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乱入1

 話し合いの結果僕からお風呂に入ることになった。


 風呂は良い物だ。

 今僕が置かれている状況すら一時的に忘れることが出来るのだから。


 そんな訳で、僕は、無心に頭を洗っていた。

 

 「お邪魔するぞ」

 「うぇ!?」


 背後から扉が開く音と先輩の声が聞こえ、思わずそちらの方向に目を向けてしまう。

 それが、運の尽きだ。

 シャンプーが目に入り、痛みが襲ってくる。


 「あたた」

 「大丈夫か」


 先輩は、シャワーで僕についているシャンプーを洗い流そうとしてくれたのだが。


 「ごほっ。ごほっ」

 

 今度は、それが鼻に入りせき込む。


 「あわわ。大丈夫か」

 「ごほっ………大丈夫。ですから。シャワーを止めてください」

 「すまない。少し待ってくれ、泡がついてて」


 シャワーを止めてくれない先輩。

 先輩に主導権を握られてひたすら耐えるしかなかった。


   ☆


 「ひどい目にあいましたよ。と言うか何で居るんですか」


 僕は水着姿の先輩に言う。


 「いや、体を洗ってあげようと思ってな」

 「そういうの良いので出て行ってください」


 僕は大事な部分が見えないように念入りに隠しながら言う。


 「断る。失敗したまま終われるものか」

 

 どうやら、先輩は面倒な方向に火が付いたようだ。


 「勘弁してください。またあんなことに成ったら嫌ですし。何より恥ずかしいです」

 「大丈夫だ。あれは、慌てたからあんなことに成ったから落ち着いてやれば多分出来る」


 多分って、そして何より僕の気持は無視なのか。


 「解りました。頭はあれで済んだんで、背中だけ洗ってください」


 もう、諦めることにした。


 「納得はいかないが、解った」

 

 先輩は頭を洗いたかったようだが、僕としてはそれは勘弁願いたい。

 

 「じゃあ失礼して」


 先輩の吐息が耳に当たり、ムニュリとした感触が背中に当てられる。


 「な、何してんですか」


 僕は身動きができないためそのままの体制で先輩に問いかけた。


 「それは勿論、背中を洗っているのだが」

 「なんでそんな洗い方なんですか」


 見なくても解る。先輩は僕にボディーソープを付けた胸を押し付けている。


 「そういう物なのだろう」

 「違いますよ」

 「ふむ、私が参考にした本にはそう書かれていたが」

 「どんな本を参考にしてるんですか。絶対違います」


 それは、おそらく如何わしい本だろう。


 「そもそも、恥ずかしくないんですか」

 「そりゃあ、恥ずかしいが、それより、何よりこう体が疼く感じがたまらないな」


 ヤバいヤバいヤバい。

 どうやら、先輩はいけない扉を開けかけている様だった。


 「だめですよ」

 「そうか。しかしもう少しだけこうさせていてくれ」


 先輩は僕を背後から抱きしめる。

 そして僕は動けずにいた。


 これからどうなるのだろう。

お読みいただきありがとうございました。

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