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日本語は難しい

そろそろお昼の時間か、アリシアがテレビに夢中になっているし、今の内に作っちゃうか。

う~ん何が良いかな…焼きそばか、これで良いか。

材料は豚バラ、キャベツ、ニンジン、ピーマン、モヤシっと。

適当な大きさに切って、フライパンに油を塗って肉を焼く。


ジュー


肉に火が通った所で野菜を投入。

少し炒めたら麺と水を入れて蒸し焼きにする。

麺が焼き上がる直前に醤油をひと回し。

焼き上がった所で火を止め、ソースの素を投入。

醤油を入れた分、ソースを少なくするのが俺流だ。


「出来た。」


皿に分けて、テーブルへと持って行く。


「アリシア、飯が出来たから食べるぞ。」


「・・・・」


アリシアは相変わらずTVに夢中だ。

このままだと折角作った焼きそばが冷めちゃうな、仕方ないな。


プツン…


「あっ…」


俺がリモコンでテレビを消すと、アリシアから残念そうな声が聞こえた。


「ほら、飯だぞ。…ってどうした。」


アリシアがふくれっ面でこっちを見ていた。


「今良い所だったのにぃ~」


どうやら初めての娯楽に夢中だった所を中断されて怒っているみたいだ。

だがアリシアよ、その顔だと逆効果だぞ? 言わんけど。


「テレビを見ながらご飯を食べるのは行儀が悪いからな。」


俺がそう言ってテーブルに焼きそばを並べていくと、それを見たアリシアが目を輝かせた。


「うわっ、うわぁ~♪」


「ほれ、食べるぞ。」


俺がそう言うと、さっき怒っていた顔が笑顔になり、美味しそうに食べ始めた。


「ん~!! 美味しい~!!」


怒ったり笑ったりとよくもまぁ、そんなにもコロコロと顔が変わるもんだ。

まぁ、見てて飽きないから良いけどな。


・・・・


「ふぅ~、食った食った。」


「こんなに美味しい物が食べられるなんて、幸せ~♪」


アリシアも満足したみたいだ。

ふとアリシアを観察してみると、3日間3食ともしっかりとご飯を食べたからか、栄養不足で少し顔色が悪くガリガリだった顔が、血色がよくなり健康的な顔になったせいか、気持ち少しだけふっくらとしてきたみたいだ。

ますます美少女となり、俺は少しドキドキするのだった。


「? どうしたんですか?」


「いや、何でも無い。」


さすがに見とれていたとは恥かしくて言えん。


「ヨシカズさん、この後はどうするんですか?」


「一気に覚えるのも大変だろうから、今日の所は自由時間で良いかなって思ってるんだけど、どうだ?」


「う~ん、私としては早くヨシカズさんの役に立ちたいと思っているんだけど…」


「なら午後は、ひらがなの勉強をして、夕方に食料の買い物にでも行くか。」


「うん♪」


俺は付きっ切りでアリシアにひらがなの勉強を手伝うのだった。

お蔭で読むだけならば、ひらがなを読めるようになったみたいだ。


「へへ~ん、凄いでしょう!」


「ああ、まさか1日で覚えるとは思わなかったよ。アリシアは凄いな。

 後は書く練習だな。」


「うん♪」


「そして、ひらがなが書けるようになったら、次はカタカナだな。」


「カタカナ?」


「そう、こんな感じの文字になるんだよ。」


俺はアリシアの名前をカタカナで書いてあげた。


「これでアリシアと読む。」


「えぇ!? 同じ読み方なのに文字が違うの!?」


「これが日本語の難しい所なのかもしれないな。正確にアリシアの名前を書くんだったら、多分こっちが正解だ。」


「うぅ…頑張る。」


それを聞いたアリシアがガックリとうなだれている。


「頑張れ。」


俺にはそれしか言えん。


「それとな、日本語にはひらがな、カタカナ、そして漢字が有るんだよね、これが。」


「漢字?」


「そうだな、俺の名前だとこうなるな。」


『よしかず』『ヨシカズ』『良和』と書いてあげた。


「全部同じ読み方…」


アリシアは呆然と俺が書いた文字を見ていた。うん、気持ちは良く分る。


「忘れてた、他にもローマ字って呼ばれるものが有ってな。」


『YOSHIKAZU』と追加で書いた。


あ、崩れ落ちた…なむ。

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