第9限目 信じれないときは叫びながら人踏んで走る。それが日常。
なんだかんだで高校生っぽくない高校生を掃除した翌日
「綺璃ーおっはよー。」
「おはよー。」
校門のところでちょうど菜月と遭遇した。
両手にパンパンになった大きな袋を6つとパンパンになったナップを持参している菜月と遭遇した。
遭遇したくないが遭遇した。
「大事なことなので3回言いました。」
「??」
「いや~昨日は大変だったみたいね~」
「ウチから見たら今のお前の持ち物の量が大変だと思うけどな。」
「え・・・そうなの??」
ウチの発言に菜月はキョトンとした顔で首をかしげた。
「皆様もすでにご存知でしょうが、菜月は久しぶりの登場なので復習しましょう!!」
「え・・・復讐??」
「菜月ちょっと黙っとけ(威圧)」
「はい・・・。」
菜月は極度のBLオタク(つまりは腐女子)で、いつも大量に同人誌を持って登校している奴だ。
持ち物検査だけは真面目に取り組んでいるこの学校で、菜月は何度も先生にバレて指導を受けている。昨日もそのせいで部活に来なかった。あれ・・・なんか昨日見た夢と似てる・・・
それはさておき、何度バレても、懲りずに持ってきているという・・・。
「アホだな。」
「いきなりひどくない??」
おそらく今日も持ってきたのだろう。量が増えているのはヤケクソなんだろうなー・・・
「てか、何で懲りずに持ってくるんだよ。」
「懲りる懲りないの問題じゃないんだよ!!」
そう言った菜月はすごく真剣な顔つきになっていた。
「手元に無いと・・・無いと・・・」
「無いと?」
「何か・・・ムズムズするんだよぅ!!!!!!」
「・・・・・・」
あれ・・・なんだろう・・・こんなことだろうと分かっていたのに・・・
改めて聞くと、くだらなすぎて・・・コメントが思いつかないや・・・
「でも今日はワタシを褒めて欲しいぐらいだよ~」
「何だ?あのときの写真を捨てたか?よくやった。」
「違うこと褒められた・・・あの写真って何??」
あー・・・あれは夢の話だった。
「まぁいっか後でフフ腐フフ・・・。」
途中でウチは寒気を感じた・・・。
まぁそんな寒気も一瞬だったわけで・・・
「実は!!今日持ってきたのはマイ秘蔵ブックたちじゃないんだよぅ!!!!!」
「・・・・・・」
その一言を聞いた瞬間、ウチの足は地面に垂直のまま止まっていた。
「綺璃ー??」
頭が真っ白になっていた。
「綺璃さぁ~ん??」
「・・・・・・」
「矢野っちとリア充している綺璃さ~ん??」
ヒュッッ
ドカッッ
「痛ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!目に当たった!!!!!目に当たったぁぁぁぁぁ!!!!!!」
不愉快な発言が耳に入ったからか、罰を下していた。
その直後、菜月の持っていた袋が地面に落ち、中のものが少し・・・ほんの少し目に入った・・・
そしてウチの思考はようやく現実に戻り、事の重大さに気が付いた。
「そんな・・・そんなこと・・・」
「目に当たったぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
嘘だと思いたい。だが嘘じゃない。ウチ自身がはっきりと見ているのだから。
「これは・・・天災だ・・・地球の終わりだ・・・」
「目に当たったぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
菜月が・・・菜月が・・・
「ホントに同人誌を持ってきていないなんてぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」
「目に当たったぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
ありえない!!!!!信じれない!!!!!!
「ウチは信じないぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」
そう叫びながら、ウチは何か叫んでいる菜月を残して猛ダッシュで教室に向かった。
何か踏んだことも気づかずに・・・教室に向かった。
「・・・目に当たったって・・・何回も言ったのに・・・」
「一回でもいいから・・・突っ込んでよ・・・」
「ワタシの屍を・・・超えて・・・いくな・・・」
バタリ・・・
作者は昔、家の中にある滑り台のすべるとこから走り、頭からガラスにっ突っ込んだことがあります。
あのときの祖母の叫び声を、私は忘れるまで忘れないだろう・・・。




