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悪役令嬢ものが書きたかったのにどうしてこうなった・・・。

「どうして私は、王女ではないの?」

幼い頃から思ってた。誰からも羨ましがられる、容姿と家柄なのに王女ではないなんて・・・。あとは、王女であったら完璧なのに・・・。

今までの人生で、気に入らないことがあれば、


「気に入らない」


一言そういえば、すべて事が済んだ。だって公爵家の娘だもの。そんな生活を14年過ごしてきた。

マナーにうるさい家庭教師も、私の気に入る髪形やドレスを用意できないメイドもお茶会で会った生意気な令嬢も見た目が地味でぜんぜん似てない弟もすべて


「気に入らない」


その一言で済ませてきた。この世界は、私の為にあるはず!!!

だから何したって許されるのよっ!本当にそう思ってた。

いやっ本当にそうだったんだけれどもね・・・。私の為の世界・・・あながち嘘じゃない。だってここ、悪役令嬢をぎゃふんと言わせる為に書かれた小説なんだからっっっ!!



テンションだだ下がり、ホント意味わかんないわ~。異世界転生ってやつかしら・・・。









 第一王子の成人を記念して開かれた夜会。


「のどが渇いたわ,早く飲み物持ってきなさいよ!!まったく、使えない地味な弟ね。

ほんと、この私の弟がこんな地味だなんて、地味なおと、う、と・・・??~~ぅ?弟なんていた??っっへ!?何?ここって!?へぇ??????いやぁっ―――」


どさっ


「姉上っ!!どうしました、姉上ぇっっっ」







目を開けるとそこは・・・見たことない天井でした。←うそです。言ってみたかっただけです。14年毎日見てるので、知ってます。

自室の天井を見ながら、今までのこと今後をどうするか整理するのにゆっくりしてます。 





 今更ですが、私は、最上京香|サイジョウキョウカ|26才だったはず。しがないOLでした。6月の繁忙期の大雨の中、終電に間に合うかどうかのギリギリで、慌てて駅の階段を下りてた・・・までははっきりと覚えてる。たぶん滑って頭を打ったんだろうな~。ありがちな事故死からの転生ですね。ただし、転生先が問題だ!


 私がいるのは、たぶん『創星のきらめき☆君の瞳は何色?』という恋愛シュミレーションゲーム。このゲームは、とってもマイナーで本当に知る人ぞ知る作品、そして名作というわけでもない。私もたまたま、ほんと、たまたま表紙の絵が好みで買っただけで、内容を知っていたら別に・・・と思ってた。だってこれって誰得!?な作品で、いろいろ詰めすぎてて残念すぎなんだよね。

 

 中世ヨーロッパ風な建物だけど、魔物や魔法は無いし、純粋に学園恋愛もの。しかし設定が日本風。制服とか、食事とかね。

 主人公のヒロインは、平民出身設定だけど、自分の好きなパーツを組み合わせて作れるタイプで、姿・名前は好きに設定できるのが売り!年齢も14歳から18歳まで変更可能!!

この学園は、マンモス校で、幼稚舎・小学・中学・高等がまとまっている設定。

攻略相手は、5人いて、第二王子(16歳)、第三王子(14歳)、宰相の息子で第一王子の友人(17歳)、将軍の孫でこれは第二王子と友人(16歳)。豪商の息子は、第三王子の友人(14歳)、年齢は皆まちまちだけど全員ヒロインと同じ学園にいて、もれなく生徒会に属している。


物語は、ヒロインが学園に入学するところからのスタート!

 

 これぞまさにテンプレで、学園の門でぶつかってハンカチ落として拾ってくれた人物が第二王子様とか、売店の前が人だかりで、パンが買えなくて困ってたら助けてくれたの人が、豪商の息子とか、花壇の水やりをしてたらいつの間にか、忙しい生徒会を手伝うことになり、そのまま生徒会の誰かと恋が芽生えて・・・。とか、逆ハーももちろん有りなもんだから、ツッコミ満載で、色々なところパクってるだろって言いたい!!でも登場人物のスチルや声優さんが好みだったので許せる。

 

 当然、ヒロインの恋路には、立ちはだかる人物がいる!ヒロインをいじめる悪役令嬢!そうフロレンティーナ!まさに私です!!!

ヒロインに対してのいじめの内容は、教科書を隠したり、制服を破ったりと些細ないたずらから始まり、校舎の裏庭への呼び出して、罵倒したり、廊下で水をかけたり、ダンスの授業中に靴を隠したり、席を離れたときに、鞄を池に落としたりとテンプレ満載コース。 

ちなみにフロレンティーナは、王子たちと婚約はしてません。(オリジナル版ではね。)

いじめっ子として登場して、後半は、フェードアウト、気付いたらいつの間にかいなくなってるキャラなの。本当にただのいじめっ子の役割のみ。

だけど、マイナーな作品のファンは、マイナーな悪役令嬢のその後が気になったらしく、2次創作で小説を書いたり、ファンコミュニティーで“IF”なお話で盛り上がってて、あきらかにのっかったよなっ!?ワルのりだよなっっっ!!!ファンコミュニティーに出版関係者いる!?なくらいに、そのマイナーなゲームの“IF”版の出版が決定


『悪役令嬢が主人公だったらバージョン』として。


【悪役令嬢が王子と婚約したバージョン~ヒロインに対してのいじめが発覚して婚約破棄されるまで】

とか

【悪役令嬢の悪事があらわになったその後~令嬢が娼婦になるまで※18禁】

とか

【嫌がらせされた令嬢たちの逆襲~逆リンチにお気を付けませ~】

とか

【悪役令嬢が王族にけんか売って、返り討ちにあったら~王妃様ゲキオコで無双する】


などの選りすぐりを総まとめされたものが出版された。私もワルのりで買いましたよ~。ゲームよりこっちの方が面白そうだったし。その小説で共通してたのが、一人っ子の悪役令嬢だったはずが、弟がいた!!!地味な弟が!


だからここが小説版だって気が付いたのはいいけど、ここが本当に小説版で、『悪役令嬢が主人公ならバージョン』なら私に待ち受けるのは、国外追放、幽閉、娼婦として腹ボテアヘ顔、最悪の場合は、『死』・・・・。



フラグッッ!まずは、弟のフラグを折らねば!なぜなら彼は、王女と婚約するから。でも婚約は出来ても、結婚には障害があり、なかなか許可が下りない。理由は、問題児の姉の存在。彼はその姉を生涯幽閉してしまうのだ!それも城の地下牢に!!


とりあえず弟とコミュニケーションをとらねば!!そしてありとあらゆるフラグを折らねば私の安息の日は無いっっ!!!

 



 翌日より即、行動に移した。家族はもちろんメイドにも、笑顔で挨拶し、嫌がらせをした令嬢たちには詫び状とプレゼントを贈り、嫌な顔せず孤児院での奉仕活動や教会での炊き出しを行なった。


 そのうち“天使”や“聖人”なんて呼ばれ始めたが、未だ弟との距離が縮まらないのはなぜ??

といあえず日々努力を惜しまず、フラグ折りに精を出しますっ!!!!

ストーリーは、16歳までしかなかったはず!16歳まで何も無ければ私の勝ちだわっ!

目指せ16歳の誕生日っっ!!!




姉は、弟を振り回してるなんてこれっぽっちも思ってません。そして考えてもいません。

なぜなら自分の身が大事だからっ!実際は、こんなもんかもしれませんね。

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