旅行計画
翌日
目を覚ました俺はどこかから聞こえてくる話し声に耳を傾けた。
「あのさあ。夜月。この子はどんなことが好きとかねえのか?」
「そうですね…。希は基本的にラトルで遊ぶことが多いですよ。でも夜中に遊ぶこともあるので、夜には離すようにした方が良いかと。」
俺は誰の声なのか一瞬で分かった。どうやら。夜月と鳳翠のようで希のことで話しているようだった。
「おはようございます先輩!」
「うわ!夜月。ここに来たのかよ!」
俺はてっきり鳳翠一緒に学校へ向かうものだと思っていたため、起こしにきたことに驚いた。
「先輩は一人では起きることができないでしょ!」
「夜月は俺の母親か!」
俺が夜月にツッコミを入れると鳳翠はその光景に笑った。
「お前たち。いつもこんな痴話喧嘩をしているのか?」
「痴話喧嘩ではありません!」
鳳翠は慣れるためなのか。既に希を抱えていた。
「何か。似合うな。」
「そうですね」
「何が?」
俺は鳳翠が希を抱っこしているのを見て、親のように見えた。
「は?お前たちが親だろうが。全く。困った奴らだ。なあ、希。」
鳳翠は希に笑顔で言った。
「そう言えば旅行の計画とかはあるのかよ」
鳳翠は行かないものの急な旅行に気になったのか旅行の計画を聞いてきた。
「そうだな。観光地巡りとグルメ巡りだな。どうやら美味しそうなものがたくさんあるみたいだし。」
「やけに詳しいな。」
俺が詳しいのがおかしいと思ったようで鳳翠は不思議そうな顔をこっちに向けていた。
「ああ。それはだな…」
『魔王!私たちが向かう旅行先は〈憤怒〉の魔王。九鬼水仙の根城に近い国です!なので行く前から準備を万端にしましょう!さあ!!』
「香ノ木さんがノリノリでな。色々とまとめて集めていたんだよ…」
俺は鳳翠に苦労していることのように話すと同情の眼差しを向けてきた。
「大変だな」
「でも楽しみにしてくれるなら良いし。それに…殺気を向けられるよりマシだわ。」
俺は香ノ木さんと初めて会った時のことを思い出してゲラゲラと笑いながら言った。
「そうだろうが。笑えねえよ」
「まあ。旅行の日までは学校があることだし。頑張るわ」
俺たちは今日から旅行の日まであと四日。勉学に向けることとなった。




