は兄弟も食わない
2019/08/14 23:54
第13話 残念朴念仁は懸念する
2019/08/23 07:22
(改)
第14話 賢者の秘策
2019/09/13 23:28
(改)
第15話 烏羽校長
2019/10/07 00:05
第16話 無垢な花は外を知り黒く染まる
2019/10/15 07:09
(改)
第17話 権利と主張の在り処
2019/11/01 07:14
第18話 覆らぬ絶対の定義
2020/02/24 22:44
(改)
第19話 慈愛溢れる殺戮の聖母
2020/04/12 22:59
(改)
第20話 純情愛情過剰に異常
2020/05/20 17:23
第21話 備えありすぎても憂いあり
2020/06/27 00:00
(改)
第22話 竜騎士たちは愛姫を着飾りたい
2021/08/24 23:36
閑話 それは歓迎会とは名ばかりの
2021/12/01 22:39
第23話 世界一愛しき我が姫へ
2021/12/15 21:11