うさぎ少女
そんなこんなで、みな部屋着に部屋着に着替えることになった。
「恥ずかしい」
いつも何気なく来ていた作務衣も見せびらかすと思うと恥ずかしい。
この格好で、部屋に戻らないといけないのか。
じじくさいとか思われないよな。
やっぱりやめとくべきだった。
後悔が募る。
「着替え終わったか」
先輩が扉をノックして聞いてくる。
「ちょっと待ってください」
深呼吸を数度繰り返し、落ち着け扉を開いた。
「ほう。似合っているではないか」
「ありがとうございます」
先輩の姿を見てどうしようと思った。
先輩はウサ耳フードが付いたパステルピンク色のパーカーをフードをかぶった状態で着ていた。
なんだろう。
見てはいけないものを見てしまった気がする。
「可愛いだろう」
「そうですね」
そうだろうそうだろう。
「それにこのズボンを見てくれ」
パーカーと同じ色のショートパンツを見せびらかす。
「かわいらしいですね?」
先輩がいったい何を言いたいのか解らなかった。
「君はまだまだだね」
先輩は後ろを向くとお尻を振る。
な、何をしているだ。
恥ずかしくなりそっぽを向いた。
「何視線をそらしているんだ。良く見てくれ」
「何をしてるんですか」
「しっぽだ」
そう言われて、ちらっと見るとそこには丸っこいウサギのしっぽがあった。
「みました。ウサギのしっぽがついてます」
「それだけじゃないぞ」
先輩はこちらを向き。足をあげる。
もこもこしたスリッパをみせているようだ。
「これも、そうなんですか」
「そう。これは三つセットなんだ。かわいいだろう」
「そうですね」
確かに可愛いが、なんだか見ていて恥ずかしくなる。
「何を恥ずかしがっているのだ。私は別に恥ずかしい格好をしているわけではないだろう」
不満なのか、先輩は唇を尖らせた。
「いえ、そうなのですが。ひどく、見てはいけないものを見た気がします」
「くそぉ。これならどうだ」
先輩は抱き着いてきた。
「何をするんですか」
恥ずかしさで顔が赤くなる。
「どうだ。と言われましても」
「さわり心地がいいだろう」
確かに、さらっとしてさわり心地はいいのだけど。
さわり心地を言いたいなら抱き着かないでそう言ってくれればいいのに。
そう思ってしまう。
「どうだ。まいったか」
「いろんな意味で参りました」
先輩は得意げそうだった。
お読みいただきありがとうございました。




