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ヤンデレ兄とニート妹の相互依存生活  作者: スイレン
連載
15/15

IF:本当の兄妹だったら①

ガチ近親です!

苦手な方はUターンを推奨します。

本編よりも千尋はヤンデレではないかも知れません。

ただのシスコンです。今のところは。

 ーーおおきくなったらおにーちゃんとけっこんする!


 そう言うと、兄は浮かべていた笑みをかき消した。いつまでたっても何も返してくれない兄に、急に不安になり、泣き出した。


 ーーごめんなさい。もう、いわないからきらわないで。


 ボロボロと涙を流しながら訴える自分を兄は優しく抱きしめ、囁いた。


 あの時、兄はなんて言ったのだろうか。どんな顔をしていたのか、思い出せない。






 「観月-。起きて、朝だよ。」


 「んうぅ‥‥。後、2分‥‥。」


 「だめ。」


 布団を剥ぎ取られ、目を覚ます。懐かしい夢を見た。そっと横を盗み見ると、いつも通り、柔らかい笑みを浮かべている兄、千尋と目が合った。ふと、何かに気がついたのか、その端整な顔を顰め、スッとこちらに手を伸ばす。


 「観月、隈出来てる。昨日夜更かししたでしょ。」


 「‥‥だって、昨日はイベントの最終日だったし‥‥。確定報酬、絶対欲しかったから‥‥。」


 顔に触れられ、目元をなぞられる。信じられないほど波打つ心臓の音と赤くなる頬を悟られないようにそっと目を逸らした。


 「観月がゲーム好きなのは分かってるけど、夜更かしは感心しないな。折角の可愛い顔が台無しだ。」


 まあ、隈があっても観月は世界一可愛いけどね。と甘く微笑みながら千尋は観月の頭を撫でる。


 「‥‥このシスコンが。」


 「褒め言葉だよ。」


 じゃ、下で待ってるね。そう言うと千尋は観月の部屋から姿を消した。トントンと音を立てながら階段を下る音を聞きながら、観月は大きくため息を吐いた。


 「‥‥兄さんの、ばか。」


 バクバクとうるさい心臓を鎮めるために、観月は布団に顔を埋めた。


 あの夢から、10年以上の月日が経った今でも、観月は兄に、恋している。

需要があったら続きます!

一応今回は導入だけを。

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