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ファウスト(白雪姫)〜白雪疑惑の幻視〜  作者: 語り部ファウスト


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第二幕:運命を連れた女の形

【第二幕】

やあ、君。

ファウストの魂が七人の小人たちに宿った。そこから白雪姫の物語が始まった。

美しさと若さをそなえた女の魅力に、

彼らは自らの境遇を忘れることになる。一時的にしろね。

さあ、準備はいいかい?


第一幕では、七人の小人のグリッズルが他の仲間たちを元気づけた。

ボクらは、それを見た。


彼らはトボトボと黒い森の奥。

アジトへと帰っていく。

簡易的な道の上を荷車が上に下にと揺れて、クズ石をこぼしていった。

グリッズルは時々振り返り、仲間たちに怒鳴った。


彼らが戻ってきたアジトは苔むした岩に囲まれた、藁葺き小屋だった。

近くに小川が流れていた。


家の玄関は低い木の扉だ。

扉の上に小さな木彫りの鳥が飾られていた。ワンプルが皆のために彫った鳥みたいなものだった。

その扉は、破壊されていた。


侵入者はムリヤリ家に入った。

鍵を壊してだ。

冬眠前のクマか、いるはずのないゴリラが、彼らの家を襲撃したのかもしれない。

彼らはツルハシを武器として、持ち直した。

皆でひと塊になって、家の中に入った。


中に入ると、土の床に藁が散らばってた。

中央の木のテーブルは傷だらけ。

テーブルの一つの足に、

ジュビロの彫った花模様が薄っすら見えた。これらはいつも通り。

今朝、彼らがテーブルに置いてあったスープの鍋の中身が空になってた。

 

「やんなっちゃう!メシ抜きだ!」と誰かが叫んだ。

 

そして侵入者は気持ち良さそうに、イビキをかいていた。

壁際に藁のマットレスが並べてある寝床に、女が横たわっていた。

よほど疲れていたのか、着の身、着のまま気の向くままに。

彼女はイビキをかいてた。

ジュビロが叫ぶ。

 

「あの子だ!夢の女だ!

ーー来たんだ!ボクらのために!」

 

グリッズルは、ジュビロの後頭部を強くこづいた。

 

「ばか!盗人に決まってる。ーー叩き起こすぞ」とグリッズルは言った。

 

「やめたげて。彼女は疲れているーー」とジュビロはグリッズルを非難するように言った。

 

「そんなの関係ないーー」と彼が彼女に近づこうとした時だ。


彼女は目を覚ます。

そして、こう歌ったんだ。


ああ、貴方たちは誰かしら?

森の小さなおじいちゃん

優しそうな顔してる

もっと近くで見られるの?


わたしは好きよ

おじいちゃん

だって素敵な香りがするわ


どうして不思議な顔するの?

わたしが誰か知りたいの

それじゃ教えてあげなきゃね


わたしは姫

白雪姫と呼ばれたわ

母は早くに亡くなって

悪い継母やってきた


彼女は魔法使いなの

わたしをいつもバカ扱い

父は優しく撫でてくれ

気持ちよくさせてくれたのに

継母それが気に入らない


ある日のことよ、

聴きたいかしら?

わたしは猟師につれられて

森に来た

もちろん、継母の命令よ

猟師はわたしを殺さずに

もっと奥へと指し示す


私は森をかけていく

そして、見つけたこの家を

まるで私の居場所なの

どうかよろしく

このままでーー


グリッズルは、歌を聴くと顔を歪めた。ああ、この子の言うことは本当だろうか?

彼は鬼ではない。小人だ。

外の世界の人間たちは、彼らをゴブリンと変わらない害獣を扱いをしてきた。取引の時も、クズ石を汚い石と買い叩かれた。

そんな彼らを、好きだと言った。

初めてだった。


リーダーのクワークルが叫んだ。


「ーーグリッズル!運命が来たぞ!」


けれど、グリッズルは答えなかった。

ただ、目の前の少女を見つめていた。


この出会いは、永遠だ。

もし、また誰かがファウストを受け継ぐ者を語るのなら、

その始まりは、いつだってーー

未知との出会いでなければならない。


(こうして、第二幕は赤帽子で幕を閉じる。)

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