第47話 刻まれた文字
「何で気になるんだ?」
「1年ほど前にエルフ族が住んでいるとされる地域の近くまで行ったんだが、その時に少し大きめの石碑を2つ見つけたんだ。そしてその石碑には文字のようなものが彫られていた。」
ギアトはテルゼが言わんとしていることがなんとなく分かった。
「その石碑と俺の剣に刻まれている文字のようなやつが一緒だったのか?」
「いや、一緒というわけではないが似ているんだ。特徴がほぼ同じように感じる。」
「その石碑についてシャルロ様には伝えたのか?」
「あぁ、一応紙にそっくりに書いたものを見せたんだが、シャルロ様や他の人達もよく分からないとおっしゃっていたな。」
「そうか…。」
ギアトは俯き少し思考を巡らせる。
「どうした?何か思い当たることでもあるのか?」
テルゼが不思議そうな顔して聞いてきた。
「石碑を見つけたのは1年前だったよな、実はそれよりも前に俺はシャルロ様に剣を見せたことがあるんだ。」
「………!」
テルゼはまだギアトの考えにピンときていない様子だったが、リフカは勘づいたようだった。
「その時に俺の剣に刻まれた文字のようなものを見たんだ。シャルロ様はかなり興味を持っていた様子だった。」
「マジかそれ!」
ここでようやくテルゼもギアトの考えが分かったようだった。
「そうなんだよ。だからテルゼ達がその石碑についてシャルロ様に報告した時の反応がおかしいんだ。普通ならテルゼ達と同じような反応をしていたはずだ。」
「どういうことなのでしょうか?」
リフカが深刻そうな顔をしながら聞いてくる。
「分からないが何かまだ隠していることがあるって考えたほうが自然だな。」
「隠していること…。」
「一体何だろうな隠していることって?」
「さぁ、今はまだ考えても分からないだろ。」
「これからどうするんだ?シャルロ様に直接聞きに行くのか?」
ギアトは少し考えてから
「いや、自分で調べてみる。石碑のある場所を教えてくれ、俺とナミアで見てくる。」
と言った。
「それなら私達も一緒に行った方がいいんじゃないですか?」
「ありがたいが極力目立ちたくないんだ。二人で行動するならシャルロ様にも何も怪しまれることもないしな。」
「そうですか。それでは地図を描くので少し待っていてください。」
しばらくしてリフカが丁寧に描かれた地図を渡してきた。
「かなり遠い所にあるので持ち物の準備などはしっかりしていってください。」
「なんか保護者みたいだなお前。」
テルゼがニヤニヤとリフカを見つめる。
「うるさい、こっちを見るな。」
「助かるよ。それじゃそろそろ帰ろう、もう日が暮れてきちゃったからな。」
話が終わった雰囲気を察知してゴルトがギアト達に寄ってくる。
「お、ようやく話終わったのか?なら早く帰って酒飲もうぜ!」
「ったくお前は本当にせっかちだな、よし帰るぞ。」
テルゼがみんなに帰りの指示をし、ギアト達は暗くなる前に王国に戻った。
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