作務衣
「パジャマパーティーみたいだな」
先輩のテンションは高い。
今、僕達は一つの部屋に集められている。
どうしよう。辛い。
先輩はテンションが高いし、高崎さんは冷静そうだ。
二人が羨ましい。
こっちは、二人に見られて恥ずかしいのに。
「どうする。今後、部屋着着用を義務付けるか」
「お嬢様。それはいかがなものかと」
高崎さんが先輩を窘める。
「坂上様はどう思われますか」
急に振らないでほしい。
なんて事は言えないので少し考える。
「そうですね。本人の自由でいいのではないかと思います」
たぶんあたりさわりのない回答が出来ただろう。
「えー。つまらない」
つまらないじゃない。
こっちは、美人二人に凝視されると落ち着かないし、先輩の格好は直視しづらいのだ。
「そうは。申されますが、それでは坂上様が寛げないと思いますよ」
うっ。
どうやら気づかれているようだ。
参ったな。そんな事を言われれば先輩がからかってくるに違いない。
「ほほぅ。つまりは私の可愛い衣装で悩殺されるという事か」
「違います」
くそぅ。やっぱりいじってきた。
否定はしたものの信じてないのかニヤニヤと笑みを浮かべている先輩。
「お嬢様。私はただ、お嬢様が坂上様を襲うかも知れないと警戒して気が休まないと言う意味で申し上げました」
「そんなことしないよ」
先輩は口をとがらせる。
「では、お嬢様は作務衣姿の坂上様に手を出さないという事ですか」
先輩は言葉を詰まらさせた。
しない、断言はして欲しかった。
本当にきが休まなくなる。
「だって、仕方ないじゃん」
僕の視線にきずいたのか先輩は開き直った。
「作務衣姿の君が悪いんだぞ」
いや、可愛くそんな事を言われても正直困る。
僕は元々この格好で過ごしてたのだから。
でも、先輩の事を考えるとおいそれと作務衣を着ることは出来ないんだろうな。
すこし落ち込んだ。
およみいただきありがとうございました。




