物語が始まる遥か前に
詳しいことはわかっていないが、時は恐らく23世紀後半。
お国のトップたちの発言ひとつで第三次世界大戦が始まらんというタイミングでそれは現れた。
最初は上海に現れた。
純白の甲殻に三本の尻尾。
極めつけは溜めの後に吐いてきた超火力ビーム。
初日は為す術無かった中国軍も、迫る大戦に備えていた武装をつぎ込んだことで形成は逆転し、一週間かけてようやく討伐された。
次は三週間後、デトロイトの湖から出てきた。
中国の弱体化を喜んでいたアメリカ軍も、銃が全く通用しない巨大蛸に対しては大量の核を切る他なく、戦争にて使用する予定であった核弾頭数十発と大量の犠牲、デトロイトと街そのものの被害を被ったものの討伐に成功した。
蛸の襲来から二月後、瀬戸内海に巨大ウツボが襲来した。
過去二回の事例からこれを予測していた日本自衛隊は、米軍を初めとした各国からの協力、惜しみない武器使用、民間人の素早い避難よって、比較的小さな被害での討伐に成功した。
この実験的な一戦により、かの超生物を「討伐」することができると実証された。
できるとわかれば調子に乗るのが人類だ。
各国の冷戦状態はなめらかに解消。
次なる未知生物..............................いつしか怪獣と呼ばれていたソレへ対処と、人類の未来を話し合う中で、コスモと名付けられた怪獣の力の根源が発見された。
コスモの発見は怪獣対策の課題をみるみる解決していき、ついに世界各国の叡智の結晶..............................コスモ制御装置が開発された。
コスモ制御装置の誕生は怪獣対策をかなり容易なものに変化させた。
初めはコスモを打ち出す超電磁砲レールガンや、コスモを媒介として動く飛行機や車両。
技術革新は進み、個人単位で怪獣に対抗するための小型のコスモ制御装置が開発された。
小型のコスモ制御装置は世界各国に支部がある怪獣討伐隊が所有し、怪獣対策や怪獣討伐は人々の身近なものとなっていった。
この期間は『第2の産業革命』と呼ばれ、歴史の教科書にも名が載ることとなった。
はじめの怪獣討伐は、軍隊のように危ないものとして忌み嫌われていた。
しかし技術が進むと同時に、討伐者たちの技量も上がっていき、いつしか大抵の怪獣ならばほとんどの被害を出さずに対策できるまで、人類は進歩した。
怪獣討伐者たちはヒーローのように扱われ、そのうち特異的な"アスリート"のように特別視されていった。
消防士がモテるように、怪獣討伐者たちも世間から一定の価値を受けるようになった。
人類は、この世界に再び適応した。
そして上海に三又尾の白竜が現れてから早500年。
静かな世界は再び動き出す。
たった一人の男を中心として。
レガシークエスト
序章
part.1・新たな人生の序曲




